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ICOプロジェクト、過去30日で41万イーサリアムを大量売却|仮想通貨統計データが公開

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ICOプロジェクトが保有イーサリアムを売り増しか
海外仮想通貨のデータにより、今年夏以降、ICOプロジェクトが仮想通貨イーサリアムを売却する割合が徐々に高まってきている。特に11月には合計41万ETHがICOプロジェクトによって売却されたことが明らかになった。

売られるイーサリアムとICO業界の鈍化

仮想通貨イーサリアムはICOプラットフォームとしての特性を持つが、ICO市場自体が規制の不透明性・プロジェクトの頓挫や不正ビジネスなどによって鈍化していることが価格下落や売却量急増の大きな原因であると考えられている。

ICOプロジェクトが保有イーサリアムを売却

12月16日に、海外メディアTrustnodes は、数々のICOプロジェクトが調達・保有イーサリアム(ETH)を売却しており、その売却の割合が過去30日間、特に高まってきたことを明らかにした。

同メディアのリサーチデータによると、今年8月には10万ETH、9月には30万ETH、11月には41.6万ETHがICOプロジェクトによって売却されたと記述されている。

  • 8月、10万ETH
  • 9月、30万ETH
  • 11月、41.6万ETH

つまり、11月の売却量は、9月に比べ、≒39%の増加を記録したこととなる。

そして、イーサリアム・プラットフォーム基盤の有望プロジェクトは、しばしば最も高いETH売却量を記録したプロジェクトである場合も多い。ここ数ヶ月のETH売却には、SingularDTV、Aragon、Kyber、StatusなどのETH関連プロジェクトが密接に関わっていると記事内で主張された。

出典:trustnode

さらに、それらの上位プロジェクトは、大量の売却を行なった後でも未だ他プロジェクトと比較して、多くのETHを保有していることも特筆すべきである。

上記のデータだけ見ればETH売却量は、ここ数ヶ月で飛躍的に高まってきていると解釈されがちだが、今年前半にかけての売却量と比べると現在は比較的落ち着いている部類であると言える。

2018年における1日のETH売却量ランキング上位3日は、以下の通りだ。

  • 5月7日 75万ETH (1ETH≒9万円)
  • 3月27日 63万ETH(1ETH≒5.5万円)ト
  • 4月23日 47万ETH(1ETH≒7万円)

しかし、以上のような異常と言えるほどの売却量は、仮想通貨ETHの直接的な競合とも称される仮想通貨EOSが、保有する全てのETHを売却したことも関係しているではないかと考えられている。

つまり、2018年度前期は後期と比べてETH売却量が多かったことに間違いはないようだが、仮想通貨EOSによる大量売却というイレギュラーもあったことから、一概に前期と後期を比較することはできない。

よって、そのイレギュラーを考慮せず、ここ数ヶ月間においてETH売却量が増えている、そして、仮想通貨ETHが今年1月の最高値から94%もの値下がりを記録しているという事実を受け止めることも必要であると言えるだろう。

ICO活動の衰弱

既に述べた仮想通貨イーサリアムの大幅な値下がりや売却量の増加はICO市場の鈍化が大きな理由の一つであると見られている。

昨日、コインポストでも報道した通り、イーサリアムはICOプラットフォームという特性を持っているが、現在その分野で不調が続いているのだ。

その要因として、米証券取引委員会(SEC)が今後明確なガイドラインを作成し、適切にICO分野を規制していく意志を強めてきていることが懸念点とされているだろう。

明確のガイドラインができる前に、SECは法的取り締まりの手段を取り始めている。

例えば、11月17日に、SECは、Airfoxおよび、Paragonという2つのICOプロジェクトを告訴し、両プロジェクトのトークンが未登録証券に該当すると判断した。他にも、11月9日には、仮想通貨分散型取引所EtherDeltaの創業者Zachary Coburn氏が未登録証券取引所を運営していたとしてSECにより罰金が命じられた。

これらのことから、完全に明確化されていない規制の中で、複数のプロジェクトに処分が下っていることがICO市場を鈍化させる大きな原因になっていると考えられている。

しかし、12月6日にSECの長官Jay Clayton氏は「ICOプロジェクトは規制を遵守する必要がある」と主張した一方で、「ICOが優れた資金調達法」であると認めている。

一方では、ConsenSys社のレポートによって、イーサリアムの取引量、開発者の増加、エコシステムの拡大などが明らかにされたことから、今後ICO市場に適切なガイドラインが整備され、その熱気が戻り、分散型アプリケーション(dApps)などの発展によって、イーサリアムの需要が中長期的にさらに高まっていくことが期待されている。

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