
ブラックロックの新たな申請
ブルームバーグのアナリスト、ジェームズ・セイファート氏は10日、ブラックロックが運用するイーサリアムETF「ETHA」の改訂S-1届出書を提出したと報告した。この改訂版には、証券取引委員会(SEC)の承認を条件とした「現物による設定・償還(交換)(in-kind creation/redemption)」の規定が新たに追加されている。
セイファート氏によると、イーサリアムETFの現物による設定・償還に関する最初の申請の最終判断期限は2025年10月11日頃に設定されている。この機能が承認されれば、ETF運用の効率性と柔軟性が向上する可能性がある。
同時に、ブラックロックは同社のビットコインETF「IBIT」についても改訂S-1を提出した。IBITは既に2月初旬に同様の現物設定・償還に関する文言が追加されていたが、今回の改訂では量子コンピューティングがビットコインの暗号アルゴリズムにもたらす潜在的リスクに関する新たな内容が含まれている。
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現物による設定・償還方式は、現金による取引と比較して税制上の優位性があるとされ、機関投資家にとって魅力的な選択肢となる。ビットコインETFではすでに導入されている市場もあるが、イーサリアムETFでの実現はETH現物の需要拡大に寄与する重要な一歩となる見通しだ。
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