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仮想通貨「Libra(リブラ)」に関する米フェイスブックへの信頼は不要|規制当局に幹部が回答

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Libraの恩恵を受けるためにフェイスブックを信用する必要はない
独自仮想通貨「Libra(リブラ)」がもたらすプライバシー侵害などを不安視する計33の各種団体による米フェイズブック社に関する疑念について、同社幹部は「Libraの恩恵を受けるためにフェイスブックを信用する必要はない」との見解を示した。

規制当局に対する幹部の回答

先日来、Libra(リブラ)がもたらすプライバシー侵害を不安視する計33の各種団体が米フェイズブック社に関する疑念について解決することを求めている。

問題点としては、フェイスブックの情報管理の方法やLibraが金融政策に影響を与える可能性、資金洗浄の対策や消費者の保護対策、そしてプライバシーの問題などが取り上げられている。

Libraの創始者の1人であるDavid Marcus氏は、2019年7月3日に議会から提起された以下の6つの問題について回答している。

  • Libraは本当にブロックチェーンなのか?
  • Libraにはなぜ憲章がないのか?
  • Libraは実際に金融包摂に取り組むことができるのか?
  • 規制当局や議員との関係性は?
  • 金融サービスにおける信頼を獲得できるのか?
  • なぜLibraを展開する必要があるのか?

おそらく最も注目すべきことは、ケンブリッジ・アナリティカ(CA)社を通じて、フェイスブックが収集するユーザーデータの一部が政治的に利用をされていた問題が不信感に繋がったことである。同氏は、結論として「Libraの恩恵を受けるために、フェイスブックを信用する必要はない」述べ、以下のように付け加えている。

フェイスブックは、Libra Networkに対して特別な責任を負うことはない。

しかし、我々は人々がCalibraウォレット(フェイスブック製)に好意的に反応することを望んでいる。私たちは財務データの分離に対するアプローチを明確にしてきた。私たちは約束を守り、真の有用性を提供するために努力していく。

Calibra Wallet

Libraをローンチするフェイスブックのメリットが明らかに

先月、フェイスブックはLibraのホワイトペーパーと関連資料を公開したが、すぐに世界中の規制当局から「広告を渇望し、プライバシーを独占しているフェイスブックは、自由な金融包括を展開する企業としては最悪の選択だ」などと反発を受けた。

同氏は「銀行口座を持たない人々の主な理由は、彼らが実際に銀行口座を持つのに十分なお金を持っておらず、Libraはこれを解決しないだろう」という主張に対して見当違いだとして、「40ドルのスマートフォンを持っているのであれば、誰でも金融サービスへアクセスすることができる」と述べている。

また、「プロジェクトが実現すれば、フェイスブックがユーザーの財務データに致命的な影響を及ぼす」という反発に対して「フェイスブックはWalletプロバイダーからの財務データにアクセスできない」と述べた。

しかし、フェイスブックに権限が無いとすると、同社にとってどのようなメリットがあるのだろうか?

同氏はこの質問に対しても「もしLibraが成功すれば、フェイスブックはアプリケーション全体でより多くのコマースを可能にすることで利益を得るだろう。

コマースが増えれば広告はより効果的になり、広告主はビジネスを成長させるために広告をより多く購入するだろう」と述べ、フェイスブックから独立して設立された営利目的の子会社Calibra Walletは、Libraへのアクセスに使用され、いずれは独自の収益を生み出すだろうとし、「人々の信頼を得ることができれば」と付け加えた。

分散するフェイスブックの権限と望まれるオープンな議論

Libraの立ち上げ当初は少数の組織によって管理されるが、時間の経過とともに徐々に分散していく。フェイスブック自体、Libra Associationの創設メンバー28社のうちの一社であり、Libra Associationは、ローンチ後にLibra Networkを監督する責任を負うことになるが、最終的に権限は分散されていくことになる。

同氏は「Libra Associationがネットワークを分散させるために努力しなければならないことに疑問の余地はない」と述べ、Libra創設メンバーはそれぞれ、Libra Associationのガバナンスルールとその他の重要な決定事項を取り決めるための権限をもち、これはフェイスブックがネットワーク上での権限を制限する取り組みの一部であると主張している。

フェイスブックはLibraに対する批判が出ることを予測していたからこそ、早期にプロジェクトの発表をすることで、オープンな議論が奨励することを望んでいたようだ。

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