XRPのエコシステムを高く評価
暗号資産(仮想通貨)カルダノの創設者であるチャールズ・ホスキンソン氏は8日、XRPの有価証券問題をめぐる裁判に関し、自身の見解を説明する一連のツイートを投稿した。
Recently, the most surprising thing to me has been how hard I'm being hit by some on the XRP side for my recent comments on their SEC issues. I've always been of two minds here and I guess some nuance is required to explain, which the internet always lacks (1/16)
— Charles Hoskinson (@IOHK_Charles) October 8, 2022
最近一番驚いたのは、XRP側のSEC問題に対する私の最近のコメントに対して、XRP側の一部から激しく叩かれていることだ。ここで私はいつも迷うのだが、説明するには常にネットでは欠如しているニュアンスが必要なのだろう。
XRPコミュニティとホスキンソン氏の論争は、ポッドキャスト「Thinking Crypto」での同氏の発言が発端となっている。ホスキンソン氏は「XRPコミュニティは、SECとイーサリアムのインサイダーの間にあからさまな汚職があったという陰謀を捏造しようとした」と発言。証券取引員会(SEC)側の問題だとは考えていないと主張していた。
ホスキンソン氏は、XRPを含む「レイヤー1プロトコルのほとんどは”証券ではない”という立場を常にとっている」とツイート。自身が問題視しているのはリップル社側の弁護方針であり、XRPのエコシステムについては高く評価していることを改めて強調した。
リップル社は、ブラッド、クリス、デビッドや他の誰よりも長生きするエコシステムを作った。私を批判する独立したXRP軍団がいるという事実そのものが、この現実を証明している。この台帳は何十年も価値を取引する可能性がある。
SEC職員への個人攻撃は必要ない
ホスキンソン氏は裁判の焦点とすべきは、SECの職員個人の腐敗ではなく、XRPに証券法の適用が的確かどうかだと主張した。
この裁判のメリットを見出すべきなのは、100カ国以上に何百万人もの独立した参加者がいて、一企業の受託者ではコントロールできないものに対し、「証券規制」を適用することの不条理だ。
リップル社の弁護団が「政府の元・現職員に対する入念な個人攻撃を構築した」と同氏が言及しているのは、2018年当時、企業金融(財務)ディレクターであったウィリアム・ヒンマン氏が、「ビットコインとイーサリアムを有価証券と分類しない」という発言の背景である。
ヒンマン氏がSEC就任以前にパートナーを務めていた法律事務所が、エンタープライズ・イーサリアム・アライアンス(EEA)のメンバーであったことから、米国の人権団体が、同氏に利益相反の可能性があると指摘した経緯がある。
リップル社の裁判では9月末に、ヒンマン氏の講演関連の内部文書提出について、度重なるSECからの異議申し立てが却下されたばかりだ。リップル社はこの文書が「XRPが有価証券である」というSECの主張を覆す鍵となると見ている。
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ホスキンソン氏は「汚職の疑惑を分析すると、イーサリアムもSECから訴えられるべきだったが、人間関係のおかげで訴えられなかったことを示唆しているようだ」とコメント。不正に対して憤るのは簡単だが、問題解決にはつながらないだけでなく、協力関係も傷つけてしまい、解決のための選択肢を減らしてしまうと批判した。
根本的な原因解決には新たな法律が不可欠
ホスキンソン氏は、業界が共に築こうとしている新たな経済が発展するためには「ゲームのルールを変えることが理にかなっている」と主張。仮想通貨に特化した「オーターメイドの規制」がなければ、規制当局は、正当性があるかどうかに関わらず、既存のルールを「適当に適用するだけ」になってしまうと警告した。
そして、「裁判所は法律の穴埋めの代わりにはならない」と述べ、「確実性を望んでいるなら、新たな法律を制定することが必要」であり、今こそがそのチャンスだと締めくくった。