はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

破産表明のCryptopiaでハッキングされた8億円相当の仮想通貨イーサリアム、水面下で資金移動を確認

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

20日に破産表明した仮想通貨取引所Cryptopia。ハッキング犯のアドレスから8億円にのぼる30,000ETHの転送が検出された。資金の移動経路や取引所の対応を解説。/dd>

Whale Alertで検知された転送

今年1月にハッキング被害を受け、5月15日に破産申請を行った Cryptopia に関して、続報をお伝えしたい。

ニュージーランドを拠点としていたCryptopia からは大量のイーサリアムが盗難され、時価にして17億円以上が盗難されたことが判明していた。

苦しい状況が続く中だが今週20日、高額な仮想通貨トランザクションを検知する「Whale Alert」がCryptopiaのハッキングを行なったイーサリアムアドレスから30790ETH、およそ8億円分の転送を検出した。

大手取引所Huobiが換金を阻止

この30790ETHの転送は、Huobiウォレットへの入金だったとみられている。

直後、Huobiのセキュリティチームが対応を行い、翌5月21日には資金を凍結している旨の声明を発表した。その後Huobiからの情報は無いが、取引所で被害を受けた資金の大半を差し止めることができた点は、良いニュースだろう。

ハッキング攻撃で取られた資産がシステム上で確認されたため、Huobiセキュリティーチームは直ちに資金凍結を行なった。引き続き状況を見守っていく。

残りのイーサリアムについて

残り半分に相当する約30,000ETH(29771ETH)に関しても、5つに分割されたトランザクションをWhale Alertが追跡している。

その結果、転送先の 0xd4E79226F1E5A7a28Abb58F4704E53cd364e8D11 に約30000ETH が集められた。 そして翌日、5月21日から再度転送が行われている。

出典:Etherscan.io

さらに追いかけると、0x7D9… から 0x338… というウォレットアドレスに分割されて転送され、その後 EtherDelta に転送されていた。

出典:Etherscan.io

残る資金のおよそ25%にあたる5,000ETHも転送されたようだが、分散型の取引所で換金された場合、その後の追跡は難しくなるだろう。また、残りの資金についても同様な形で「資金洗浄」されていく可能性が高いと見込まれる。

最後に

Huobiの迅速な対応によって半分程度が凍結できたという点は、Cryptopia の債権者や業界全体にとっては明るいニュースだ。

分散型取引所(DEX)での換金は今のところ防ぐ手立てが無いが、今後もハッキングや急な取引所サービスの停止などのセキュリティ・インシデントが発生し続ける中で、よりスマートな解決策が出てくることを期待したい。

坪 和樹

Twitter:https://twitter.com/TSB_KZK

Linkedin:https://www.linkedin.com/in/tsubo/

プロフィール:AWSで働くエンジニア、アイルランド在住。MtGoxやThe DAO では被害を受けたが、ブロックチェーンのセキュリティに興味を持ち続けている。セキュリティカンファレンスでの講演、OWASP Japanの運営協力やMini Hardeningといったイベント立ち上げなど、コミュニティ活動も実績あり。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/17 水曜日
05:55
トム・リー予測、FRB利下げでビットコインとイーサリアムが3ヶ月以内に大幅上昇か
ETHトレジャリー企業ビットマインの会長でもあるトム・リー氏がCNBCで、FRBの利下げによりビットコインとイーサリアムが今後3ヶ月で大幅な上昇を見せる可能性があると予測した背景と根拠を詳しく解説。
05:30
グーグル、AI決済でステーブルコイン対応
グーグルが16日に発表した新しいAI決済プロトコルは、ステーブルコイン対応を含む機能でAIエージェント間の自動決済を可能にする。
09/16 火曜日
19:12
Pudgy Penguins CEO、ミームコイン関連イベントでPENGUの日本戦略発表
暗号資産取引所MEXCのベンチャー部門であるMEXC Venturesは7日、「From Doge to Pengu: The Evolution of Memes」を開催した…
18:00
Superteam Japan代表が語るソラナエコシステムの日本展開戦略|独占インタビュー
ソラナエコシステムの日本展開を牽引するSuperteam Japanが、設立から1年3か月で世界トップクラスの実績を達成。コミュニティGDPで世界1位、ビジネスコンペ「Brea…
17:00
米SECアトキンス委員長、仮想通貨企業に訴訟前に「違反通知」を追加へ=報道
米SECアトキンス委員長が仮想通貨企業などへの執行措置前に警告段階を設ける方針を表明した。ゲンスラー前委員長の方針から転換し、トークンの多くは証券ではないとも改めて述べる。
15:20
Pudgy Penguins、日本で大型イベント開催|MEXC Venturesとの連携で世界展開を加速
人気NFTプロジェクトPudgy Penguins、東京でWebX2025イベント開催。MEXC Venturesと連携し、日本展開でグローバル戦略を加速。2027年IPO実現目指す。
14:50
MiCAの監督格差問題 仏・墺・伊が共同でEUの規制強化を要請
フランス、オーストリア、イタリアの規制当局がMiCA施行後の各国による監督格差を問題視し、EUの仮想通貨規制の強化を求める共同声明を発表した。EUパスポート制度の課題と3カ国の規制当局による4つの改善提案を解説する。
11:36
FOMC控え様子見基調の仮想通貨相場、デリバティブ市場は強気傾向
明日のFOMC会合を控え、市場の95.9%が25bp利下げを織り込む中、ビットコインは115,206ドルで小幅上昇。デリバティブ市場ではコール優勢の展開が続き、ETF流入も好調。利下げサイクル開始への期待が暗号資産(仮想通貨)市場の追い風となるか注目が集まる。
10:56
ロビンフッドが非上場企業投資ファンド「RVI」を計画 個人投資家の参加機会拡大へ
仮想通貨・株式取引のロビンフッドが米国で未上場企業への投資機会を個人投資家に提供するファンドの設立を計画している。SECに登録届出書を提出し、NYSE上場を目指している。
10:30
クレディセゾンのベンチャー部門、70億円超のWeb3ファンドをローンチ
クレディセゾンのベンチャー部門は、ブロックチェーンのスタートアップ対象のファンドOnigiri Capitalのローンチを発表した。トークン化RWAのソリューションを開発する企業に投資する。
10:12
コインベース支援のL2「Base」、独自トークンの発行検討を開始
仮想通貨取引所コインベース支援のL2「Base」は、ネットワークトークンの発行検討を開始。これまではガス代にイーサリアムを使用し、独自トークンの発行予定はないとしてきた。
09/15 月曜日
17:40
Web3インフラの進化はグローバル取引を変える|WebX2025
大型Web3カンファレンス「WebX」で「グローバル取引の絶対基盤: 世界を繋ぐインフラ戦略」をテーマとしたパネルセッションが開催され、Web3インフラの重要性と発展に向けた課題、そして10年後のグローバル取引の展望について活発な議論が交わされた。
15:00
人工知能と人間の創造性、消費者アプリの活用事例|WebX2025トークセッション
WebX2025で専門家が人工知能エージェントの可能性について徹底議論。創造性や、人間の仕事を消滅させる可能性、安全性や開発上の課題などを多角的に話し合った。
12:25
イーサリアム財団がプライバシー強化ロードマップ発表 3つの重点分野で取り組みへ
イーサリアム財団が包括的プライバシー構築のロードマップを発表。仮想通貨イーサリアムのネットワークが世界的な決済レイヤーになることを前提に3つの重点分野に取り組む。
10:00
アジア仮想通貨規制の現状と課題:香港・台湾の最新動向と地域連携の必要性|WebX2025
大型Web3カンファレンス「WebX」で、「アジアにおける規制フレームワークと今後の見通し」をテーマとしたパネルセッションが開催された。このセッションでは、香港と台湾の最新の規制動向から、仮想通貨規制におけるアジア諸国の国際協力まで、活発な議論が展開された。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧