- フランスが仮想通貨の所得税引き下げ
- 仮想通貨の所得税率を45%から19%へ引き下げたことで、実質最高税率は36.2%になりました。日本の仮想通貨の実質最高税率は現状約55%となっています。
フランスで仮想通貨の所得税率引き下げか
フランスの仮想通貨所得税率が45パーセントから19%へと引き下げられることが明らかになりました。
フランスでは社会保障関係負担として17.2%が課税されるため、実質最高税率は62.2%から36.2%となった模様です。
仮想通貨の収益は、工業的、商業的利益とされていたため、所得税率でも最高となる45%が課されていました。
しかし、フランスの最高裁、評議会が、仮想通貨の収益を「動かせる財産」として決定したため、19%へと引き下げられました。
今回の減税は投資益に限定されるため、マイニングで得た収益は減税の対象外です。
フランスはドイツとともにG20でビットコイン規制を共同提案することを予告するなど、世界に先んじて仮想通貨規制の必要性を訴えていました。
また、仮想通貨規制チームを結成する一方で、ブロックチェーン技術の将来性を見込み、この技術の進化を阻害しないことも強調していました。
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日本もフランスに続き税制を調整するか?
日本では住民税の10%を含め、仮想通貨の最高税率は約55%となっているため、フランスは日本より低い税率となりました。
仮想通貨の税制については批判されることの多い部分で、株やFXの20%と比べると非常に高い税率となっています。
また、仮想通貨同士の交換でも、その時点での価格によっては売買するたび毎回税金が発生してしまうため、計算が非常に煩雑となります。
特に、仮想通貨を買い物で使用する際にも毎回税金が発生するのは、仮想通貨決済が普及しにくい要因の一つだと言われています。
4月27日に金融庁で行われた仮想通貨に関する研究会では、有識者から仮想通貨を有価証券に適応すべきとの意見も出ました。
有価証券に適応された場合、投資の間口が広がり、また現状の税制が改善される可能性もあるため、期待感を持つ投資家が多数存在します。
一方で、規制の度合いによっては現状仮想通貨大国の一つとして世界をリードする日本の、技術研究の速度が遅れるのでは、と不安視する声も上がっています。
しかし、どのような形であれ、今のままでは他投資案件に比べて税率の高さという参入障壁が大口投資家の流入も阻むことになっているため、改定を望む方も多い模様です。
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