はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨仲介業の新設を検討 イノベーションと利用者保護の両立へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

暗号資産仲介業を検討

金融庁は、暗号資産(仮想通貨)等の「媒介」のみを行う事業者に対する規制のあり方を検討し始めた。

首相らの諮問機関である金融審議会が21日に「資金決済制度等に関するワーキング・グループ(第5回)」という会議を開催。具体的には、暗号資産交換業者と電子決済等取引業とは異なる業を創設することを検討している。

会議の資料では、現在の規制の課題を以下のように説明した。

幅広い顧客基盤を有するゲーム会社や通信会社等の事業者が、自らが提供するゲームアプリやアンホステッドウォレット等において、暗号資産交換業者・電子決済手段等取引業者とユーザーの間で暗号資産・電子決済手段の取引の仲介を行う場合、その態様によっては資金決済法上の「媒介」に該当する。

そのため、こうした仲介を業として行う場合、暗号資産交換業者等の登録が必要となる。

出典:金融庁

アンホステッドウォレットとは

ユーザー自身が秘密鍵を管理するデジタル資産ウォレットのこと。

▶️仮想通貨用語集

一方で、事業が媒介に限定されている場合、事業者は暗号資産等の取引の当事者となるのではなく、利用者の資産の預託も受けないため、利用者に生じるリスクは限定的と考えられると指摘。

取引当事者である暗号資産交換業者・電子決済手段等取引業者が適切にマネーロンダリング対策(AML)とテロ資金供与対策(CFT)を行う限り、媒介を行う企業に対して同様のAML・CFT規制を課す必要性は低いのではないかとした。

そして、リスクが限定的であるにもかかわらず、交換業者らと同じ規制を課すことはイノベーションの阻害につながる恐れがあるなどとし、暗号資産交換業者と電子決済等取引業とは異なる「暗号資産・電子決済手段仲介業(仮称)」を創設して、リスクに応じた規制や監督を行ってはどうかという提案が上がった。

出典:金融庁

具体的には、仲介の対象が暗号資産・電子決済手段に限られることが想定されるため、「所属制」を採用し、所属先の暗号資産交換業者などに対して指導・監督を求めることが議論されている。

所属制を導入する場合、利用者に損害が生じた場合には所属先の暗号資産交換業者等が原則として損害賠償責任を負うという。

出典:金融庁

関連金融庁法改正検討、海外仮想通貨取引所の資産流出リスクに対応=報道

ステーブルコインも議題に

上記以外にも今回の会議では、法定通貨に連動するステーブルコインも議題に上がった。

例えば、日本は他国に先行してステーブルコインの規制を導入したが、その後に他の国や地域で、ステーブルコインの裏付け資産として国債を含む預金以外での運用を認める規制が導入されたり、規制案が示されたりしていると指摘。

日本企業のグローバル市場における競争力を損なわないためにも、裏付け資産の管理・運用方法の柔軟化を進めることが考えられると課題を提起した。

今回は、国債・定期預金の組入比率の上限を50%とすることなどが議論されている。

関連「仮想通貨は申告分離課税で20%に」国民民主党の玉木代表が与党に要望

関連おすすめ国内仮想通貨取引所 投資家のクチコミ比較ランキング

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/26 金曜日
16:00
リトアニア、仮想通貨ライセンス義務化へ 申請低迷
リトアニア中央銀行が仮想通貨事業者にMiCAライセンス取得を義務化。2025年12月31日以降、無許可運営には罰金や最長4年の禁錮刑。370社以上が登録するも申請はわずか30社で全体の1割未満。同国はEU内でMiCAゲートウェイとしての地位確立を目指す。
15:05
仮想通貨投資への期待高まる、税制改正で約5割が投資拡大を検討=ビットバンク調査
ビットバンクが発表した2025年仮想通貨投資実態調査によると、2026年の市場期待として「税制改正」が34.3%で最多。税制が20%の申告分離課税に変更された場合、約5割が投資拡大意向を示した。知識不足が投資の障壁だが心理的ハードルは低下傾向。
14:01
ユニスワップ重大提案が圧倒的に可決 1億UNIバーンと手数料スイッチ起動へ
ユニスワップのUNIfication提案が賛成票1億2500万票超で可決。国庫から1億UNIをバーンし、プロトコル手数料を起動。取引量増加が供給減少に直結するデフレ型モデルへ転換。
14:00
ステーブルコインとは|市場規模・取引量・主要銘柄と規制の行方
ステーブルコインとは、価格が安定するよう設計されたデジタル通貨。本記事では仕組み・種類(USDT/USDC/JPYC等)・市場規模・リスク・将来性・国内での買い方まで、初心者にもわかりやすく解説します。
13:50
フィリピン当局、未登録取引所への取り締まり強化 コインベースなどアクセス遮断
フィリピン規制当局が無登録の海外仮想通貨取引所50社へのインターネットアクセス遮断を命じた。コインベースやジェミニも対象になっている。
13:20
ST市場効率化目指す、SBI新生銀行ら6社が新たな決済実証を開始 預金のトークン化で
SBI証券、大和証券、SBI新生銀行ら6社がトークン化預金DCJPYを利用したセキュリティトークンのDVP決済の実証に関する協業を開始した。
13:00
イオレ、仮想通貨レンディング「らくらくちょコイン」の事前予約開始
東証グロース上場のイオレが暗号資産レンディング「らくらくちょコイン」の事前予約を開始。年利8%〜、約1万円から利用可能。2026年1月下旬の正式リリースを予定し、事前登録者には4月まで13%の特別料率を適用する。
12:50
クシム、社名を「HODL 1」に変更 Web3・仮想通貨トレジャリー事業へ転換
東証スタンダード市場上場のクシムが社名を「HODL 1」に変更すると発表した。Web3・仮想通貨トレジャリー事業を中核とする企業へ転換。
12:25
国内衣料上場企業ANAP、15億円で109BTC追加購入
衣料品販売のANAPホールディングスが15億円で仮想通貨ビットコインを追加購入し、総保有量が1346BTCに達したと発表した。
11:37
中国環境省、環境管理にブロックチェーンなど先端技術を導入
中国生態環境部が12月25日、ブロックチェーン、AI、ビッグデータを環境管理に統合する方針を発表。全国炭素排出権取引市場ではデータ改ざん防止に既に活用。中国は仮想通貨を規制する一方、ブロックチェーン技術応用は国家レベルで積極推進。
10:36
パンテラ専門家の2026年仮想通貨12大予測 DAT企業統合や量子パニックなど
パンテラ・キャピタルのジェイ・ユー氏が2026年の仮想通貨業界12大予測を発表。AI技術の浸透、DAT企業の統合、トークン化ゴールドのRWA主役化、ステーブルコイン決済の拡大、量子コンピューターによるBTC懸念など、注目のトレンドを解説。
10:02
2025年仮想通貨デリバティブ市場レポート、取引高1300兆円突破=コイングラス
コイングラスが2025年の仮想通貨デリバティブ市場に関するレポートを公開。ETFやDAT企業などへの機関投資家による投資が加速したと分析している。
08:54
ビットコインの買い方をやさしく解説|初心者の不安を解消【図解】
ビットコインは500円から購入可能。スマホと本人確認書類があれば最短当日から取引開始できます。口座開設の手順、おすすめ取引所の比較、初心者が押さえるべき投資の心構えまで図解でわかりやすく解説。
06:55
トラストウォレットで9億円以上不正出金、数百人のユーザーが被害か=報告
オンチェーン探偵のザックXBT氏が、トラストウォレットの複数ユーザーから資金の不正流出報告があったと明らかにした。クローム拡張機能のアップデート後に発生し最低でも600万ドル以上が盗まれたと推定。
06:40
金融庁、仮想通貨の担当部署を「課」に昇格へ
金融庁は、2026年7月の次期事務年度に仮想通貨の担当部署を「課」に昇格させる方針を固めたことがわかった。金融サービス変革への対応能力を強化する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧