はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米GENIUS法案が否決、ステーブルコイン規制の先行き不透明に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

法案に大打撃に

米国上院のステーブルコイン規制法案「GENIUS法案」が米時間木曜日の重要な手続き投票で否決され、成立の見通しが大幅に低下した。当初は両党から強い支持を受けていたが、複数の親仮想通貨派の民主党議員が討論終結に反対票を投じ、法案の全体投票への進行を阻止した格好だ。

先週末、民主党議員への事前通告なく法案の新バージョンが出回ったことで、9名の民主党議員が支持を撤回。議員らはマネーロンダリング対策や国家安全保障要件への懸念を理由に挙げた。これに対し共和党は法案の迅速な採決を求める姿勢を強め、両党の主要議員が合意形成に向けた協議を続けてきたが、結果として手続き投票は失敗に終わった。

ベッセント財務長官は法案否決後、「ステーブルコインやデジタル資産が世界で発展するには、米国のリーダーシップが必要だ。上院はGENIUS法案を前進させられず、その機会を逃した」と厳しく批判。さらに「この法案はドル支配力と金融イノベーションにおける米国の影響力を拡大する千載一遇の機会だ。法案なしでは、成長と競争力に有利な統一された連邦の枠組みではなく、州ごとの規制の寄せ集めにステーブルコインは縛られる」と指摘。「世界は米国の議員が時間を無駄にしている間も見ている。今日、米国の独創性を妨げる投票をした上院議員らは、先頭に立つか、デジタル資産イノベーションが海外に移るのを傍観するかの選択に直面している」と警告した。

関連:米民主党議員らの一部、ステーブルコイン法案支持を撤回 ビットワイズが背景を分析

Bitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者は今週5日、民主党の方針転換について、実際の法案内容よりもトランプ大統領の支持率低下や仮想通貨をめぐる利益相反の議論が背景にある可能性を指摘している。特にトランプ一族が独自ミームコインTRUMPやUSD1ステーブルコインに関与していることから、エリザベス・ウォーレン上院議員らは「トランプ家が私腹を肥やす」との懸念を表明していた。

モーニング・コンサルトの最新世論調査では、トランプ氏の支持率は46%(前週比+1ポイント)、不支持率は52%と、就任時の数字から逆転している状況だ。この政治状況が、民主党議員の法案支持撤回の背景にあると分析されている。

今回の挫折は、他の進行中の仮想通貨関連法案にも悪影響を及ぼす可能性がある。下院の並行するステーブルコイン法案や両院の仮想通貨市場構造法案が、超党派の支持と政治的な勢いを失う恐れがある。Bitwiseのホーガン氏は、現在のトランプ政権による促進策は行政命令ベースのものが多く、将来の政権交代で覆される可能性があるため、議会による法制化の重要性を強調した。

関連:アリゾナ州初、仮想通貨準備金法案成立 ニューハンプシャー州に続き

関連:米国に集まる仮想通貨企業・プロジェクト一覧、規制緩和と今後の焦点

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11:45
ブラックロック、イーサリアムETFの現物償還機能を申請
ブラックロックがイーサリアムETF「ETHA」の改訂届出書を提出し、SECの承認を前提に現物による設定・償還機能を追加。最終判断は2025年10月頃の見通し。同時にビットコインETF「IBIT」には量子コンピューティングリスクに関する記載も追加。
10:30
アダム・バックが試算、メタプラネット株価1340円到達の可能性も
ビットコイン専門家アダム・バック氏が新指標「mNAV回収月数」を提案し、メタプラネットの適正株価1340円を算出。ストラテジーと比較して3.8倍速いmNAV回収速度を実現していると分析。
09:40
台湾議員、ビットコイン準備金創設を提唱
台湾立法院の葛議員が国家資産の多様化を図るため仮想通貨ビットコインを準備金に採用することを提案した。米国における準備金政策の実現例も挙げている。
08:30
4月安値から5倍高騰、AI関連銘柄VIRTUAL 長期保有促進策で再注目に
AI関連のVirtuals Protocolのトークン価格が400%超の急反発。Diamond Hand BonusとTake Profit Cooldownの導入で長期保有を奨励。AIエージェント市場で最も効果的なローンチパッドとしての地位を確立した見方も。
07:35
ドイツ当局、50億円超相当の仮想通貨をeXchから押収
独連邦刑事庁は、eXchから55億円相当の仮想通貨を押収。ビットコイン、イーサリアム、ライトコイン、ダッシュが含まれており、同社はマネーロンダリングに関与した疑いなどが持たれている。
07:05
ブラックロックが米SECと協議、仮想通貨ETFのステーキングとオプション取引について
世界最大の資産運用会社ブラックロックがSECと仮想通貨規制について会談。ステーキング機能付きETFやオプション取引の基準を協議。アトキンス新議長の下、規制アプローチの転換が進行中。
06:30
バンス米副大統領、Bitcoin 2025カンファレンスで基調講演予定
バンス米副大統領が5月の『Bitcoin 2025』カンファレンスで基調講演を行う予定。かつてビットコイン保有を公表していたバンス氏の登壇は、トランプ政権の仮想通貨支持姿勢を鮮明に示す動きとなる。
06:10
ブラジル証券取引所B3、イーサリアム・ソラナ先物取引を6月導入
ブラジル証券取引所B3がイーサリアムとソラナの先物取引を6月16日に開始。米ドル建てで0.25ETH・5SOL単位の取引が可能に。
05:50
米上場の医療企業ウェルジスティクス、XRP財務戦略採用へ
米ナスダック上場の医療流通企業ウェルジスティクスヘルスが、XRPを準備金と実時間決済インフラとして導入する取り組みを発表。
05/09 金曜日
18:50
2025年注目の仮想通貨20選|急成長銘柄とテーマを解説
Grayscaleが注目する2025年の暗号資産(仮想通貨)20銘柄を紹介。RWA・DePINなど注目テーマや投資リスクも解説。
16:57
Web3を伝えるという挑戦 メディア関係者が語る挑戦と期待|香港Web3 Festival2025
2025年4月に開催された「Hong Kong Web3 Festival」では、アジアのWeb3メディア関係者6名に取材を実施。情報の信頼性維持、広告と報道の分離、AI技術の活用、そしてアジア各国における市場ポテンシャルなど、Web3メディアが直面する課題と今後の展望を多角的に紹介する。
14:49
コインチェック、ビットコインステーキングで法人向け新サービス検討へ 
コインチェックがBabylon LabsとNext Finance Techと共同でビットコインステーキングサービスの提携を開始。事業法人・機関投資家向けに、ビットコイン保有からのインカムゲイン獲得機会を創出。世界初の信頼不要型・自己管理型プロトコルにより、BTCの新たな収益化手段を提供。Coincheck Primeを通じて日本企業の暗号資産活用を促進。
13:25
ソニー・バンダイナムコ・Gaudiy、100億円調達で日本IPの海外展開加速
ソニー、バンダイナムコHD、Gaudiyが戦略的パートナーシップを締結し100億円の資金調達を実施。CrunchyrollとMyAnimeListの連携などでグローバル展開を強化、次世代クリエイター育成やブロックチェーン・AI活用も推進。
13:01
G7、北朝鮮の仮想通貨ハッキングを議題に検討か
G7サミットで北朝鮮によるサイバー攻撃対策が議題になる可能性がある。2024年の仮想通貨ハッキング被害は13億ドル超となり、IT労働者を装った企業への侵入も報告されている。
12:00
イーサリアムの買い方からETF、ステーキング、将来性まで総合解説
米国初のビットコインETF承認の影響でBTC価格が過去最高値を更新し、仮想通貨投資による資産運用の注目度が急上昇しています。本記事では初心者向けに高騰するイーサリアム(ETH)の買い方、アルトコイン投資のメリットやデメリット、リスクなどを解説しています。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧