JPモルガンがBTC市場を分析
ビットコインが3月のコロナショックから回復していることについて、米大手銀JPモルガンのアナリストは、「ビットコインが初めてのストレステストを受けたが、結果は良好だと言える」と結論付け、ビットコインが「資産クラスとしての息の長さ」を証明していると述べた。米ブルームバーグが報道した。
ビットコインが誕生してから11年が経過しているが、JPモルガンのによれば、この荒れる金融市場において、ビットコインは誕生以来初めてのストレステストを経験したと指摘。
混沌とした金融状況の中、従来の資産クラスの価格推移と同様に、ビットコインのボラティリティは高かったが、最終的にはFXや株式、米国債、ゴールドといった金融資産に比べ、ビットコインの市場構造はより「弾力性がある」とした。
またビットコインは他の一部資産と同じく、暴落のピーク時には深刻な流動性の低下に陥ったが、その流動性の回復も他の資産に比べ早かったという。
BTCの市場相関性
ストレステストのほか、JPモルガンのアナリストは、ビットコインは、価値貯蔵や価値交換の媒体ではなく、むしろ投機の手段として利用されるシーンが目立つとしたが、その一方で、株式のようなリスクの高い伝統的な資産との相関関係が見て取れると語った。
例えば、11日のビットコインの価格が9800ドルから7.8%下落した際、S&P500も過去12週間において最悪な一週間を記録。その後BTCビットコインは9100ドル帯から反発し、現在9400ドル台を推移。また、3月中旬の大暴落もコロナショックを受けた米株市場に連動していた。
11日の全体市場では、新型コロナの感染第二波と景気回復の遅れに懸念が強まるなか、株式や原油価格などの下落が加速する圧力が、ビットコインなどの仮想通貨市場にも波及した。12日のNYダウは4日ぶりに反発し、477ドル高の2.5605万ドルで今週を終えた。
JPモルガンは度々、ビットコインに関するレポートを出している。5月22日には、同銀行のアナリストはビットコインの本質的価値が半減期後、実質2倍になったとした。しかし、これまでJPモルガンのCEOはビットコインに対して否定的な態度を取り、アドバイザーがクライアントからのビットコイン投資意欲を思いとどまらせている。
CEOなど役員の態度と異なり、実際のところ、JPモルガンチェースから仮想通貨取引所への口座サービスは先日より再開されたことが確認された。未だ直接仮想通貨の関連サービスを提供する見込みはないとみられるが、同社アナリストは依然として仮想通貨市場に注目している。
参考:bloomberg
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