はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX

歪なレンジ継続中のビットコイン、2週間の値動きと今後の展望を考察|仮想通貨市況(クリプトキツネ)

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

レンジ継続のビットコイン、2週間の値動きと今後の展望を考察|仮想通貨市況(クリプトキツネ)
BitFlyerではサーキットブレイクを発生させた前回の大暴落の後、ビットコインは4時間足レベルで歪なレンジを形成している。過去の値動きを参照しつつ、今後期待される複数シナリオをインジケーターから紐解き考察する。

BitfinexのBTCUSD4時間足チャートでの値動き

さて、この二週間は24日の大陰線から高値更新せず、じわじわと太いチャネルの中を揉みあいながら、2時間足の200日移動平均上を推移してきたと言える。価格チャート上からは特に重要な情報が得られないため、インジケーターを併用しながら解説する。

ここ二週間の値動き

前回記事の後、しばらく上昇雲の中を推移していた値動きは先行スパン1に押され下落。

2月19日09:00の上昇起点から引けるフィボナッチリトレースメントの0.618レベルまで大きな下ヒゲをつけた後、再度上昇し0.618レベルまで下落。現在は28日21:00の上髭と、4日17:00の下髭を天底とする「チャネル内」を推移しているという状況である。

(追記)記事作成中にフィボナッチリトレースメント0.382に抑えられる形で4時間足が1本確定した。

上昇雲

一目均衡表の雲で、先行スパン1が先行スパン2より下にある状態で形成されるものを指す。対義語は下落雲。

雲については筆者が執筆したNoteも参考になるはずである。雲について計算式からインジケーターの言語化に努めたものである。余裕があればこちらも読んでいただきたい。『雲の凡て[1.0]』

前回記事でお伝えした1月19日13:00から続く「OBVサポートライン」は、4日13:00に一度割ったものの再度復帰している。LSポジション比を確認すると、ショートが3000玉ほど消費され、ロング比率にかなり接近している状況にある。

OBV(オンバランスボリューム)

出来高系インジケーターのひとつ。出来高を指数化して、その方向性と資金の流れを捉えるための指標。

LS(ロング・ショート)比率

“比率”と銘打っているが、その実買いポジションと売りポジションの数量の絶対値である。マーケットに入っているロングとショートのポジション数を比較することで、大口の動向やトレンドの先読みをある程度推測することができる。

BitFinex4時間足チャートで単純移動平均線(SMA)を確認してみると、冒頭で述べた通りSMA200(赤線)がサポートとして一部機能していることが見て取れる。画像の移動平均線の期間設定は、短期間から順に20日、40日、100日、200日である。

ちなみに、BitflyerのBTCJPY4時間足チャートではよりSMA200が意識されていることがわかる。単純移動平均線といった過去の損益分岐点を表すインジケーターは、取引所のトレーダーによって意識のされ方が異なるので注意が必要である。

大衆意識が作用する視覚的なラインやフィボナッチなども、取引所ごとのローソク足の形に依存するため言わずもがなである。

MACDは現在ダイバージェンスもなく順行、RSIも50ライン上を推移しているため、現在は辛うじて上昇を続けているが、値動きからもわかるように健全な上昇トレンドとは言いがたい状況である。

RSI(相対力指数)

投資家の心理状況を表す為に考案されたテクニカル指標。このRSIの数字が高いと「買われ過ぎ」、低いと「売られ過ぎ」となり、相場の強弱を教えてくれるテクニカル指標で、株式の世界では一般的には70%以上だと買われ過ぎ、30%以下になると売られ過ぎであると一般的には言われている。

しかし、実践的には30%70%ライン自体はあまり重要ではない。RSIとは、「値動きに対する上昇幅の比率」である。従って、50%ラインを基準に上下の推移でトレンド判断が可能である。

読者の皆さんも一度計算式を見て、インジケータが実際何を表しているのか、ということを自分なりに解釈してみて欲しい。

MACDダイバージェンス

ダイバージェンス(Divergence)とは、「相違、乖離、逸脱」の意味で、値動きとMACDラインの推移が逆行している現象のことを指す。

今後の展望

今後どのシナリオを立てるにしても一番気にしなければならないのが、直近最高値である4280ドル(Bitflyerでは462800円)である。

ここからの大陰線を上昇の値動きで埋められるのか、それとも現在推移しているチャネルを下抜けして、再度直近最安値である3760ドル(405300円)を試すのか注目するべきであろう。なお、直近最高値に挑戦する場合は、MACDやRSIのダイバージェンスが発生するか否かもチェックしておくべきであろう。

総括

トレードは予想ではなく対応である。今後の値動きの方向性が定まってから、自身の資金管理に基づいたロスカットラインを設定したうえで、今後の値動きの推移を追っていただきたい。

Twitter:(@crypto_kitsune

CoinPostの関連記事

ビットコイン有名トレーダーが解説、板トレードやチャートを見る上で大切なこと|青ハチミツダルマ対談【前編】
仮想通貨ビットコインFXを主戦場に、アルトコインやCFD、為替で幅広く活躍する有名トレーダー「青ハチミツダルマ」氏にクリプトキツネが対談式インタビュー。青ダルマ氏のトレード手法から私生活に至るまで、幅広く伺った。
ビットコイン有名トレーダーが解説、大衆が意識する重要ポイント|青ハチミツダルマ対談【後編】
インタビュー後編では、「大口の動向を監視するために整えた」というトレーディング環境を特別に公開。初心者が上達するために必要なことについて、重要な点を語って頂いた。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者13,000名を突破しました。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/14 火曜日
18:47
Hyperliquidの大口投資家、トランプ一族との関与を否定 再びビットコインを大規模ショート
トランプ関税発表直前にビットコイン7億ドルをショートし約2億ドルの利益を得た大口投資家が、再び3億4千万ドル規模のBTCショートポジションを構築。インサイダー取引疑惑が浮上するも本人は否定。市場では1.3兆円規模の強制清算が発生し史上最大級の暴落に。
18:24
JPモルガンがビットコイン取引サービス参入へ カストディは外部委託で対応
JPモルガンのデジタル資産部門責任者が、顧客向けビットコイン取引サービスの提供を正式に確認した。カストディ業務は外部委託を検討し、コインベースとの提携も強化。大手金融機関の暗号資産市場参入が本格化する中、JPモルガンの戦略的アプローチとは。
18:04
シティバンク、2026年に仮想通貨カストディ事業参入へ
米大手金融機関シティバンクが2026年に暗号資産のカストディサービスを開始する計画を発表。ビットコインやイーサリアムなどを機関投資家向けに保管する。トランプ政権下での規制整備を背景に、JPモルガンやバンク・オブ・アメリカとともにステーブルコイン事業への参入も本格検討中。ウォール街の暗号資産市場への本格進出が加速している。
18:00
「Bitcoin Core v30.0」リリース、データ制限の引き上げでコミュニティの意見が対立
ビットコインソフトのアップデートであるBitcoin Core v30.0が2025年10月12日にリリースされた。OP_RETURNの上限が80バイトから10万バイトへ大幅に引き上げられ、コミュニティで賛否が分かれている。ビットコイン本来の目的との整合性やノード運営リスクが議論されている。
17:26
欧州最大手アムンディ、ビットコインETN市場参入を準備
欧州最大の資産運用会社アムンディ(運用資産2.3兆ユーロ)が2026年初頭にビットコインETNを発行予定。MiCA施行で規制環境が整備される中、機関投資家の暗号資産投資が本格化。米国ブラックロックのIBIT(971億ドル)に続く動きとして注目される。
17:22
ハイパーリキッド、HIP-3実装で永久先物市場の自由構築が可能に
ハイパーリキッドがHIP-3を実装し、開発者が許可なしで独自の永久先物市場を構築することを可能にする。仮想通貨HYPEを一定以上ステーキングすることなどが条件だ。
16:56
コインチェックでIEO「Fanpla(FPL)」10月21日開始 音楽事務所10社以上が協力
音楽ファンクラブ大手Fanplus協業のIEO「Fanpla(FPL)」詳細。10月21日申込開始、11月11日上場予定。700超のファンクラブと400万人基盤という既存インフラを持つ点で過去IEO案件と一線を画す。コインチェック過去実績は抽選倍率24倍・最高23倍に急騰。投資判断に必要な情報を網羅。
16:55
三菱UFJモルガン・スタンレー証券、デジタルアセット事業を開始
三菱UFJモルガン・スタンレー証券が14日、デジタルアセット事業を開始。債券型セキュリティトークンの取り扱いとデジタル証券取引サービス「ASTOMO」をリリース。不動産STを10万円から投資可能に。
16:30
イオレ、仮想通貨とAI融合のスーパーアプリ「Neo Crypto Bank」の詳細を発表
イオレが暗号資産金融事業戦略を発表。2027年にWeb3.0スーパーアプリを公開し、キャッシュレス決済市場1%・年間1.2兆円を目指す。AI統合で次世代金融インフラを構築。
12:00
ソラナのリキッドステーキングの稼ぎ方|JitoSOLの仕組みと手順
ソラナのリキッドステーキングについて、仕組みから始め方まで徹底解説。JitoやMarinadeなど主要プラットフォームの始め方、年利5-7%の運用方法まで完全ガイド。
11:58
史上最大フラッシュクラッシュ後の仮想通貨市場、トランプ大統領の発言受け乱高下続く
トランプ米大統領による突然の関税発表で、仮想通貨市場は190億ドル超の強制清算という史上最大のフラッシュクラッシュを経験した。しかし週明けには114,000ドル台に回復。機関投資家の押し目買いと過剰レバレッジ解消の両面から市場を分析。イーサリアムL2 Baseのトークン発行検討など、実用化への動きも紹介。
11:18
チャイナルネッサンス、BNB財務企業の米上場を計画=報道
チャイナルネッサンスは、仮想通貨BNBの財務企業を創設するために910億円超の資金調達に向けた協議を行っていることがわかった。この財務企業は米国で上場する計画である。
10:38
「仮想通貨ETFへの流入、トランプ関税ショックの影響は軽微」=CoinShares
トランプ大統領の対中関税発言による市場急落にもかかわらず、ビットコインETFなど仮想通貨投資商品への影響は軽微で流入は週間4,830億円に達した。CoinSharesが分析する。
08:41
68億円相当のBNB、ミームコイントレーダーにエアドロップへ
BNBチェーンは、仮想通貨市場が大荒れしたことを受け68億円相当のBNBをエアドロップする計画を発表。今回はミームコイントレーダーを支援すると説明した。
10/13 月曜日
12:25
430億円規模に、バイナンスが「異例の補償」実施 トランプ・ショックに関する価格異変で
仮想通貨取引所バイナンスがトランプ関税による市場下落時の不具合で損失補償を発表した。USDe、BNSOLなどのディペッグで強制清算が発生した背景がある。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧