
SECとの会話重ねる
世界最大の資産運用会社ブラックロックは5月9日、米証券取引委員会(SEC)の仮想通貨タスクフォースと会談し、仮想通貨資産の規制問題への対応アプローチについて協議した。会談ではステーキング機能を持つETF商品の実現可能性や、仮想通貨ETFのオプション取引に関する流動性基準などが議題となった。
会談にはブラックロックのデジタル資産部門責任者ロバート・ミチニック氏も参加。同氏は3月、現物イーサリアム(ETH)ETFにステーキング機能を追加する可能性について「複雑な課題がある」としながらも、実現すれば「大きなステップとなる」との見解を示していた。
SECは前月、ブラックロックやグレースケール、ビットワイズを含む現物イーサリアムETFのオプション取引を承認している。今回の協議では、仮想通貨ETFの承認基準についても意見交換が行われた。
この動きは、4月に就任したSECのポール・アトキンス新議長が、仮想通貨業界からの「大きなベネフィット(恩恵・利益)」を期待するとの姿勢を示し、前政権の厳格な規制アプローチから転換する意向を表明している中で行われた。アトキンス氏はトランプ政権や議会と協力し「目的に合った合理的な規制枠組み」の確立を目指しているという。