- リブラプロジェクト参加のリスク
- 米国会議員2名が決済大手Visa、Mastercard、Stripeの3社に対し、仮想通貨リブラの事業への参加を再検討するよう求めた。フェイスブック社の問題が参加企業にも波及すると警告。
リブラ協会参加のリスク
米国会議員2名が決済大手Visa、Mastercard、Stripeの3社に対し、米フェイスブック社が主導する仮想通貨リブラのリブラ協会・プロジェクトの参加を再考するよう求めていることが分かった。
オハイオ州のSherrod Brown上院議員とハワイ州のBrian Schatz上院議員が10月8日付で、3社のCEOに対し書簡を送っている。両議員はその書簡で、リブラはユーザーや金融機関、国際的な金融システムだけでなく、上記3社の決済事業にもリスクをもたらし得ると指摘。
そして、「プロジェクトへの正式参加の手続きをする前に、このようなリスクにどのように取り組んでいくのか入念に考えて欲しい。フェイスブック社は、リスクに真剣に取り組んでいる姿勢を米国議会や規制機関にも示せていないし、おそらくプロジェクトに参加をする企業に対しても同様だろう」と述べている。
またフェイスブック社は、リブラが犯罪活動やテロ資金供与等に利用されることをどうやって防止するのかについても、明確なプランを提示できていないとも指摘した。
両議員は「フェイスブック社は現在、多くの問題を抱えている。その内容はプライバシーやフェイクニュース、選挙介入、差別、詐欺と多岐に渡っており、これらの問題にどうのように取り組むかも明らかにされていない」と懸念する。なお、「フェイスブック社のリスク管理の弱点は、プロジェクトに参加する企業の弱点にもなる。それをフェイスブック社以外の企業がカバーすることは非常に難しいということに留意すべきだ」と注意を促した。
Visa、Mastercard、Stripeの3社の幹部は、フェイスブック社のプライバシー問題への取り組み等に不安を感じ、リブラ協会への正式参加を躊躇していると報じられている。
関連:Visa、Mastercardらがリブラ協会への参加を躊躇
先週には、決済大手PayPalがリブラ協会の参加を見送ると正式に発表。PayPalはリブラの取り組みを支持する姿勢は変わらないと述べ、協業できるよう対話を継続していくことを楽しみにしていると説明した。
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