ドイツ、仮想通貨が金融商品に昇格
ドイツの金融規制当局(BaFin)は2日、ビットコインをはじめとする仮想通貨(暗号資産)を「金融商品」とみなす新たなガイドラインを公開した。これまでセキュリティトークンのみがデジタル資産として金融商品に含まれていたが、新たなガイドラインにより、仮想通貨を含めた全てのデジタル資産が該当する運びとなった。
BaFinの公式リリースによると、仮想通貨を「中央銀行や公共団体によって発行されず、法定通貨に該当しないもので、デジタル価値を有するもの」と定義。機能については、「電子的に、価値の交換において仲介手段として送金、保存ができるもの」として記載した。
新ガイドラインは、BaFinがFATFの仮想通貨に対する資金洗浄対策のガイドラインにも準拠することが目的と見られる。これまでドイツでは、仮想通貨に対する具体的な法的定義を定めていなかったが、FATFが昨年公開した仮想通貨交換業者関連ガイドライン、特に「トラベル・ルール」の項目に適用するための法的根拠が求められていた。
仮想通貨の定義以外に、顧客の仮想通貨を保管する「カストディ企業」の正規ライセンス制度も導入している。
ドイツでは今年1月より、新マネーロンダリング防止法が施行され、株式や債券などの金融商品と同様に、銀行が仮想通貨のカストディサービスを提供することも可能になった。
すでに40を超える銀行が関心を示していることが明らかになっており、業界としてドイツの注目度は日に日に増している。
ドイツ国内は、より明確化となった仮想通貨法整備をもとで、関連事業者の規範化・適法化および市場の活性化が進むことに期待感が高まっている格好だ。
参考:BaFin