CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨イーサリアム、コード監査のため『ProgPoW』実装延期の可能性が浮上

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

コード監査のため「ProgPoW」の実装延期の可能性
イーサリアムの開発者コミュニティは、第三者機関によるコード監査の実施を予定しており、以前に仮決定していたProgPoWの実装が延期される可能性が出てきた。

コード監査のため「ProgPoW」の実装延期の可能性

イーサリアムの開発者コミュニティは、第三者機関によるコード監査の実施を予定しており、以前に仮決定していたProgPoWの実装が延期される可能性が出てきた。

出典:GitHub

イーサリアム、EwasmのコアデベロッパーLane Rettig氏は、ツイッター上で、ProgPoWに関する内容を投稿している。

#AllCoreDevsにて#ProgPoWについて再び話し合った。

最新情報は二つ:

1.複数ある未解決の疑問点を解消するため、第三者機関によるコード監査を実施する。それと同時並行で、クライアント実装を行う。

2.マイナーのシグナルに関する調査も行う。そして、任意での投票を行い、賛成か否かの意見を求める。

同氏は、ツイッター上で述べた「未解決の問題点」の大まかなリストアップも行っている。

  • 構築したものが、設計通りに機能するのか。
  • ProgPoWが実装された際、GPUと比べ、ASICによるマイニングの効率が1.1-1.2倍の間に収まっているか。
  • ProgPoWにより、ASICチップを非効率にできるか。また、何%ほど非効率化できるか
  • シビル攻撃に対する耐性が向上しているか
  • 脆弱性やバックドアなどに関する、リファレンス実装の監査
  • 提案されているASICに対する耐性機能により、(非中央集権化という)目標に近づくことが可能か
  • (ProgPoWが)ASIC耐性の向上にどれほど寄与しているのか。

コード監査が行われれば、上述した点を中心に監査が行われることになるだろう。

シビル攻撃とは、攻撃者が多くのIDを不正に作成し、ネットワークに対して攻撃を行うこと。

投票により合意形成される「ブロックチェーン」への攻撃においては、攻撃者が特定のノードサーバーに大量のデータを送ることにより、正しい投票を阻害し、新たなブロックの承認を妨げるといったことが行われる。

イーサリアム財団のHudson Jameson氏も、ツイッター上でコメントを残している。

ProgPoWの実施に関する大まかな合意に達するため、コミュニティは、第三者機関による監査で得られるデータを利用する予定だ。

ProgPoWとは

『ProgPoW』とは、ASICマイニングの効率を下げ、GPUに優位性を与えるアルゴリズムであり、この実装は、ASIC対策を目的としたシステム変更ということになる。

以前からコミュニティ内で実装の必要性が議論されてきたものであるが、その背景には2018年にイーサリアムに特化したASICの開発が相次いだことがある。

イーサリアムにおけるPoWのアルゴリズムであるEthashには、元々ASIC耐性が備えられていたが、2018年にはそれに対応したASICの開発が盛んになった。

例えば、2018年4月にマイニングマシン製造最大手Bitmain社が発表した「アントマイナーE3」がそれにあたる。また、同年9月には、マイニングマシン製造ベンチャーのLinzhi社もEthashに対応したASICの発売予定を発表した。

そして、そのようなEthashに対応したASICの登場へのコミュニティの懸念は、「マイニングの寡占」による中央集権化である。

マイニングのみに特化したASICは、個人もしくは中小規模によるGPUマイナーを排除していくことが予想される。また、個人でもASICの購入は可能であるが、GPUと比較しても高価なため、個人によるマイニングへの参入障壁は高くなる。

その結果として、少数のマイニング業者による寡占状態が生み出される可能性が以前から指摘されてきている。

『ProgPoW』を導入することで、それら問題が解消されることが見込まれるため、これに関する議論は、かなり長期間行われているが、実装に至るまでには、もう少し時間がかかりそうだ。

▶️本日の速報をチェック
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者11,000名突破。

CoinPostの関連記事

仮想通貨イーサリアム、「ディフカルティボム」の影響で送金速度に遅延が生じる可能性とは
海外メディアとブロックチェーン開発者の見解では、現在のペースでディフィカルティボムがマイニングの難易度を上昇させれば、イーサリアムのブロック生成時間に更なる遅延が発生してしまい、送金速度の遅れなどDappsエコシステムに悪影響を及ばし得ると懸念される。
全ての仮想通貨ビットコイン保有者が「WBTC」を通してイーサリアム・エコシステム活用可能に
WBTCは、 BitGo, Kyber Networkなどのコミュニティパートナーと共同発足したプロジェクト。BTCの新しいユースケースとして、ETH上のdAppsなどの利便性を高めることが狙いとなる。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/24 水曜日
17:00
「BTCは上昇トレンドに入る可能性」SCB銀
仮想通貨ビットコインは再び上昇トレンドに入る可能性があるとスタンダードチャータード銀行が分析。今回もビットコインとイーサリアムの価格予想をしている。
16:23
Block社(Square)、ビットコイン採掘産業の分散化に向けて高性能チップを開発完了
デジタル決済企業ブロック(旧Square)が、3ナノメートル技術を採用した最新のビットコインマイニングチップ開発を完了。このプロジェクトはオープンソース化され、ビットコインマイニング業界の分散化を推進することを目指している。
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。
14:35
米ブロックチェーン協会ら、仮想通貨業界の声をまとめSECを提訴
米ブロックチェーン協会とテキサス州暗号資産自由同盟は、米証券取引委員会が新たに制定したディーラー規則の阻止を求めて、SECを提訴した。
13:00
香港の現物ビットコインETF 4月30日にも発売かー報道
香港でボセラとハッシュキーキャピタルが提供するビットコインETFが取引を開始すると報じられた。2社の現物ビットコインETFは、価格安定性が高く、投資家に直接的な市場価格連動のメリットを提供する。
12:09
半値戻しのビットコイン、投資家心理改善で買い先行
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが66000ドル台まで反発し、50MA手前で一服した。イランとイスラエルを巡る中東リスク後退で米国株式市場でも買い戻しが先行しており、投資家心理が改善した。
12:00
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、70日連続流入を記録
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が70日連続で資金流入を記録した。運用資産は約2.8兆円に達している。
11:00
リップル社、SECによる20億ドルの罰金提案を過大と反論
リップル社は、XRPをめぐるSECとの裁判で新たな書類を提出。リップル社に対して約3,100億円の罰金支払いを求めるSECの主張に反論した。
09:40
「BTC価格上昇は半減期から50〜100日後」QCP Capital
仮想通貨ビットコインの今後の価格が急上昇するのは半減期から50〜100日後であるとQCP Capitalが分析。また、Bitfinexも半減期後の相場レポートを公開した。
08:45
ソラナJupiter、DEXモバイルアプリ5月公開予定
既存のUltimateウォレットは5月22日から利用できなくなるため、その前に仮想通貨の一時的移転(PhantomやMagic Edenウォレット)を推奨した。
08:10
米国のイーサリアムETF上場申請、5月承認は見込み薄か
申請中の仮想通貨イーサリアム現物ETFの多くは5月に最終判断を迎える予定だが、多くのアナリストは承認の確率が低いと予測。背景には、イーサリアム財団への任意捜査で米SECがETHを有価証券に分類しようとしている点や、ビットコイン現物ETFが承認されてからまだそれほど時間が経っていない状況などがある。
07:10
ビットコインの機能を拡充する新提案が公開
仮想通貨ビットコインのブロックチェーン上でスマートコントラクトなどを実現する開発提案がBIP-420として公開。以前から関心を集めている提案の内容が改めて説明された。
06:35
バイナンスアプリの削除、フィリピン当局がアップルとグーグルに命令
フィリピンはバイナンスの顧客基盤における重要な構成国だが、同SECは2023年11月以降、バイナンスを投資に利用しないよう国民に積極的に警告していた。
05:50
エルサルバドルの国営ビットコインウォレット、ハッカーがコードを流出
今回の漏洩は、4月上旬に報告された510万人のサルバドル人の個人情報リークを含む、一連のChivoウォレット関連のハッキングに続くものだ。
04/23 火曜日
19:00
メゾンマルジェラ MetaTABI NFT発売
メゾンマルジェラがMetaTABI NFTを一般販売開始。デジタル専用設計のタビシューズはThe Fabricantとのコラボで、限定版タビブーツとレザーウォレットが付属。今後のWeb3ブランドイベントにも参加可能。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/24 11:30 ~ 13:30
その他 オンライン
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧