- 日経新聞電子版でブロックチェーン記事がTOPに
- 日経新聞が、紙面版でブロックチェーン特集を掲載したほか、電子版のTOP記事で掲載した。主に国際送金領域における活用例が取り上げられ、仮想通貨ユーザー間でも大きな話題となった。
日経新聞電子版でブロックチェーン記事がTOPに
国内マスメディアのブロックチェーンや仮想通貨に関する記事が、増加傾向にある。
日経新聞が4月24日、紙面版でブロックチェーン特集「Disruption 断絶の先に」を掲載したほか、23日にも日経新聞電子版のTOP記事で同特集の最新版記事がPickUpされた。
ニュースを除く主な掲載内容は、「Disruption 断絶の先に」という先端技術から生まれた新サービスが経済や社会、暮らしに及ぼす影響を探る内容を掲載する企画に関するもので、これまでに公開された4部の内容はすべてブロックチェーン技術の革新性に迫る内容を掲載している。
特に電子版、紙面版ともに露出が強まった24日には、Disruptionシリーズを含め、国際送金分野に関わるブロックチェーン活用事例に関する内容が多く掲載された。内容としては、先日発表された三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)とアカマイが共同開発する新たな超高速のブロックチェーンや国際送金分野で有名なリップル社に関する内容も取りあげられ、仮想通貨のXRPもその一部で触れられた。
リップルコミュニティなどでは「春のリップル祭り」などと取り上げられるなど、日本でも大きな話題になった。
マスメディアで、ブロックチェーン関連ニュースの取り上げ方が強まっていることは、一般社会の関心度を示す良い指標として、業界を取り巻く状況の変化を見る上で注目したい。
特に日経新聞のような、いい意味で堅い読者層が多いメディア中心に取り上げられている傾向は、技術導入で遅れをとる日本のブロックチェーンシーンを押す要因にもなり得る。
仮想通貨に関する報道にも変化
また、ブロックチェーンに留まらず、仮想通貨に対する論調にも変化が生まれ始めていることにも注目したい。
これまで日本のマスメディアでは、2018年以降の度重なる多額の不正流出事件や金融庁による行政処分を受け、事件発生後のタイミングに集中し、ネガティブな論調で報道される傾向が強かったが、ここにきてその論調にも変化が生まれている。
日経新聞では、今年3月に仮想通貨に関する社説を掲載。「健全な金融革新を促す規制・監督を」と題した上で、以下のようにポジティブな内容で記事を公開した。
幅広い産業への応用が見込まれているブロックチェーン技術を活用した暗号資産を、頭から否定すべきではない。
一部引用:日経新聞
産経新聞でも、G20の内容などに触れながらも、仮想通貨の有用性を記事で紹介、ニュースに対する補足内容にも論調の変化がハッキリと現れている。
ブームが落ち着いたとはいえ、仮想通貨の革新性は揺るがない。
一部引用:産経新聞
日経のシリーズでも題される「ディスラプション(創造的破壊)」を実現するにはまだ遠い状況にあるが、国内企業をはじめとしたブロックチェーン技術導入への関心は着実に増加傾向にある。マスメディアの報道増加に伴う認知度との相乗効果には期待したい。
Disruptionシリーズの最新内容全文はこちらから:日経新聞