バイナンスらURLのブロックを要請
インド財務省傘下の金融情報局は28日、バイナンスなど9つの海外暗号資産(仮想通貨)取引所のアクセスを遮断(URLをブロック)するよう、電子情報技術省に求めた。
インド国内のマネーロンダリング防止法(PML Act)の規定に従わず違法に運営しているとして、バイナンス、クーコイン、フォビ、クラーケン、Gate.io、Bittrex、Bitstamp、MEXC Global、Bitfinexの9つの取引所を対象に、公式サイトへのアクセス遮断を要請した形だ。
インド金融情報局は、支社など物理的拠点がなくとも、インド国民にサービスを提供する活動を行っている場合は、マネロン防止法の義務を履行する必要があるとして、次のように説明した。
インドで活動し、仮想通貨と法定通貨の交換、仮想通貨の転送、仮想通貨の保管や管理などの活動に従事するサービスプロバイダーは、インド金融情報局に登録し、マネーロンダリング防止法による一連の義務に従う必要がある。
また、マネロン防止法の下では金融情報局への報告、記録保持などの義務が課せられるとも続けた。
インドでは、仮想通貨に対する政策方針が一転二転していたが、国際社会と規制で足並みを揃えていくという方向に転換したところだ。9月にはG20による仮想通貨の監督枠組み支持も受けて、政策方針を協議していくとしている。
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バイナンスは米財務省、CFTCと和解
バイナンスのChangpeng Zhao(CZ)氏は11月、司法取引を受けて、米国の法律に違反したことを認め同社のCEOを退任した。マネーロンダリング防止規則や制裁規則に違反していたことを認めて米財務省と和解した形だ。
グローバル版バイナンスは今月、米商品先物取引委員会(CFTC)とも和解した。バイナンスは、約2,000億円、CZ氏は約214億円の罰金を支払うことになる。
CFTCは、バイナンスが米国の規制をかいくぐって米国のユーザーにサービス提供していたと申し立てていた。和解の一環としてバイナンスとCZ氏は、コーポレート・ガバナンス体制を強化することを約束している。
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バイナンスとは
取扱銘柄や取引高、登録者数が非常に多い大手仮想通貨取引所を運営。他にもベンチャーキャピタル部門の活動や教育コンテンツの提供、慈善活動など幅広い事業を展開している。22年11月には、日本市場への進出を発表した。
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