はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

半減期に向けて高値を更新するライトコイン、上昇と反落の注意点は?|仮想通貨朝市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨朝市況
年初来高値を更新するライトコインの注目ポイントをマイニングの収益分岐点に関する内容などから考察。ビットコイン相場の短期、長期のポイントも。

仮想通貨朝市況

12日の仮想通貨市場は、昨日も年初来高値を更新していたライトコインが続伸。一時JPY建で15,000円の値をつけ、上昇していた前日比で見ても+10%高を記録した。

時価総額も4位に浮上したことで、ビットコインの10分の1まで市場規模を拡大してきたライトコインだが、11日からの相場を見る限りでは相場の牽引要因ではなく、市場内資金がライトコインに流れている印象だ。

CoinMarketCapの上位通貨の週間変動チャート比較を見ても、右肩上がりのチャートを形成するのはライトコインやBNBなどの銘柄のみで、他通貨との値動きと比較すると明確な違いが見受けられる。

出典:CoinMarketCap

LTC相場の牽引要因は明らかに約2ヵ月後に控える「半減期」となるが、明確なファンダメンタルズ要因として市場に影響しているため、「Buy the Rumor, Sell the Fact(噂で買って、事実で売る)」の影響には注意したいところだ。

またビットコインやライトコインの過去の半減期後の状況を参照すると、半減期ポイント到達後に市場の反落も確認されている。ライトコインは依然堅調な推移を続けているが、過去の再現性を考慮した高値掴みのリスクは半減期に向けた約2ヵ月で意識されるポイントとなるだろう。

ビットコイン相場

ビットコイン市場は仮想通貨および分散台帳による分散金融も主要トピックとして議論されたG20の財務大臣・中銀総裁会議も閉幕したことで、目先の材料は6月中に予定するFATF(金融活動作業部会)による解釈ノート・ガイダンスの採択となるが、上昇要因には乏しい印象を受ける。

2019年2月に発表された解釈ノート(草案)から鑑みるに、仮想通貨サービスプロバイダーに対する登録制度や一定金額以上の送金に対するKYCの紐付け(送受信の両者)が焦点となる。長期的にはビジネス利用の拡大に繋がる好事例とみるも、匿名性に対する規制に、一定需要の減退を危惧する売りが相次ぐ可能性も拭えない。

現在の相場では既に市場に織り込み済みとの見方もあるが、実際の採択に関するニュースの影響には注意したい

なお、今回ライトコインが半減期による上昇の勢いが強いほど、市場に半減期による市場作用を印象づけさせることになるため、約1年後に控えるビットコイン半減期による相場の中長期ファンダに大きな影響が出る可能性は高い。そのため短期的には、FATFの解釈ノート・ガイダンスの採択、中長期ではビットコインの半減期がポイントとなり、Bakktが行う現物先渡しビットコイン先物の状況や米国におけるカストディとクリアリングの制度化にも併せて注目が集まりそうだ。

CoinPost関連記事

仮想通貨市場に影響を及ぼす「重要ファンダ」一覧表|ビットコイン、リップルなど【3/7更新】
ビットコイン(BTC)やリップル(XRP)など、仮想通貨市場に影響を与え得る重要ファンダ一覧はこちら。あらかじめイベントをチェックしておくことで、トレードの投資判断に役立てることができる。

ライトコインの上昇余地と半減期の影響

現市場における投資家の注目ポイントとしては、ライトコインがどこまで上昇する可能性があり、いつが売りのポイントになるのかという点だろう。

半減期はその名の通り、らマイニングによる報酬が減額(LTCの場合は半減)するイベントのことで、新規発行通貨の減少(供給量減)により供給量の減少による市場の需要の影響が価格に反映されやすい状況ができる。その期待感が高まることによって仮想通貨市場特有のファンダメンタルズ要因となっている。

ただ半減期で注意しないといけないポイントとして挙げられるのは、その時期を境にマイナーの報酬が実質的に半減すること、マイナーの収益性、延いてはハッシュレートの反落ポイントとなり得る可能性があることである。

昨今マイナーの競争が激化する中で、コストと収益の差が縮まっており、以前と比較して収益性に多少の陰りが見え始めている。そのため、コスト面での状況に変化はない状況下で、マイニング報酬額が減少することで、一定期間LTCから他の収益性の高い通貨にハッシュが移行する可能性がある。

これが、事実売り以外に、半減期のポイント以後の相場に注意しないといけない理由の一つとして挙げられている。

しかしこの懸念に対して、ライトコイン創業者のチャーリー・リー氏が実際のマイニングデータを用いて、懸念はないとの見解を示した。

ライトコインのマイニングマシンで主流となる、イノシリコンA6+とアントマイナーL5(Bitmain製)のデータを用いて説明したリー氏は、半減期後の損益分岐点をランニングコストとなる電力代で算出。両社のマシンで0.1USDで利益が得れるとのデータを示した。

またLongHashのデータを用いて、中国の電力代(0.04〜0.06USD)では余裕がある範囲だと説明した。

マイニング業者の半数が拠点を構える中国四川省では、電力代が安い豊水期に突入しており、2ヵ月後に控える半減期の時期もこの豊水期に該当する。1年間を通して、もっとも安価な電力コストの時期に当たるため、半減期後の反落の影響も少ないのでは無いかという見方である。

なお今回公開されたデータを元に、ユーザーからはマイニング損益分岐点から算出したLTC価格の上昇余地(半減期まで)はあるとの見方も広がっている。本日の上昇の要因になった可能性もあるだろう。

1.5億のテザー発行

USDTテザーの新規発行に対して、市場に警戒感も台頭している。

先日NYの法務長官が告発した裏付け証拠金問題が問題視されているbitfinexとテザー社は11日の夕方、新たに1.5億のUSDTを新規発行した。USDTは米ドルなどの資産で、1:1で準拠するため、今回の新規発行はテザー社がそれに相応する資産を持っているとのことになる。

さらに、これまでテザーによるUSDTの大量発行は、これまでビットコインの相場操縦行為との指摘もあり、今回の発行で、いわゆる「テザー砲」の効果はどのように影響をもたらすか注視する必要がある。

CoinPostの関連記事

ビットコイン以上の上昇続けるライトコイン、今後の重要材料を解説
年初来チャートを比較するとビットコインよりも優れたパフォーマンスを維持している仮想通貨ライトコイン。今後LTC価格を影響し得る重要ファンダメンタルズをまとめた。
意表を突く垂直上げを見せたビットコイン、半減期に向けた「重要変曲点」と今後の展望|仮想通貨市況
意表を突くように急騰したビットコイン(BTC)、最重要ファンダの半減期に向けた変曲点など、今後の展望を考察。主要アルトの中でも特に力強い推移を見るライトコインは、今後も仮想通貨市場を牽引する可能性がある。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/24 水曜日
17:57
2025年の調整局面 過去サイクルの「仮想通貨の冬」との違いは?
2025年後半、仮想通貨市場は調整局面を迎えている。しかし過去2度の「冬」とは決定的に異なることがある。トランプ政権の支援、ETF普及、規制整備が同時進行。従来の4年サイクルが崩れる可能性も。2026年の市場展望を専門家の見解とともに解説する。
16:51
ガーナで仮想通貨取引が合法化、2024年取引高は4700億円規模
アフリカのガーナ議会が仮想資産サービスプロバイダー法案を可決し、約300万人が利用する仮想通貨取引を正式に合法化。中央銀行がライセンス発行・監督を担当し、2024年の取引高は4,700億円規模。個人の取引を保護しつつ、事業者には厳格な規制を適用する新たな枠組みを解説。
14:17
ビットコインとイーサリアムに資金集中 仮想通貨市場は年末調整局面へ=Wintermute分析
大手マーケットメーカーWintermuteの分析によると、仮想通貨市場ではビットコインとイーサリアムへの資金集中が加速。機関投資家は夏以降一貫して買い圧力を維持し、個人投資家もアルトコインから主要通貨へローテーションを開始している。
13:25
取引所クリプトドットコム、スポーツ予測市場でトレーダー募集 利益相反の懸念も
仮想通貨取引所クリプトドットコムがスポーツ予測市場のトレーダーを募集している。流動性提供を担当する職務内容だが、利益相反に当たるとの議論も浮上している。
10:20
ブラックロック、ビットコインETFを「今年の3つの投資テーマ」に選出
最大手資産運用会社ブラックロックが、仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」を2025年の上位3つの投資テーマに選出した。米国債などと並ぶ投資先として位置づけている。
09:46
コインベースがベース経由でSOL入出金に対応
コインベース取引所が23日、ベースネットワーク経由でのSOL入出金機能を開始。チェーンリンクとの協力により、外部ブリッジを使わずソラナとベース間の直接送金が可能に。ただし日本を含む一部地域では利用制限あり。
09:45
IMF「エルサルバドルのBTCプロジェクトに関する議論は継続中」
IMFは、エルサルバドルに関する職員の報告を公開。報告は40カ月間の中期融資制度のレビューに関する内容で、同国の仮想通貨ビットコインのプロジェクトにも言及している。
08:30
米Amplify ETFs、ステーブルコインとトークン化特化の新ETFを上場
米Amplify ETFsがステーブルコイン技術とトークン化技術に投資する2つの新ETFを発表した。ステーブルコイン市場は2030年に3兆7000億ドル、トークン化資産は3兆6000億ドルへの成長が見込まれている。
07:20
ロシア中銀、適格投資家以外の仮想通貨購入の認可を政府に提案
ロシア中銀は、仮想通貨規制のコンセプトを考案して政府に対して法改正の提案を行ったと発表。提案の内容や今後の計画を説明している。
06:55
ソラナ特化型ウペクシ社、シェルフ登録で柔軟な資金調達体制を構築
米上場のソラナ特化型企業ウペクシが米SECにシェルフ登録届出書を提出し、未使用のエクイティラインを解約する計画を発表した。資本調達の効率性向上とコスト削減を目指す動きとなる。
06:20
ビットコイン、金・銀と乖離し上昇に遅れ 大口売り圧力が要因に
仮想通貨ビットコインは金や銀と異なり最高値から30%下落したまま推移。8月以降ナスダックとの相関が乖離し、大口プレイヤーからの売り圧力が上昇を阻んでいると分析された。
05:35
米アリゾナ州、仮想通貨免税法案を提出
米国アリゾナ州で仮想通貨を州税から免除する法案が提出された。連邦レベルでは200ドル未満のステーブルコイン取引を非課税とする超党派法案の草案が発表された。
12/23 火曜日
18:30
CircleのStableFXとは?外国為替をステーブルコインで効率化する戦略を読み解く
1日1,400兆円超のFX市場に、Circle社がステーブルコインで挑む。StableFXの仕組み・強み・日本円ステーブルコインJPYC採択の背景まで、戦略を読み解きます。
18:16
ビットコイン、インフレ調整後の購買力ベースでは10万ドル突破せず=Galaxy分析
ギャラクシー・デジタルの研究者がインフレ調整後、ビットコインは「真の10万ドル」に未達と指摘。しかし日本の投資家は円安効果により米国投資家を大きく上回る実質リターンを獲得。円キャリートレードの典型例を分析。
18:00
edgeX(エッジエックス)とは?エアドロップ情報・使い方を解説
edgeX(エッジエックス)は累計取引高5,900億ドル超の永久先物DEX。独自トークンの発行やエアドロップも予定されています。本記事では特徴や使い方、流動性提供の方法、手数料・リスクまでわかりやすく解説します。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧