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仮想通貨取引所バイナンス、新取引所の進捗を語る 米国への展開も示唆

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

バイナンス幹部、新取引所の開始日程について言及
バイナンスCFOであるWei Zhou氏が4月中の開設が期待されているシンガポールの仮想通貨取引所と分散型取引所(DEX)の開始日程を公開。シンガポールドル建の仮想通貨取引などを提供する新たな取引所に期待が高まっている。

バイナンスの新取引所の開始日程について

大手仮想通貨取引所バイナンスのCFOは米17日、今月中の公開を示唆していた2種類の仮想通貨取引所の進捗状況を仮想通貨メディアCoindeskに対して語った

バイナンスは、シンガポールにおける法定通貨のシンガポールドル建の取引ペア提供を今週中に、期待されている分散型取引所(DEX)のローンチも予定通り4月中に行うことを明かした。

先週水曜日にパリで開催されたParis Blockchain WeekにてバイナンスのCFOであるWei Zhou氏が具体的な日程について言及している。

来週シンガポールでオンランプ(仮想通貨取引所)をローンチする予定だ。

今週中のローンチが予想されるシンガポールにおけるバイナンスの新たな仮想通貨取引所ではビットコインとシンガポールドル建の取引のみが提供される。取り扱い銘柄に関しては、まずは一番知られている仮想通貨銘柄ではじめ、徐々に他の仮想通貨銘柄を追加していく方針の元で事業を進めているとCFOのWei Zhou氏は語った。

シンガポールドル建の取引ペアはバイナンスのCEOであるCZ氏が2019年の目標として掲げていた「フィアット(法定通貨)のオンランプを追加する」というビジョンの一環で、すでに英国王室属領のジャージー島やウガンダで法定通貨の取引ペアを提供していた。

分散型取引所の開始日程

さらにZhou氏はバイナンスが同じく4月中にローンチすることを示唆していた分散型取引所(DEX)の開始も予定通りに進んでいると説明。より詳細な時期としては、「4月末までにリリースする予定」だとしている。

米国への進出も示唆

ほかにもZhou氏は米国進出の可能性もあることを示唆しながら、具体的な詳細は明らかにしなかった。3月に仮想通貨ETFを申請中のBitWise社が公開した取引所の出来高に関するレポートに掲載されていた通り、出来高が100万ドルを超えている取引所の中でバイナンスは唯一米FinCEN(金融犯罪捜査網)から認定を受けていない。

そのためバイナンスが米国で正式に事業やサービスを提供しようと望めば、米政府との連携が必要となる可能性が高いだろう。

バイナンスは現在「ブロックチェーン・アイランド」と称されるほどに仮想通貨やブロックチェーン技術に対して前向きなマルタ島に拠点を置いている。以前は中国から日本、また香港にも拠点を置いていたが、金融庁からの勧告などの影響で撤退を余儀なくされ2018年3月にブロックチェーン技術に対して友好的な拠点であるマルタ島に拠点を移していた。

しかしバイナンスが仮に今後北米、特に米国での仮想通貨事業を始めるためには日本や香港などより基準が高い米政府の審査を通る必要となる。だが逆に言えば、米国での仮想通貨事業が認可されれば、ユーザーから信頼性は高いバイナンスが各国政府からの評価も受けることにつながるかもしれない。

バイナンスが米国においてどのようなサービスを提供するのか引き続き動向を見ていくとともに、米政府とどのような申請を行っていくのかも注目していきたいところだ。

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