はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ライトコイン財団:トークンペイ社との提携により、ドイツWEG銀行の株式9.9%を取得

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ライトコインが新たなパートナーシップを締結
ライトコインは、独自のブロックチェーンプロトコルを構築し、ネイティブトークンTPAYを開発する「トークンペイ」とパートナーシップの締結を発表。仮想通貨が、既存の金融機関を脅かす存在としてではなく、新たなパートナーとして認識され、受け入れられるという好事例となった。
ライトコインとは

2011年に登場した仮想通貨で、ビットコインが「金」ならライトコインは「銀」とされている。

ビットコインの欠点を補うことを目指して開発された送金重視の通貨であり、ビットコインのブロック承認時間約10分に対し、約2.5分まで短縮している。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

ライトコインが新たなパートナーシップを締結

デジタルゴールドと呼ばれるビットコインに対し、デジタルシルバーとの位置付けを意識しており、米Coinbase技術部門役員の経歴を持つCharlie Lee氏により、開発されたライトコイン(LTC)。

2011年に公開され、数ある仮想通貨の中ではビットコインに次いで、歴史のある部類に属すると言えるでしょう。

そのライトコインの開発と支援を行っている非営利団体、ライトコイン財団(Litecoin Foundation、シンガポール拠点)は7月10日、スイスに拠点を置く、仮想通貨スタートアップ、トークンペイ社(TokenPay Suiss AG)との戦略的なパートナーシップ締結を発表しました。

このパートナー協定により、ライトコイン財団は、トークンペイ社に対する、包括的なマーケティングおよび技術提供と引き換えに、同社が5月に取得していたドイツのWEG銀行の9.9%にあたる株式が譲渡されます。

この提携に関して、ライトコイン財団執行取締役Charlie Lee氏は、次のようなコメントを寄せています。

このパートナーシップは、ライトコインとトークンペイの双方にとって大きな利益をもたらすだろう。

誰でも簡単にライトコインを買って、使うことができるように、ライトコインをWEG銀行とその提供するあらゆるサービスに統合していくことを楽しみにしている。また、トークンペイ社の分散型取引所、eFinへのサポートを提供できることについても、大変ワクワクしている。

トークンペイ社とは

この度、銀行の株式取得とライトコイン財団との提携を成し遂げたスタートアップ「トークンペイ」社は、法定通貨と仮想通貨間の拡張性のある決済を容易にすることを目標に2015年に設立され、独自のブロックチェーンプロトコルを構築し、ネイティブトークンTPAYを開発しています。

トークンペイ社は、その創設当初から、『現代の金融機関に、ブロックチェーンの恩恵をもたらす橋渡し役を果たす』というミッションを掲げ、プライバシーとセキュリティを優先事項として、それを支えるための技術を盛り込んだ開発をしています。

例えば、「TorベースのIPの難読化、リング署名検証、ゼロ知識証明」などを提供することで、重要なユーザーデータを公開すること無しに、トランザクションを検証し、認証、保証するプラットフォームを構築しています。

このような経緯を持つトークンペイ社ですが、WEG銀行側から、昨年12月にアプローチを受け、今年5月に初めの株式取得に至っています。

WEG銀行は、主に不動産関連の金融サービスを提供している2015年に設立された比較的新しい銀行ですが、既存の顧客ベースに加えて、新しい経済システムの到来に備え、フィンテックとブロックチェーン技術を融合した”新しいサービス部門”の設立を計画しています。

そこに、トークンペイ社の技術がぴったりだったということでしょう。

提携のメリット

WEG銀行の創立者でCEOのMatthias von Hauff氏は、トークンペイ社とライトコイン財団の提携にあたり、次のように述べています。

私共のような保守的な機関が、トークンペイ社やライトコインのような革新的な機関とパートナーシップを結ぶことは、一見、予想外の出来事のように受け取られることだろう。

しかし、共通の未来の見通しを念入りに、そして徹底的に調査した結果、将来的に銀行業務の中に、このような新しい支払い方法が採用されていくことは不可避だとの確信を持つに至った。この分野の一流の人々とチームを組むことができたことを誇りに思う。

この提携は、まさに三方良しのようです。

  • TokenSuiss 資産管理
  • eFIN 分散型取引所
  • 仮想通貨TPAY
  • 複数署名トランザクションエンジン
  • WEG銀行フィンテックプラットフォーム

トークンペイ社は上記のような、数多くのブロックチェーンプロジェクトに携わっていますが、ライトコインの技術が、同社のプロジェクトを強化・推進するとともに、ライトコインにとっても恩恵をもたらします。

トークンペイ社は、Vergeコインと長期にわたり提携してますが、Vergeは、XVG仮想通貨デビットカードの発行を計画しており、そこにライトコインもなんらかの形で関わっていく可能性が生まれます。

銀行ネットワークへの足がかり

また、銀行ネットワークへの足がかりができたことは、ライトコインにとっても大きな進展です。

この度の、ライトコイン財団への株式譲渡完了に伴い、トークンペイ社は、新たにWEG銀行9.9%の株式を取得しています。

これは、現行のドイツ銀行法では、規制当局からの承認無しに、一つの組織や団体が、それ以上の株式取得が制限されているためですが、トークンペイ社は、承認が得られ次第、契約で取得上限と設定された、合計90%までの株式取得を目指す予定のようです。

今回のライトコイン財団とトークンペイ社のパートナー提携は、仮想通貨が、既存の金融機関を脅かす存在としてではなく、新たなパートナーとして認識され、受け入れられるという好事例を作るだけではなく、仮想通貨エコシステム自体が、転換点にあることを象徴するような画期的な出来事ではないでしょうか。

CoinPostの関連記事

ライトコイン チャート・価格・相場・最新ニュース一覧
ライトコイン(Litecoin/LTC)のチャート・価格・相場や、最新ニュース一覧を掲載しています。また、ライトコインとは何か、通貨の概要やその詳細も解説しています。
チャーリー・リー「最終的にライトコインから手を引くことになるかも知れない」
将来的にライトコインが、国際的で非中央集権的な通貨を実現するためには、その中心に運営を行うリーダーが存在していてはならないとLee氏は述べ、最終的には、ライトコインから手を引くべきであることを自覚していると主張しました。

Piotr Swat / Shutterstock.com

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/18 木曜日
16:50
「社会のジレンマを突破する」日本初のステーブルコイン発行ライセンス取得、JPYC岡部典孝氏が語る|独占インタビュー
JPYC株式会社が日本初の日本円建てステーブルコイン発行ライセンスを金融庁から取得。代表の岡部典孝氏が語る100万円制限の実態、3年後10兆円の発行目標、プログラマブルマネーがもたらす金融革命とは。
13:40
ウォーレン米議員ら、トランプ政権の仮想通貨特命官に対する倫理調査を開始
エリザベス・ウォーレン米上院議員ら8名の民主党議員が、トランプ政権のAI・仮想通貨特別顧問デービッド・サックス氏の特別政府職員としての任期制限超過疑惑について倫理調査を開始した。130日の上限を超過している可能性を指摘し、詳細な勤務日数報告を要求している。
13:35
米SECが承認、BTCやXRP投資のマルチ仮想通貨投資信託のETF転換
米SECがグレースケールのマルチ仮想通貨ETPを承認し、ビットコインやイーサリアムなど5銘柄への一般投資家アクセス投資が可能になった。新たな包括的上場基準も同時に導入されている。
13:02
ポリマーケットでの裁定取引で年間60億円の利益発生か 研究者ら分析
分散型予測市場ポリマーケットでミスプライシングを利用した裁定取引により年間60億円の利益が発生しているとの論文が発表された。研究者による分析を解説する。
12:04
FRB利下げ決定も仮想通貨の市場反応は限定的、BNB前週比9.2%高で1000ドルの大台迫る
FOMCでは米FRBが0.25%利下げを決定したが、暗号資産(仮想通貨)への影響は限定的だった。主要アルトコインでは、BNBが前週比9.2%高の1,000ドル目前に。背景としては、バイナンスの規制環境の進展の兆しとMegadropなどの需要が挙げられる。パウエル議長は年内2回の追加利下げを予想するも慎重姿勢を維持。
11:03
業界の行方を決める「天王山」に臨む──ビットバンク廣末氏が描く未来戦略
ビットバンク廣末紀之CEOが語る、預かり資産1兆円規模への成長と今後の展望。金商法への移行と分離課税実現に向けた2025年後半は業界の「天王山」。
11:00
ビットコイン・トレジャリー企業の勢い減速か、4社に1社が純資産割れで取引=K33報告
K33リサーチなどが報告したところによると、ビットコイン・トレジャリー企業の4分の1が純資産価値を下回る時価総額で取引されており、業界の統合が進む可能性が指摘された。
10:02
ヴィタリック、イーサリアムの開発計画をプレゼン
ヴィタリック・ブテリン氏は、仮想通貨イーサリアムの開発計画についてプレゼンを行った。大阪で開催されているイーサリアムのカンファレンスEDCONに登壇した。
09:40
フォワード・インダストリーズ、最大5900億円規模の資金調達でソラナ戦略を推進
米上場企業フォワード・インダストリーズが最大40億ドル規模のATM増資で仮想通貨ソラナトレジャリー戦略を推進する。DeFi Development Corpもソラナ買い増しを発表した。
08:45
トランプ・ジュニア出資のサムザップ、750万ドージコインを初購入
米ナスダック上場のサムザップメディアが750万ドージコインを200万ドルで公開市場から初回取得したと発表した。
07:20
米SEC、仮想通貨ETF上場手続きを大幅簡素化へ
米証券取引委員会が、ナスダック、Cboe BZX、NYSEアルカの3大取引所による包括的上場基準を承認。今後、仮想通貨を含むコモディティベース株式の上場プロセスが大幅に簡素化される見通しである。
07:10
SBI新生銀行、トークン化預金「DCJPY」の導入を検討へ
SBI新生銀行は、円建てトークン化預金DCJPYの導入を検討すると発表。JPモルガンらが参加するプラットフォームを活用し、トークン化預金での多様な外貨の取り扱いも検討する。
06:50
仮想通貨取引所Bullish、NY州からビットライセンス取得 米国展開へ
機関投資家向け仮想通貨取引所ブリッシュが17日にニューヨーク州金融サービス局からビットライセンスと送金業ライセンスを取得したと発表した。
06:25
マネーグラム、ステーブルコイン送金サービス開始 
国際送金大手のマネーグラムが9月17日にクロスミントと提携しステーブルコインを活用した新たな送金サービスを南米コロンビアで開始すると発表した。
06:02
カルシ、予測市場エコシステムハブ開始 ソラナとベースと提携
予測市場プラットフォーム大手Kalshiが17日、ソラナとベースとの提携によるエコシステム支援ネットワーク「カルシエコ」の開始を発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧