はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米コインベース、USTの取扱巡り提訴される

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

USTの宣伝内容を巡り集団訴訟

暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは16日、ステーブルコインUST(TerraUSD)について、投資家を誤解させるような内容で宣伝していたとして米カリフォルニア州で提訴された。

原告2人は、同様の立場にある投資家らを代表して集団訴訟を起こしたとしている。

訴状によると、コインベースはUSTが米ドルやその他の有形資産に裏付けされていなかったにも関わらず、マーケティング資料などにおいて、USTを「分散型ステーブルコイン」と呼んできた。

このことは、原告および同様の立場の投資家に、USTが安全性の高いステーブルコインであり、他の仮想通貨と比較してリスクが少ないと誤解させるものであったという。

さらに、コインベースは、USTの開発企業Terraform Labsが、他の法定通貨やコモディティなど有形資産を保有していないことなど、USTに関する重要な事実を明かしていなかったとも申し立てている。適切な情報開示がなされていなかったとする格好だ。

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIやUSTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

▶️仮想通貨用語集

背景

背景として、訴状はUSTが米ドルとのペッグを保つ仕組みについても解説している。

USTはアルゴリズム型ステーブルコインだった。投資家の裁定取引へのインセンティブから価格を維持しようとするもので、USTが1ドルを下回ると、トレーダーはUSTを、USTの裏付けトークンであったテラ(LUNA)に交換し流通から排除、それによりUSTの供給量を減らし、価格を回復させる。

反対に、USTの価格が1ドルを超えると、トレーダーはLUNAをUSTに換えることでLUNAを流通から排除し、結果的にUSTの供給量を増やして価格を下げるように導く仕組みである。

しかし、5月には少数の大口投資家がTerraネットワークのレンディングプロトコル「Anchor Protocol」から大量のUST(約650億円)を引き出し売却し、USTが大きくディペッグする一因になった。

関連テラUSD(UST)のディペッグ騒動 Terraform Labs社や取引所の対応まとめ

韓国の検察当局はTerraform Labsの従業員を調査した際、こうしたディペッグが起こるリスクについては、開発当初から社内でも指摘されていたという証言を聞いたとしている。

関連韓国検察、UST急落巡りTerraform Labsの全従業員を調査へ=報道

訴状は、5月にUSTの下落により、投資家らは数日で約2.4兆円(約180億ドル)を失ったと主張している。

コインベースがUSTを支援するために数百万ドルを費やし既得権を有しており、そのために、USTに内在する真のリスクを隠し、投資家に裏付けのあるステーブルコインを購入していると誤った認識を抱かせ、損害を被らせたとも続けた。

ステーブルコインの規制は現在各国で進められているところだ。

日本でも、3日に可決・成立した改正資金決済法に、仮想通貨やステーブルコインの規制を実施し、通貨の発行を銀行や資金移動業者、信託会社に限定するという内容が盛り込まれた。

関連改正資金決済法が参院本会議で可決、ステーブルコイン関連の規制導入へ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/01 月曜日
18:34
日経グループQUICK、ビットコイン指数の算出開始
QUICKは12月1日、円建てビットコイン指数の本格公表を開始した。試験運用から更新頻度を毎日に引き上げ、12月22日からはリアルタイム指数も提供する。暗号資産ETFなどでの利用を想定。
17:07
イーロン・マスク氏「エネルギーこそ真の通貨」、ビットコインは基づくと主張
テスラCEOのイーロン・マスク氏が「エネルギーこそ真の通貨」と主張し、ビットコインはエネルギーに基づいていると説明。一方、著名経済学者やピーター・シフ氏は「本質的価値がない」と批判を続けている。
17:01
政府・与党、暗号資産の分離課税導入を検討へ 調整開始─NHKなど報道
政府・与党が暗号資産投資の分離課税化を巡り調整に入ったとNHKが報道。現行は最大55%の総合課税で、制度見直し議論が年末の税制大綱へ進む見通し。
16:26
「チェーンリンク」の将来性は?トークン化市場に必須インフラ
チェーンリンク(LINK)の将来性を解説。2030年に16兆ドル規模が予測されるトークン化市場で、既存金融とブロックチェーンを接続するオラクルとして80%超のシェアを獲得。SWIFT・J.P.Morganとの提携事例も紹介。
16:00
スイ(SUI)のステーキングで高利率なのは?自分で行う方法と取引所比較
SUIのステーキング方法を徹底解説。取引所(年利最大4.28%)、ウォレット、リキッドステーキングの3つの運用方法を比較表付きで紹介。初心者向けのOKCoin Japanから、Slushウォレットでの自己管理、Haedalでの高度な運用まで、リスクと利回りを考慮した最適な選択をサポート。
15:55
ワールドコインの本人認証方法|マイナンバーカードでWLDを受け取る手順を解説
ワールドコイン(WLD)がマイナンバーカードでの本人確認に対応。World Appでの認証手順を画像付きで解説。所要時間約5分で完了し、Orb認証済みの方も追加のWLDを獲得可能。受け取ったWLDの現金化・運用方法も紹介。
15:43
ソニー銀行、米ステーブルコイン事業化に向けBastionと業務提携 子会社設立も視野に
ソニー銀行が米Bastionと業務提携し、米ドル建てステーブルコインの事業化を推進。日経報道によると2026年度の発行を計画し、ソニーグループの「経済圏」での決済活用を目指す。米国子会社設立とOCC銀行免許取得も視野に。
15:35
Ginco、Babylon Labsと提携「BTCFi 2.0」を推進
GincoがBabylon Labsと提携し、第三者への預託なしでBTCを活用できる「BTCFi 2.0」を日本で推進。業務用ウォレットGEWからBTCステーキングが可能に。
14:26
カザフスタン中銀、仮想通貨投資を計画 最大約470億円規模
カザフスタン国立銀行(中銀)のティムール・スレイメノフ総裁は、金・外貨準備ポートフォリオの一部として、仮想通貨へ最大3億ドルの投資を検討していると発表した。
11:47
テザー社CEO、S&PによるステーブルコインUSDT格下げに反論 余剰資本を強調
テザー社CEOがS&PによるステーブルコインUSDTのドルペッグ機能評価の格下げに反論した。余剰資本や米国債利回りを考慮していないと指摘している。
11:07
ヤーン・ファイナンスのyETH製品に攻撃、約4億5000万円相当が流出
イールド・ファイナンスのyETH製品が攻撃を受け、約4億5000万円相当のETHが流出。攻撃者は無限ミントの脆弱性を悪用し、約1,000ETHをTornado Cashに送金。V2・V3ボールトは影響を受けず、yETH保有者は安全に引き出し可能に。
09:15
中国人民銀行、仮想通貨取引の厳格取締を改めて要請、ステーブルコインも警戒対象
中国人民銀行が仮想通貨取引の取締強化を改めて各当局に要請した。仮想通貨関連活動の再活発化が背景にあるとみられ、ステーブルコインも警戒対象としている。
09:03
コインシェアーズ、XRP・ソラナ・ライトコインのETF申請を取り下げ
欧州大手のコインシェアーズが、XRP・ソラナ・ライトコインのETF申請を取り下げた。米国市場での大手運用会社への集中により、差別化や利益率確保が困難になるとの懸念を示し、ナスダック上場を控え、仮想通貨関連株式やアクティブ運用戦略など新商品の投入を計画している。
11/30 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、金持ち父さん著者キヨサキのBTC売却やソラナとXRPのETFの好調など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:00
DeFiで株式市場はどう変わる? Progmat齊藤達哉氏が語るオンチェーン金融の未来|独占インタビュー【後編】
Progmat齊藤達哉氏インタビュー後編。議決権付きトークン化株式で日本が世界初となる理由、2028年施行を目指すトークン化法のロードマップ、DeFi・AIエージェントを見据えた将来ビジョンを聞いた。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧