- ベネズエラ銀行、仮想通貨ウォレットを提供へ
- ベネズエラ銀行はマドゥロ大統領の要請に応じる形で、同国の石油資産に裏付けられた政府発行の仮想通貨「ペトロ」の専用仮想通貨ウォレットを提供開始した。
ベネズエラ銀行、仮想通貨ウォレットを提供へ
米政府の厳しい経済制裁により高インフレ、経済の混乱が続くベネズエラ。マドゥロ大統領の仮想通貨施策の第一歩として、同国最大の「ベネズエラ銀行」にて、顧客の口座画面で仮想通貨ウォレットの開設画面が確認されている。
同大統領は今年6月、ベネズエラの若者100万人に対し、同国の石油資源に裏付けられた独自仮想通貨通貨「ペトロ」が同封されたウォレットを配布すると宣言。9億2,400万ボリバル(約1600万円)の予算を承認した。
同銀行の口座保有者は、開設した仮想通貨の口座を経由し、同国認可済みの仮想通貨取引所、Amberes,Bancar, Criptolagでの「ペトロ」の取引が可能となっており、1ペトロあたり60ドル(約6,420円)辺りで推移している。
今後サポートされる暗号資産
現時点ではペトロのみ対応としているが、「仮想通貨」を選択するプルダウンメニューがある事から、将来的には他の仮想通貨を取り扱うのではないかとの憶測を呼んでいる。
ベネズエラ政府が開設したプラットフォーム「Patria-Remesa」では、海外在住のベネズエラ人が「ペトロ」を使い、安価かつ安全に国際送金を行うことがでいるという。
今回のベネズエラ銀行での「ペトロ・ウォレット」の口座開設が可能になった事により、ベネズエラでの「クリプトインフラ」の整備が一層進む。このように政府主体で自国仮想通貨を発行し普及させている例は世界では例がなく、今後の同国の動向に注目が集まる。