今週の週次レポート
国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)
今週の週次レポート:
今週のビットコイン(BTC)対円相場は、1250万円台から軟調に推移し、週央には一時1200万円割れを試すなど、上値の重い展開となっている。
週初は前週までの上昇に対する利益確定売りが優勢となり、相場は1250万円台からジリ安基調でスタート。その後も米・イラン関係の膠着が続く中、積極的な買い材料に欠け、上値を切り下げる展開となった。28日から29日にかけてはFOMCを控えた様子見ムードも重なり、1200万円台前半での小動きに終始した。
FOMC通過後は、材料出尽くし感から一時的に買い戻しが入り、相場は1220万円台まで反発したものの、戻りは限定的となった。さらに30日には本邦政府・日銀による為替介入によりドル円が急落すると、BTC円も連動する形で下押し圧力が強まり、一時1190万円台まで下落した。
尤も、その後は米株の持ち直しなどを背景に下げ止まり、5月1日には1200万円台前半での推移に回帰。結果として、週を通じては上値の重さが意識されつつも、節目の1200万円近辺では底堅さも確認される展開となった。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbankより作成
米・イラン関係を巡っては、先週末も和平交渉第2ラウンドは開催されなかったものの、イラン側は仲介国パキスタンを通じて「ホルムズ海峡の開放と引き換えに核開発の制限・延期を行う」といった新たな条件を提示している。ただし、米国はこれを拒否しており、ホルムズ海峡の封鎖継続や軍事行動再開を視野に入れた水面下の動きも報じられている。
尤も、市場はこうした動向に対して過度なリスク回避姿勢を示しておらず、米・イラン関係の膠着状態が常態化しつつある。したがって、突発的なエスカレーションがない限り、BTCへの影響は限定的にとどまる公算が大きい。
一方、FOMCでは政策金利が据え置かれ、市場予想通りの結果となった。声明を巡っては一部当局者が緩和的バイアスの明示に反対するなど、内部での見解の違いも浮き彫りとなったが、この点もサプライズとは受け止められず、イベント通過後はBTCに買い戻しが入っている。
相場の構造面では、先物市場の資金調達率が引き続きマイナス圏で推移する場面が多く、ショートポジションの蓄積が継続している。これは上方向への価格変動余地を示唆する材料ではあるが、中東情勢において決定的な進展を欠く中では、上値追いのトリガーにはなりにくく、高値圏での揉み合いが続きやすいとみられる。
来週は米国の雇用関連指標が相次ぐ雇用統計ウィークにあたり、マクロ面での重要イベントが控えている。通常であれば、雇用の減速は利下げ観測を強めることでBTCの支援材料となるが、足元ではエネルギー価格の上昇を背景にインフレ再燃懸念も意識されている。このため、労働市場の過度な悪化はスタグフレーション懸念を通じてリスク資産の重石となる可能性もあり、むしろ底堅さが試される展開となろう。
総じて、足元のBTCは1200万円近辺での下値の堅さを維持しつつも、明確な上昇トレンドには移行できていない。外部環境の不透明感が和らぐ中で需給面の強さや、テクニカル面の改善は徐々に意識されつつあるが、上方向のブレイクには新たな材料が必要な局面と言えよう。
関連:ビットバンクプラス公式サイト
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