はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

円建てBTC相場は為替起因の動きにも注意|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週7/15(土)〜7/21(金)の仮想通貨相場

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

7/15(土)〜7/21(金)週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は、先週から10万円ほど水準を下げるも、ドル建てで3万ドル水準となる419万円周辺にて底堅い推移に終始している。

米リップルが米証券取引委員会(SEC)との裁判で部分的勝訴を勝ち取り、先週のBTCは、ドル建てでは高値レンジからのブレイクアウトを試す展開を繰り広げたが、米政府がシルクロードから押収したBTCに動きがあったことや、バイナンスによる1,000人規模のレイオフなどが材料視され、先週末のうちに高値レンジ下抜けを試す急展開を見せた。

今週のBTC相場は、来週に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え小動きに終始している。

週央までは、6月の米小売売上高や住宅着工件数の下振れが相場の支えになった反面、FOMCへの警戒感からか米債利回りも底堅く、BTCは方向感を示せなかった。20日には、チェーンリンク(LINK)やステラ(XLM)など一部アルトコインの上昇に連れ高になるも、米新規失業保険申請件数が市場予想に反して前週から減少し、米債利回りが上昇すると、BTCは上げ幅を解消した。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

米失業保険申請件数を通過して、いよいよ来週のFOMCまで目星い米国の経済指標が出揃った格好と言えよう。

市場は米連邦準備理事会(FRB)による7月利上げの可能性をほぼ100%織り込んでおり、日本時間27日未明に結果が出るまでは手掛かり難で様子見ムードが続くか。DeribitのBTCオプション市場では、3万ドルストライクに建玉が集中しており、BTC相場は目先も3万ドル水準で底堅い推移が想定される。

来週のFOMCの注目は、7月以降の金利動向に関して手掛かりを得られるかとなろう。6月FOMCでは、経済見通しで年内残り2回の利上げの可能性が示唆されたが、市場はもっぱら7月の利上げが最後になることを見込んでいる。

6月は平均時給やコア消費者物価指数(CPI)の伸び鈍化が確認されたものの、失業率が改善し、失業保険の新規申請件数も足元で減少するなど、政策金利の先行きを予想するにはまちまちな内容と言えよう。

また、FRBがインフレ指標として重要視する個人消費支出(PCE)価格指数の6月分のデータは、来週のFOMC後の発表となっており、政策方針の転換は依然として期待できない公算が高いと見ている。

とは言え、FOMCの政策方針は、昨年の「積極的且つ迅速な引き締め」から「データを精査しつつ会合毎に判断」と慎重さを増しており、CPIで僅かながらインフレ抑制に向けた進捗が確認されたことに鑑みるに、市場で織り込まれている以上のタカ派的なサプライズも想定し難いか。

他方、来週28日には日銀の政策決定会合も控えている。日銀の決定はBTC自体には影響が少ないと見ているが、ドル円相場には大きな影響を与えると言え、先週同様に円建てBTC相場は為替起因の動きに注意したい。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:向こう数日間はビットコイン相場から目を離せない重要局面に

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/18 木曜日
16:50
「社会のジレンマを突破する」日本初のステーブルコイン発行ライセンス取得、JPYC岡部典孝氏が語る|独占インタビュー
JPYC株式会社が日本初の日本円建てステーブルコイン発行ライセンスを金融庁から取得。代表の岡部典孝氏が語る100万円制限の実態、3年後10兆円の発行目標、プログラマブルマネーがもたらす金融革命とは。
13:40
ウォーレン米議員ら、トランプ政権の仮想通貨特命官に対する倫理調査を開始
エリザベス・ウォーレン米上院議員ら8名の民主党議員が、トランプ政権のAI・仮想通貨特別顧問デービッド・サックス氏の特別政府職員としての任期制限超過疑惑について倫理調査を開始した。130日の上限を超過している可能性を指摘し、詳細な勤務日数報告を要求している。
13:35
米SECが承認、BTCやXRP投資のマルチ仮想通貨投資信託のETF転換
米SECがグレースケールのマルチ仮想通貨ETPを承認し、ビットコインやイーサリアムなど5銘柄への一般投資家アクセス投資が可能になった。新たな包括的上場基準も同時に導入されている。
13:02
ポリマーケットでの裁定取引で年間60億円の利益発生か 研究者ら分析
分散型予測市場ポリマーケットでミスプライシングを利用した裁定取引により年間60億円の利益が発生しているとの論文が発表された。研究者による分析を解説する。
12:04
FRB利下げ決定も仮想通貨の市場反応は限定的、BNB前週比9.2%高で1000ドルの大台迫る
FOMCでは米FRBが0.25%利下げを決定したが、暗号資産(仮想通貨)への影響は限定的だった。主要アルトコインでは、BNBが前週比9.2%高の1,000ドル目前に。背景としては、バイナンスの規制環境の進展の兆しとMegadropなどの需要が挙げられる。パウエル議長は年内2回の追加利下げを予想するも慎重姿勢を維持。
11:03
業界の行方を決める「天王山」に臨む──ビットバンク廣末氏が描く未来戦略
ビットバンク廣末紀之CEOが語る、預かり資産1兆円規模への成長と今後の展望。金商法への移行と分離課税実現に向けた2025年後半は業界の「天王山」。
11:00
ビットコイン・トレジャリー企業の勢い減速か、4社に1社が純資産割れで取引=K33報告
K33リサーチなどが報告したところによると、ビットコイン・トレジャリー企業の4分の1が純資産価値を下回る時価総額で取引されており、業界の統合が進む可能性が指摘された。
10:02
ヴィタリック、イーサリアムの開発計画をプレゼン
ヴィタリック・ブテリン氏は、仮想通貨イーサリアムの開発計画についてプレゼンを行った。大阪で開催されているイーサリアムのカンファレンスEDCONに登壇した。
09:40
フォワード・インダストリーズ、最大5900億円規模の資金調達でソラナ戦略を推進
米上場企業フォワード・インダストリーズが最大40億ドル規模のATM増資で仮想通貨ソラナトレジャリー戦略を推進する。DeFi Development Corpもソラナ買い増しを発表した。
08:45
トランプ・ジュニア出資のサムザップ、750万ドージコインを初購入
米ナスダック上場のサムザップメディアが750万ドージコインを200万ドルで公開市場から初回取得したと発表した。
07:20
米SEC、仮想通貨ETF上場手続きを大幅簡素化へ
米証券取引委員会が、ナスダック、Cboe BZX、NYSEアルカの3大取引所による包括的上場基準を承認。今後、仮想通貨を含むコモディティベース株式の上場プロセスが大幅に簡素化される見通しである。
07:10
SBI新生銀行、トークン化預金「DCJPY」の導入を検討へ
SBI新生銀行は、円建てトークン化預金DCJPYの導入を検討すると発表。JPモルガンらが参加するプラットフォームを活用し、トークン化預金での多様な外貨の取り扱いも検討する。
06:50
仮想通貨取引所Bullish、NY州からビットライセンス取得 米国展開へ
機関投資家向け仮想通貨取引所ブリッシュが17日にニューヨーク州金融サービス局からビットライセンスと送金業ライセンスを取得したと発表した。
06:25
マネーグラム、ステーブルコイン送金サービス開始 
国際送金大手のマネーグラムが9月17日にクロスミントと提携しステーブルコインを活用した新たな送金サービスを南米コロンビアで開始すると発表した。
06:02
カルシ、予測市場エコシステムハブ開始 ソラナとベースと提携
予測市場プラットフォーム大手Kalshiが17日、ソラナとベースとの提携によるエコシステム支援ネットワーク「カルシエコ」の開始を発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧