はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米国で「ビットコイン確定拠出年金プラン」が初登場、コロナ危機で注目される理由

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

確定拠出年金の運用にビットコインが追加

仮想通貨での給与支払いサービスを提供するBitwage社(米、サンフランシスコ)が、米国の確定拠出年金制度の一つ 401(k)プランでビットコイン取引ができる新たな商品を企業向けに発売すると発表した。

この商品がコロナ禍の影響で厳しい財政状況に置かれた企業に対する一助ともなると主張している。

Bitwage社の事業

2013年に設立されたBitwage社は、仮想通貨(ビットコイン及びイーサリアム)による給与の口座振り込みサービスを提供している。

フリーランスや自営業者、また企業の従業員に対し月間250万ドル(2億7000万円相当)の給与支払いを処理しているが、米国外のユーザーへの支払いも多く、18種類以上の現地通貨での受け取りも可能。Bitwageの顧客には、アマゾンやグーグル、アップルなどの大手企業が名を連ねている。

世界初のビットコイン401(k)プラン

Bitwage社によると、ビットコイン401(k)プランを提供するのは、同社が世界初。一方、2014年、米国の国税庁にあたる内国歳入局(IRS)が、ビットコインをはじめとする仮想通貨を税務上「資産」として取り扱うと発表したため、個人年金口座(IRA)でビットコインを提供する企業は多く存在する。

401(k)プランは、米国で導入されている確定拠出年金制度の一つで、企業の従業員が任意で加入し、加入者ごとの個別の口座が設けられる。掛け金は従業員の給与からの拠出金(課税所得から控除)が主だが、企業からの上乗せ拠出も可能で、その拠出金は損金算入されるため、企業にとって税制上でのメリットも大きい。

口座運用は従業員自らが行うが、主な投資先としては、株式ファンドや混合ファンド、また債券ファンドなどの商品が大半を占めているようだ。401(k)プランでは、給付金受取りまで課税の繰延が可能なため、従業員は税引前の資金を投資に運用することができる。Bitwage社の新商品ローンチで、その選択肢にビットコインが加わることになったわけだ。

コロナ対策としての401(k)プラン

コロナウィルスの影響で経済悪化が続く中、なぜ企業が、Bitwage社のビットコイン401(k)プランに注目すべきなのか、その理由について、Bitwage社はプレスリリースで次のように説明している。

1.パンデミックにより経済的打撃を受けた多くの企業が、米国中小企業局(SBA)の給与保護プログラム(PPP)の融資を利用しているが、全額の償還免除を受けるためには、融資額の75%を、受領後8週間のうちに給与支払いに当てる条件が課せられている。

2.SBAは年金プランへの企業拠出金を給与支払い経費と認めている。

3.401(k)プランを活用することで、「融資額75%を給与に当てる」と言う条件を満たし、全額のローン償還免除を受けることが可能になる。

つまり、従業員のためには、新たに「革新的な投資オプション」を提供すると同時に、雇用者である企業は政府からの財政援助をフル活用できると言う論理を展開している。

三企業と協業し提供する401(k)プラン

Bitwage社は、401(k)プランの提供にあたり、プラン作成には個人年金管理・コンサルタント会社のLeading Retirement Solutions社、従業員のカストディ口座作成には、機関向けカストディサービスを提供するKingdom Trust社と協力することを明らかにしている。そして、ビットコインへの変換は、大手仮想通貨取引所のGeminiが自動的に各給与期間ごとに行うという。

最終的には、401(k)プランに Geminiの取引エンジンを統合することで、年金口座で税の優遇を受けつつ、ビットコインの取引ツールにアクセスできるようにする予定だと、Bitwage社は述べている。

出典:Bitwage Blog

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/14 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トム・リーのイーサリアム相場分析やXRP現物ETFの連続純流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
来週の米雇用統計に注目、労働市場減速ならビットコイン相場に追い風か|bitbankアナリスト寄稿
BTC相場は1450万円周辺で推移。FOMCで利下げ決定、流動性供給再開で中期的な下支え期待。来週の米雇用統計で労働市場減速が示されれば、追加利下げ観測強まりBTCの追い風となるか。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
11:55
ブラジル金融大手イタウ、3%のビットコイン配分を推奨
ブラジルの金融機関イタウがポートフォリオの1%から3%をビットコインに配分するよう推奨した。米国のバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーも最大4%の配分を提案している。
11:20
ファントムウォレットが予測市場機能を導入、カルシと提携
主要仮想通貨ウォレットのファントムが予測市場プラットフォームのカルシと提携し、ウォレット内で政治、スポーツ、文化イベントの契約を可能にする新機能を発表した。
10:25
Pyth Network、トークンの買い戻しメカニズム「PYTH Reserve」を導入
分散型オラクルPyth Networkが、収益の一部で仮想通貨PYTHを毎月買い戻す新メカニズムを導入する。DAOの資金残高の3分の1程度を購入に充てる予定だ。
09:20
テザー、イタリアサッカー名門ユベントス買収を提案
ステーブルコイン発行企業テザーがサッカークラブのユベントス買収を提案した。エクソール保有の65.4%株式を現金取得後、残る株式も公開買付けし、10億ユーロの投資を準備している。
08:30
テザー、自社株のトークン化や買い戻しを検討か
仮想通貨ステーブルコインUSDTなどを発行するテザー社は、自社の株式の流動性を確保するためにトークン化や自社株買いなどの手段を検討していることが報じられた。検討の背景が明らかになっている。
07:40
ソラナDEX大手ジュピター、7つの大型アップグレード発表 オンチェーン金融強化へ
ソラナ上のDEXアグリゲーター「ジュピター」がレンディングのオープンソース化、ステーブルコインジュプUSDローンチ、トークン検証システムVRFD拡張など7つの包括的アップグレードを発表した。
07:05
バンガード幹部がビットコインを投機的収集品と指摘、仮想通貨ETF取引解禁も慎重な姿勢
バンガードの責任者ジョン・アメリクス氏がビットコインを人気玩具ラブブに例え投機的資産と指摘。同社は仮想通貨ETF取引を解禁したが、独自商品提供や投資助言は行わない方針を維持。
06:35
ソラナ「ファイアダンサー」がメインネット稼働開始、100万TPS目指す
ソラナの新しいバリデータ・クライアント「ファイアダンサー」が3年間の開発を経てついにメインネット稼働を実現。1秒あたり100万トランザクションの処理を目指している
06:10
米ムーディーズがステーブルコイン格付けフレームワークを提案、準備資産評価へ
米大手格付け会社ムーディーズがステーブルコインを評価するための新たなフレームワークを提案した。ステーブルコインを裏付ける準備資産プールの各適格資産タイプを評価し、信用力に基づいて格付けを付与。
05:45
リップルやサークルなど5社、米連邦信託銀行免許の条件付き承認を取得
米通貨監督庁がリップル、サークル、ビットゴー、フィデリティ・デジタル・アセッツ、パクソスの5社に連邦認可信託銀行免許の条件付き承認を付与した。ステーブルコイン発行企業を連邦規制監督下に置く重要な一歩となる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧