
Web3時代の本人認証インフラ構築へ
暗号資産取引サービス「Coincheck」を展開するコインチェック株式会社は16日、マイナンバーカードを活用したWeb3ウォレットの開発を手がけるマイナウォレット株式会社との協業を発表した。
マイナウォレット社が開発中の「マイナウォレット」は、マイナンバーカードをかざすだけで、暗号資産やNFTなどのデジタル資産を管理・送受信できる本人認証型ウォレットである。アプリの事前インストールを必要とせず、シンプルな操作で利用できるのが特長だ。
国内で約1億人が保有するマイナンバーカードを基盤とし、子どもから高齢者まで、より広範な層にWeb3サービスへのアクセスを提供することを目指している。
なお、本協業に先立ち、コインチェックの親会社であるCoincheck Group N.V.は、マイナウォレット社への出資も実施している。
コインチェックは今回の協業により、マイナウォレットの普及支援を進めることで、「民間発の本人認証インフラ」の確立を後押しし、日本におけるWeb3の社会実装を加速させる方針だ。
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マイナンバーカード×Web3認証
マイナウォレット社は、官民連携によるWeb3推進の中核プレイヤーとしても注目されている。デジタル庁や内閣官房が主導する制度設計の会議体にも早期から参画しており、政策形成との連携を強めてきた。
実証実験としては、すでに新潟県長岡市山古志地域において取り組みが進んでおり、2024年末には平将明デジタル大臣がマイナンバーカードを使ったステーブルコインのタッチ決済を体験した事例もある。
同ウォレットは、分散型ID(DID)や検証可能な資格情報(VC)との連携にも対応予定であり、、Web3社会の実用インフラとしての展開が期待されている。
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