はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコインの中・大口投資家の買い集め傾向顕著に、金融市場は神経質な展開つづく

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

5日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比9.9ドル(0.03%)高、ナスダック指数は16.1ポイント(0.12%)安で取引を終えた。

日本時間21時半に発表される9月の米雇用統計を控え、様子見基調が強まった。

関連:米長期国債急落の影響、今夜は9月雇用統計|6日金融短観

関連:仮想通貨投資家にもオススメの株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格は前日比0.29%安の1BTC=27,568ドルに。

BTC/USD日足

オンチェーンデータプロバイダーのSantimentの分析によれば、ビットコインの中規模ホルダーに該当する通称“サメ”や大口投資家の“クジラ”に相当する10〜10,000BTCを保有するウォレットは総じてBTCの蓄積を続けており、年初来最高保有額となる1,303万BTCに達した。

これは市場に流通するBTC総供給量の内、66%に相当する。

また、過去6週間でドルに裏打ちされたステーブルコインであるテザー(USDT)を大量に蓄積しており、その量は150億3,000万USDTに及ぶ。過去のサイクルから見れば、大口投資家がビットコインとテザーを大量保有するシグナルは強気相場の前触れとなるという。

買い集め始めた時期をみるとビットコイン現物ETF(上場投資信託)の承認期待が背景にあるとみられ、先月のBTCの急落局面さえ11,600BTC(約3億800万ドル)の押し目買いに至った。

金利上昇の影響

米10年国債の実質利回りが16年ぶりの高水準に達し、ビットコイン(BTC)相場の重石となっている。

trustnodes.comの調査によれば、昨今の米長期金利など利回りの急激な上昇は投資家を動揺させ、債券価格は2020年3月のコロナ・ショック以来46%下落した。この点についてアムンディ投資研究所のマクロ責任者は、「債券の大幅下落は(長期国債を保有する)銀行に強い影響を与えかねない。長期化すればするほど、より多くのセクターが打撃を受けるだろう」と懸念を示した。

今年3月に米銀シリコンバレーバンク(SVB)やシグネチャー銀が次々に破綻し、欧州のクレディスイスやドイツ銀行にも飛び火するなど世界的な金融不安を引き起こした背景には、保有する債券の巨額損失が一因にあった。6日には、7億2800万ドル(1100億円相当)の増資検討報道を受け、英銀メトロ・バンクの株価が前日比26%急落した。エクサンBNPパリバのアナリストは今年6月、利上げによる融資および預金の見通し悪化を予想し、英金融機関の危機に警鐘を鳴らしていた。

債券は債務不履行(デフォルト)リスクが極めて低い安全資産とされてきたが、一方でここまで急激な金利上昇は想定しておらず、多額の含み損を伴う価格下落の潜在リスクを市場は過小評価してきた。

一部の投資家は神経を尖らせており、先週のビットコイン上昇は、債券市場崩壊と金融市場の混乱を示唆する“炭鉱のカナリア”ではないかと指摘する見方も出ていた。その一方、現在のリスク性資産下落を引き起こしている米長期金利上昇が一服し、債券価格の下落にさえ歯止めがかかれば、金融市場のトレンド転換が始まるとみる向きもある。

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/04 金曜日
17:43
マックハウス、仮想通貨事業でゼロフィールドと基本契約
アパレル大手マックハウスが暗号資産事業に参入。国内マイニングシェア1位のゼロフィールドと基本契約を締結し、ビットコイン購入とマイニングの両輪戦略で収益多様化を目指す。
17:11
SMBCグループ、事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設 Web3や生成AIの活用を目指す
SMBCグループが事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設。Web3などを活用し、スタートアップから大企業まで多様なパートナーと新事業を創出。
15:08
みんなの銀行、ソラナ基盤のステーブルコイン事業化に向け共同検討を開始
みんなの銀行がソラナ(SOL)基盤のステーブルコインとweb3ウォレットの事業化に向け共同検討を開始。Solana Japan、Fireblocks、TISの3社と協業し、新たな金融体験の創出を目指す。
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。
13:00
米ストラテジー社に集団訴訟 ビットコイン保有リスクを軽視と主張
米国でストラテジー社に対する集団訴訟が提起された。ビットコイン投資戦略を過大評価しリスクを軽視したと主張している。新会計規則適用後の損失計上が争点の一つになっている。
12:55
メタプラネット支援コンソーシアム、タイ上場企業買収でビットコイン戦略を東南アジアに拡大
メタプラネット支援者らが筆記るコンソーシアムがタイ上場企業DV8の買収計画を発表した。日本で成功したメタプラネットのビットコイントレジャリー戦略をタイで再現し、さらに東南アジアに展開する第一歩として注目される。
12:36
オルタナ信託、BOOSTRY・ALTERNAと連携しデジタル証券の管理体制を強化
デジタル証券特化の「オルタナ信託」設立。BOOSTRYとALTERNAが協業を深化し、STの取得から販売まで一貫した新たな枠組みを構築する。
11:35
米雇用統計好調でビットコイン一時11万ドル超、アーサー・ヘイズが下落リスクを警告する理由は?
米国6月雇用統計が予想を上回る14万7000人となり、ビットコインは一時11万500ドルまで上昇した。しかしBitMEX創業者アーサー・ヘイズ氏は、米財務省がステーブルコインを国債購入の受け皿として活用することで市場から流動性が奪われ、8月開催のジャクソンホール会議前に9万ドル水準へ下落すると予測した。
11:00
アルトコイン取引の増加傾向続く 仮想通貨OTCレポートが公開
Finery Marketsは、仮想通貨のOTC取引に関する2025年上半期のレポートを公開。ビットコインやイーサリアム、ステーブルコインの他にアルトコインの取引が増加傾向を継続していると指摘した。
10:35
「1兆ドル予測は楽観的すぎた」、 JPモルガン ステーブルコイン時価総額の2028年予測を下方修正=報道
JPモルガンはステーブルコイン市場の2028年予測を5000億ドルとし、他社の1-4兆ドル予測を否定。決済利用は6%に留まり、主用途は仮想通貨取引と指摘。
10:00
ビットコイン、クジラによる売却と機関投資家の需要が拮抗=報道
仮想通貨ビットコインの大口保有者が過去1年で50万BTCを売却する一方、機関投資家の需要増加により価格が膠着している。今後のビットコイン価格については様々な見解がみられる。
09:30
ロビンフッドCEO OpenAI株式トークン化を「革命の種」と表現も、提携否定で波紋広がる
ロビンフッドがOpenAI株式トークン化サービスを欧州で開始したが、OpenAIは提携を否定。テネフCEOは「トークン化革命」と強調するも、未上場株式の権利問題が浮き彫りに。
09:16
仮想通貨SEI、国内取引所OKJに新規上場へ
国内暗号資産取引所OKJが2025年7月8日からセイ(SEI)の取扱いを開始。ゴールドマンサックス・Robinhood出身者が開発した高速ブロックチェーンで、米国でETF申請も話題。入出庫は7月8日、売買は7月11日17時開始予定。
09:00
ビットコイン今年4度目11万ドル超え、株価相関強まり最高値更新も視野に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは3日に今年4度目となる一時11万ドル突破を記録した。7月3日から4日にかけて、トランプ政権の大きく美しい法案が可決されたことに加え、米雇用統計が底堅い推移を示したこと、さらにシンシア上院議員が暗号資産の減税法案を提出したことが追い風となった。
08:05
ETF購入減速でビットコイン価格上昇に陰りか、ETHは蓄積量が過去最高に=Cryptoquant分析
仮想通貨ビットコインETFとMSTR(ストラテジー)の購入は大幅減速、全体需要の縮小で価格上昇が鈍化。一方、イーサリアムは6月に蓄積アドレスが史上最高を記録、機関投資家による大量保有が続く。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧