はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

韓国ソウル市「今後5年間でブロックチェーンの中心都市を目指す」同技術を行政に取り込む意向

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

韓国ソウル市、ブロックチェーンの中心都市を目指す
朴 元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長は、ソウル市が目指す、世界的なブロックチェーンのハブとなるための計画を明らかにした。仮想通貨にも熱狂的な韓国の主要都市が、大きく動き出そうとしている。

今後5年間で、ブロックチェーンの中心都市を目指す

ヨーロッパを訪問中の朴 元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長は、スイスの「クリプトバレー」ツーク市における講演で、ソウル市が目指す、世界的なブロックチェーンのハブとなるための計画を明らかにした。

「ソウル市には、世界でブロックチェーンの中心として認識される都市を目指して、ブロックチェーンエコシステムを創る計画がある。 ツーク市のように、ブロックチェーンの専門家をソウル市に集めたいと考えているが、そのためには、革新的なブロックチェーン企業に友好的な環境を確立する必要がある。」

スイスの最大の都市チューリッヒの郊外にある、人口3万人のツーク市には、ブロックチェーン関連企業が集まっており、イーサリウム財団の拠点としても有名だ。

 また、今年6月には、ブロックチェーンを活用した投票システムの実証実験を行うなど、ブロックチェーン技術の推進に熱心なことで知られ、「クリプトバレー」の名で世界に知られている。

そのツーク市で、ブロックチェーン分野への支援を公約に掲げ、今年6月に再選を果たした朴市長が、ソウル市の今後5年間のブロックチェーン技術導入の具体的な計画について発表したことは、象徴的であり、世界のブロックチェーンハブを目指すと言う強い意志を表明した形となった。

「ブロックチェーンは、社会を根底から変える力を持った革新的な技術で、 都市経済の競争力を高める技術としても世界の注目を集めている。ソウル市は既にICT分野で強みを持っているが、ブロックチェーン技術の活用によって、世界でもこの分野をリードする可能性を持っている。」

未来のICT産業を形作る第4次産業革命の中心となるのは、間違いなくブロックチェーンであると主張する朴市長は、この技術に大いなる信頼を寄せ、市をあげて支援計画を推進している。

今回明らかにされた計画以下の通り。

  • 1.2021年までに603億ウォン(約60.3億円)を投じ、市の西部と南西部に、200以上のブロックチェーン企業が入居できる二つのビジネス施設を建設
  • 2.今後5年間で730名の専門家を育成することを目指し、このビジネス施設内で、2つのトレーニングセンターを運営
  • 3.ソウル市は、政府と民間共同で、1000億ウォン(約100億円)の基金を設立し、2022年までにブロックチェーンの新興企業へ投資
  • 4.事業の立ち上げが難航しているブロックチェーン関連の中小企業に対する支援基金を創設。 適格と判断された企業には、10億ウォン(1億円)まで融資。

さらに、ソウル市は、行政の面へのブロックチェーン技術の導入を検討しており、今後5年間で14のプロジェクトの実証実験を行うとしており、以下のように朴市長は述べた。

「市の行政プロセスにブロックチェーン技術を導入することが計画の一部であるが、これは韓国全都市の先例となる。 ソウル市は真の意味でテクノロジーの叩き台となる都市であり、市がこの革新を導くべきだと思っている。」

その一例は、ソウル市が開発した、既存のオンライン投票とオンライン政策推薦プラットフォームにブロックチェーン技術を取り入れるプロジェクトとなる。 

ソウル市は、声明の中で次のような説明を行なっている。

「ブロックチェーン技術を投票プラットフォームに適用することで、オンライン投票の改ざんを防ぐことがでる。これは、ソウルの有権者と住民の投票結果に対する信頼を高めるだろう。」

朴市長は、ブロックチェーン技術により、投票結果に信頼がおけることが認知されると、投票する人々も増え、結果的に、直接参加型の民主主義をもたらすことにつながると指摘している。

また、ブロックチェーン上では、さまざまな政府機関が安全に情報を共有することができることから、基礎年金や障害者福祉関連の支援金受給などの申請手続きにおいても、個別の関係行政機関ごとに、書類を提出する手間が省け、手続きが簡素化されると述べた。

朴市長は、4月に、ソウル市独自の仮想通貨「Sコイン」の発行計画も明らかにしているが、8月にソウル市で開催されたブロックチェーンイベント、「ブロックフェスタ」では、Sコインを含む「ブロックチェーン・総合マスタープラン」を年内に公開する予定であると発表した。

韓国政府がICO全面禁止の立場を保持する中、首都ソウル市は、スイスとブロックチェーン政策交流を重ねてきた流れから、朴市長は今回のスイス訪問中に、チューリッヒ州と経済協力を強化するための覚書に調印、 活発にブロックチェーン技術を推進する姿勢を貫く朴市長とソウル市のこれからの進展が注目が集まるだろう。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
16:03
ナッジ、ステーブルコイン決済・還元対応クレカ「HashPortカード」発行開始
HashPortとナッジが日本初となる後払い型クリプトクレジットカード「HashPortカード」を発行開始。ステーブルコインJPYCで決済・還元が可能で、利用額の0.3%をJPYCで還元。年会費無料、カード発行手数料2,500円。
15:44
金融庁が語る暗号資産規制改革の全貌──銀行参入、インサイダー規制、DEX対応の狙い|独占取材
金融庁独占取材。暗号資産規制の金商法移行について、銀行グループ子会社の参入、インサイダー取引規制導入、分散型取引所(DEX)対応の狙いを詳しく聞く。投資家保護と健全なイノベーション両立への取り組みを解説。
13:55
Bitcoin Core、史上初の公開セキュリティ監査をクリア 「重大な脆弱性なし」
ビットコインの基盤ソフトウェアBitcoin Coreが16年の歴史で初となる第三者セキュリティ監査を完了した。Quarkslabによる4ヶ月間の徹底調査で致命的な脆弱性は発見されず、300兆円規模のネットワークの安全性が裏付けられた。
13:30
金融安定理事会、ステーブルコイン監視強化を表明 G20サミット前に警告
金融安定理事会(FSB)のベイリー議長がG20首脳会議を前にステーブルコイン規制強化を表明。市場規模3000億ドル突破を受け、ECBも警戒。2026年作業計画で国際協力推進。
13:05
仮想通貨団体ら、税制改正などをトランプ大統領に要望
ソラナ政策研究所など65以上の仮想通貨団体がトランプ大統領に書簡を提出。税制の改善、規制の明確化、イノベーションや開発者保護の取り組みを求めた。
13:00
Secured Finance CEOが語るJPYC固定金利レンディングの挑戦|独占インタビュー
Secured Finance菊池氏が語るJPYC固定金利レンディングの全貌。日本円を世界の金利ベンチマークにする構想、RWA担保展開、x402対応など最新戦略を独占取材。
11:25
米SEC、今年度の仮想通貨含む執行件数が3割減 アトキンス委員長就任後は記録的低水準に=報告
米SECの2025年度執行件数が30%減の56件、金銭的和解額も45%減の8億ドルと記録的低水準に。トランプ政権下でアトキンス委員長が就任し、仮想通貨規制を大幅緩和。前政権の「執行による規制」から明確なルール作りへ方針転換。
11:02
アバランチ財務企業「AVAX One」、最大63億円規模の自社株買いを承認
仮想通貨アバランチの財務企業AVAX Oneは、取締役会が最大で約63億円規模の自社株買いを承認したと発表。また、購入規模を増やしたり、購入期間を延長したりしていく可能性があるとも説明している。
10:30
バイナンスジャパン、PayPayで暗号資産購入が可能に
Binance JapanとPayPayが連携サービスを開始。PayPayマネーから1,000円で暗号資産を購入可能に。入金手数料無料、24時間365日利用可能、PayPayポイントも使える新サービス。
10:20
ビットコイン続落、トレジャリー企業の売り懸念とFOMC利下げ不透明感で市場心理最悪に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは続落基調が止まらず、一時は7か月ぶりとなる8万5000ドル台まで下落。背景には、世界最大のビットコイントレジャリー企業であるストラテジー社が、MSCIやナスダック100といった主要株価指数から除外される可能性がある。
10:05
コインベース、イーサリアム担保ローンを開始 最大約1.57億円まで借入可能
大手仮想通貨取引所コインベースがイーサリアム担保ローンサービスを開始。最大100万ドルのUSDC借入が可能に。Morphoプロトコル活用でBase上で運用。ニューヨーク州を除く米国ユーザーが利用可能。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧