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ビットコイン一時21000ドル付近まで続伸、UNIが前日比+15.0%に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

14日の米株式市場では、ダウが前日比509ドル安と5日続落となった。CPI(米消費者物価指数)発表が市場想定を上回る上昇となったことを受け、米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げ観測が強まったことが背景にある。

15日の暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比+1.3%の284万円(20,458ドル)に。一時20,893ドルまで続伸した。

歴史上稀に見る地合いの悪さから、アナリスト間の多くは悲観予想に傾いており、Justin Bennett氏は1BTC=8,500ドルまで下落するとの弱気予想を示している。

欧米を中心に、2022年以降インフレ(物価高)に歯止めがかからず、これを抑え込むためのFRB(米連邦準備制度)による金融引き締め加速に伴い、株や暗号資産(仮想通貨)などのリスク資産の壊滅的な下落につながった。

その一方、直近では高騰していた原油価格の下落や現在の利上げ水準の許容限界を根拠に、「FRBの金融引き締めペースやCPI(米消費者物価指数)上昇率は、今後数ヶ月以内にピークアウトを迎える」との見方もある。バイデン米大統領は「6月度のCPIは古いデータであり、この1ヶ月でガソリン価格は下落している」と述べ、市場心理の緩和に追われた。

株や暗号資産(仮想通貨)相場では、短期的な売られ過ぎ水準にあることは概ね一致しており、市場参加者の大半がさらなる下落を予期した投資行動を取るようであれば一筋縄ではいかないか。

BTC Funding Rate(資金調達率)を確認すると、CPI発表の13日に向けてBitMEXのFRが2.44%から-2.38%まで急降下しており、先物市場におけるショート増加を示唆する。

The Block

渦中にあった大手ヘッジファンドThree Arrows Capital(3AC)やCelsius Network、Voyagerの連鎖破綻という結末を迎え、相場のアク抜けと見る向きもある。

関連:破産申請したセルシウス、1,600億円の赤字が判明

BTC相場ではレンジ上限23,000ドルが意識されており、この水準を上抜ければ少なくともチャート上は反転の目が生まれることになりそうだ。

BTC/USD 日足

ただし、市場の不確実性は過去類を見ない水準にあり、過度のエクスポージャー拡大は大きな価格変動リスクを伴う。大半の悪材料は織り込みつつあるが、FRBの姿勢やウクライナ情勢が市場想定を超えるレベルで悪化するようなことがあれば、相場の急落は免れないだろう。

センチメントの激しく毀損した長期下落トレンドを脱するのは容易ではなく、反発の度に一時的なショートカバーに過ぎないとの論調も根強い。27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で「0.75%〜1.00%」の追加利上げの公算高まる中、金融市場ともども直近最安値更新に向かうかどうかの正念場を迎えている。

データ分析

なお、仮想通貨取引所の現物取引高、及びデリバティブ(金融派生商品)取引高は今年5月以降15%以上減少。20年12月以来の水準まで落ち込んだ。現物取引量は6月に約28%減少し、1.41兆ドル規模まで縮小している。

Cryptocompare

Arcane Researchのデータによれば、現仮想通貨相場では中堅的な時価総額に位置する”ミドルキャップ指数”が上昇を牽引している。 7月以降の2週間では、ビットコインの-0.2%に対しミドルキャップ指数は1.9%上昇した。

Arcane Research

アルトコイン相場

暗号資産(仮想通貨)時価総額18位のUniSwap(UNI)が前日比+15.0%上昇した。

米大手株式・仮想通貨投資アプリのRobinhood(ロビンフッド)で、UNIの取扱い開始を発表したことが背景にある。

関連:ロビンフッド、仮想通貨Uniswap(UNI)の取り扱い開始

ロビンフッドの運営会社Robinhood Marketsは、21年7月にナスダックへの株式上場を果たした。

コロナ禍の投資需要でユーザー数が急拡大し、21年1Q時点でMAU(月間アクティブユーザー数)約1800万人に達した。その一方、同年3Q以降は大きく減速。株価下落をもたらしていた。

時価総額15位のポリゴン(MATIC)は前日比10.6%と続伸。ビットコイン(BTC)が前月比9.5%安に沈む中、前月比60%の逆行高を記録した。

米ウォルト・ディズニー・カンパニーのアクセラレータープログラムにブロックチェーン企業として唯一選出され、提携に関する思惑や事業支援などの恩恵享受の可能性が材料視された。

関連:米ディズニー、ポリゴンら6社を事業開発プログラムに選出 

ポリゴン(MATIC)は、イーサリアム(ETH)ネットワークのトランザクション詰まり及び取引手数料(Gas代)高騰に伴い、これらの問題点を緩和するレイヤー2スケーリングソリューションとして、昨年頃から急速に普及した。

直近ではコカ・コーラ社が、著名デザイナーRich Mnisi氏とコラボし、LGBTQIA+コミュニティを祝して作成された「コカ・コーラ プライドコレクション」を発表。

NFT(非代替性トークン)のデジタル資産は、ポリゴンチェーンを使って最大手NFTプラットフォームのOpenSeaでリストされた。

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