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JPモルガンのダイモンCEO、仮想通貨・トークン化事業の競合を警戒

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • ブロックチェーン新興勢力を競合と明示
  • JPMコインとキネクシスで対抗戦略を加速

JPモルガン、仮想通貨競合を警戒

JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは4月6日に公開した年次株主書簡で、ブロックチェーン技術を基盤とするスマートコントラクトやステーブルコイン、トークン化などの新興勢力が「まったく新しい競合群」として台頭していると明言し、ライバル視する姿勢を見せた。

ダイモン氏は書簡の中で、こうした新技術が決済・取引・資産運用といった銀行業務の根幹を変えうると指摘し、「自社のブロックチェーン技術を展開し、顧客ニーズに集中し続ける必要がある」と述べた。

JPモルガン・チェースが独自に構築した機関投資家向けブロックチェーン基盤「キネクシス(Kinexys)」は、1日あたり最大100億ドルの取引量を目指しており、三菱商事やカタール・ナショナル・バンク、シーメンス、ブラックロックなどが顧客として名を連ねる。

ダイモン氏の発言は、ステーブルコイン規制をめぐる米議会の議論が活発化するタイミングと重なった。昨年成立したジーニアス法はステーブルコイン発行者に対する規制枠組みを整備し、機関投資家の参入環境を整えた。一方で、利回りを持つステーブルコインをめぐっては銀行業界から金融安定性への懸念も示されており、法的整備には引き続き時間を要する見通しだ。

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JPモルガン・チェースはかつてオニキス(Onyx)と呼ばれていた自社ブロックチェーン部門をキネクシスとして刷新し、JPMコイン(JPMD)と呼ばれる預金型トークンを2025年11月にコインベースが支援するイーサリアム系ネットワーク「ベース(Base)」上でも展開した。

さらに2026年1月にはカントン・ネットワーク(Canton Network)への導入も発表しており、段階的な拡張を進めている。過去には仮想通貨に批判的な立場を示してきたダイモン氏だが、ブロックチェーン技術そのものの実用性は認めており、事業戦略上の優先度が高まっている。

ダイモン氏は書簡の中で、フィンテック企業や仮想通貨プレイヤーとの競争が激化していることを率直に認めつつも、「大半のケースでトップの地位を維持できると確信している」と述べ、自社の競争力に自信を示した。JPモルガン・チェースは2025年に過去8年連続となる最高収益を更新し、売上高1,856億ドル、純利益570億ドルを計上している。

今後、JPモルガン・チェースはキネクシスをプライベートクレジットや不動産などの資産クラスにも拡張する方針を示している。

また、ダイモン氏は書簡の中でAIを「あらゆる業務に組み込む」と明言しており、ブロックチェーンとAIを両輪とする戦略的な変革が加速するとみられる。

さらに、CoinPostが報じたように、ダイモン氏は予測市場への参入も検討しており、デジタル金融全体への関与をさらに深める方向性を示唆している。

関連記事:JPモルガンが予測市場参入検討、3兆円規模の巨大市場へ金融巨頭が動くか

JPモルガンのダイモンCEOが予測市場参入の可能性に言及。月次取引高が200億ドルを突破し、ICEやNYSEも出資するなど、伝統的金融機関による地政学リスク取引への関心が急速に高まっている。

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