- グレイスケール社、イーサリアム投資信託取引開始へ
- 機関投資家などにも仮想通貨商品を提供する大手グレイスケール社がイーサリアム投資信託の一般公開を開始した。
イーサリアム投資信託、一般投資家の取引開始へ
機関投資家や適格投資家を対象とする大手仮想通貨投資運用企業のグレイスケール社は、イーサリアムの投資信託を一般投資家にも公開した。同社が一般投資家向けに公開している仮想通貨投資信託では3番目の事例となる。
以前も報道したように、グレイスケール社のイーサリアム投資信託は5月末に米FINRAから認可を受けており、6月21日より正式に一般投資家への公開、取引の提供開始が決定した。
また、今回開始されるイーサリアム投資信託の他に、ビットコイン(BTC)とイーサリアムクラシック(ETC)の投資信託を提供している。特にビットコイン投資信託に対する機関投資家からの人気があるほか、ETCも一定数の需要が同社の報告書からわかっている。
6/20/19 UPDATE: Holdings per share and net assets under management for our investment products
— Grayscale (@GrayscaleInvest) 2019年6月20日
Total AUM: $2.2 billion$BTC $BCH $ETH $ETC $ZEN $LTC $XLM $XRP $ZEC pic.twitter.com/C88uhv2EiD
同社が提供している仮想通貨関連投資信託の資金額一覧からもわかるように、他の機関投資家や適格投資家のみを対象とした商品と比較して、BTCとETCの需要は相対的に高く、今回イーサリアム投資信託が一般公開(取引開始)されたことによる影響は、数字上でも表れる可能性が高いとみられる。
現時点でビットコイン投資信託への流入資産が右肩上がりに増加しているが、イーサリアムにも一部の資金が流れてくる可能性も否定できない。イーサリアム投資信託が一般公開された本日以降の資金額の推移には注目したい。
世界最大級の仮想通貨投資運用企業とも称されるグレイスケール社は下落相場の中でも好調を維持している。2018年の第4四半期(米換算:10月から12月)に同社投資商品への投資額は3010万ドル(約32億ドル)まで下がったが、今年のQ1レポートでは42%の増加が見られたことが明らかになっている。
一般的に仮想通貨の投資信託の最大の利点として挙げられるのは直接的な購入、保管と管理を行わずに通貨の価格変動に伴う恩恵を受けられる点にある。そのため多くの場合は機関投資家や適格投資家が行うケースが多く、グレイスケール社でも2019年最初の3ヶ月では前四半期と比較してヘッジファンドなどからの投資が2300%も増加している。