はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

国内大手の仮想通貨取引所3社が「証券業界」参入へ|法金商法の適用を見据え、大きな一歩

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨交換業者3社が「証券業界」参入へ|金商法の適用も見据え
日経新聞は、国内大手取引所3社(QUOINE、リミックス、bitbank)が、証券業の参入を目指していると報じた。認可されれば、新サービスの展開や業界健全化に向けて極めて大きな一歩となる。

仮想通貨交換業者3社が「証券業界」参入へ|金商法の適用も見据え

日本経済新聞が報じたところによれば、国内大手の仮想通貨取引所3社(QUOINE、リミックス、bitbank)が、証券業の参入を目指していることが判明した。

仮想通貨の一部業務が、従来の改正資金決済法から金融商品取引法の対象となる方向となっていることに対応するという。

証券業務を始めるためには、金融庁への申請を経て、業登録が必要だ。

銀行免許の取得目指すQUOINE(Liquid by Quoine運営)は、新たに持ち株会社を作り、傘下に証券子会社を入れる方法を検討するなどして、19年中の認可申請を行い、20年の業務開始を目指す。

Quoineはサービス内容を拡大して多種多様なサービスを提供すべく、正式な銀行業務の認可を申請中だ。

また、リミックスポイント(BITPoint運営)は1月末、証券業を手がける「スマートフィナンシャル」を新たに設立。認可を受けることが出来れば、2019年内の業務開始も現実味を帯びてくる。

さらに、仮想通貨事業に注力するセレスと資本業務提携を行う、bitbankの親会社も、証券業の登録を目指して準備を進めているという。

株式市場での仮想通貨(ブロックチェーン)関連銘柄は、以下の記事で解説している。

仮想通貨(ブロックチェーン)本命銘柄|関連株の最新情報まとめ
株式市場の仮想通貨(ブロックチェーン)の関連株一覧です。仮想通貨(暗号通貨)の将来性と市場の盛り上がりに伴い、時価総額(株価)の大幅上昇を期待できる本命銘柄と最新のポイント解説をまとめています。

金商法の適用を目指す動き

日本政府は、仮想通貨業界でインサイダー取引や相場操縦の疑いのある事案のほか、ICOなどで詐欺的案件が横行していることを背景に、仮想通貨の規制強化を検討しており、通常国会で(金商法や改正資金決済法を含む)関連法の改正を目指している。

インサイダー取引、風説の流布、相場操縦行為に関して、株式市場における有価証券などは、「金融商品取引法(金商法)」で厳格に規制されており、仮想通貨に適用するかどうかは、重要な焦点の一つだ。

出典:金融庁 参考資料

金融庁研究会での討議などを参考に、ICOの一部や仮想通貨を使った金融派生商品(デリバティブ)については、金商法で規制する方針だ。

米国やシンガポールなどの海外では、金融商品に近い性質で、適応できる分野がより広く、配当や分配金などが見込める「STO(セキュリティー・トークン・オファリング)」での資金調達方法も普及し始めており、新興企業などが資金調達の手段として使う、既存のICO(イニシャル・コイン・オファリング)に取って代わり、今後主流となる可能性も指摘されている。

そんな中、日本でも仮想通貨を使った金融派生商品(デリバティブ)など、関連サービスを提供するには「証券業登録が必要」との見方が増えており、証券業を長年営むマネックスグループ(コインチェック運営)や、ネット証券最大手のSBIホールディングス(SBIVC運営)は、その点で大きなアドバンテージを有している。

仮想通貨交換業者が、厳格な規制のある「証券業」への参入に本腰を入れることで、デリバティブなど仮想通貨関連の新サービス提供のほか、金融リテラシーの大幅向上、および仮想通貨業界の健全化にも繋がるため、日本市場にとっても歓迎すべき動きと言えそうだ。

米国の事例

米国では、銀行のような「信託」機能も働かせる、いわゆる「トラスト(Trust)」のサービスを提供する、規制された仮想通貨取引所は、2015年より存在している。

例に挙げれば、Gemini(ジェミニ)やCoinbase(コインベース)などの有名な取引所があり、米ニューヨーク州の金融サービス局(NYDFS)が発行する独自の仮想通貨関連事業ライセンス「ビットライセンス」の取得により、仮想通貨のカストディサービスを行うことが許可される「トラスト」に該当する。

ニューヨーク州のビットライセンスとは、同州の銀行法に基づいた仮想通貨関連業務免許であり、同州で仮想通貨の入出金および保存・保管のサービスを提供する仮想通貨取引所には必須条件となっている。

仮想通貨取引所は、ニューヨーク州の銀行法の下に置かれているが、現存の銀行定義とは異なり、バーチャル・カレンシーズの関連業者と見なされる。

一方で、米連邦政府には未だ統一した仮想通貨取引・交換業の規制がなく、仮想通貨を定義する明文法も未だ国会の審議段階に至っていない中、審査プロセスの厳しいニューヨーク州のビットライセンスや、先日報じられた、米ワイオミング州の仮想通貨フレンドリーな法的規制などは、現段階で若干の解釈の幅もありながらも、米国における仮想通貨リーガルステータス(Legal Status)とされている。

CoinPostの関連記事

金融庁、「仮想通貨を利用した出資」も金商法の規制対象に|産経新聞が報道
金融庁が、金融商品を手がける事業者が、仮想通貨で出資金を募った場合も、金融商品取引法(金商法)の規制対象とする方針を固めた。産経新聞が8日報じた事で明らかになった。
ICOなどの仮想通貨規制に対し、「金商法」ベースに検討|金融庁 第10回 仮想通貨研究会
仮想通貨規制に関する第10回討議では、配当を出すICOなどに関して金融商品として扱い、有価証券同様「金融商品取引法」に基づく登録制の導入や、プロの適格投資家に対象を限定する案を検討した。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者13,000名突破。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/18 木曜日
05:35
バイナンスが米国市場再参入を検討、CZの株式削減案も浮上=報道
ブルームバーグによると、仮想通貨取引所バイナンスが米国関連会社の再建を模索している。創業者CZ氏の株式を減らす資本再構成などが検討されており、ブラックロックやトランプ一族の仮想通貨ベンチャーとの関係強化も進めている。
12/17 水曜日
18:51
仮想通貨の分離課税、2028年1月からの見通しか
暗号資産の申告分離課税の施行時期について、2028年1月からの案が浮上。金商法への移行や投資者保護体制の整備が条件とされ、当初想定の2027年より遅れる見通しだ。
18:00
Progmat, Inc.、次世代金融カンファレンスMoneyX 2026の企画・運営として参画決定
Progmat, Inc.が、2026年2月27日に東京で開催される次世代金融カンファレンス「MoneyX」に共催企業として参画。ステーブルコインやデジタル証券など通貨のデジタル化と社会実装をテーマに議論する。
17:51
GMOフィナンシャルHD、株主優待にビットコイン導入へ
上限1万円相当のBTC GMOフィナンシャルホールディングスは12月16日、2025年12月31日を基準日とする新たな株主優待を発表した。 新制度では、GMOクリック証券におけ…
17:45
トランプ大統領、仮想通貨支持派ウォーラー理事を次期FRB議長候補に面接へ=WSJ報道
トランプ大統領が仮想通貨支持派のウォーラーFRB理事を次期議長候補として18日に面接。ステーブルコインやDeFiに積極的で、利下げを主張する同氏は、エコノミストから高評価を得ているが、トランプ氏との個人的関係の薄さから「大穴候補」との見方も。
17:00
イーサリアム「フサカ」のメリット一覧|恩恵を受けるのは誰?
仮想通貨イーサリアムはフサカのアップグレードを完了しました。本記事では主にフサカによってどのようなメリットが生まれ、どんな主体が恩恵を受けるのかを考察します。
16:12
アニモカ・ブランズ・ジャパン、BTCFi事業者2社と相次ぎ提携 
Animoca Brands Japanは、Babylon LabsおよびBifrostとBTCFi分野で戦略的提携を締結。自己管理型ビットコイン運用ソリューションの日本市場展開を目指し、上場企業向けDAT支援事業を強化する。
15:52
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、BTC保有量で世界20位と発表
トランプ大統領次男エリック・トランプ氏が支援するアメリカン・ビットコインが、39日間で4社を追い抜き世界20位の上場企業BTC保有量を達成。2025年に企業のビットコイン保有が急拡大する中、同社は5,098BTCを保有し急成長を遂げている。
14:58
パンプ・ファンとソラナへの55億ドル訴訟、5000件の内部チャット提出へ
パンプ・ファンとソラナを相手取った集団訴訟で、裁判所が第二次修正訴状を許可。内部告発者から入手した5000件のチャット記録を新証拠として提出へ。40億~55億ドルの不正搾取疑惑でRICO法違反を主張。
13:45
ロシア下院委員長が仮想通貨の国内決済利用を否定、投資手段に限定
ロシア下院金融市場委員会のアクサコフ委員長が仮想通貨の国内決済利用を否定し、投資手段としてのみ認めると表明した。
11:50
JPYC EX、累計口座開設1万件・発行額5億円を突破
JPYC株式会社は、日本円建てステーブルコイン「JPYC」の発行・償還プラットフォーム「JPYC EX」において、累計口座開設数1万件、累計発行額5億円を突破したと発表。10月のリリースから約2か月での達成となった。
11:45
「ビットコインは最高値更新へ」Bitwise、2026年の3つの予測を公開
Bitwiseは仮想通貨投資家にとって特に重要な2026年の3つの予測を公開。その1つとしてビットコインは最高値を更新すると予測し、根拠を説明している。
11:40
セキュリタイズが来年トークン化株式取引開始、24時間オンチェーン取引を実現
証券トークン化プラットフォームのセキュリタイズが2026年第1四半期にトークン化された上場株式の取引を開始する。合成商品ではなく実際の規制された株式をオンチェーンで発行・取引し、24時間365日の流動性を提供へ。
09:45
ソラナに大規模なDDoS攻撃、ネットワークは現時点で影響受けず
仮想通貨ソラナが過去最大級の6TbpsのDDoS攻撃を受けたが、現在トランザクション処理は正常に稼働している。市場の下落を受けビットワイズのソラナETFは初の純流出を記録した。
09:40
マーシャル諸島、ステラでベーシックインカム支給
マーシャル諸島共和国がブロックチェーンを利用した世界初のベーシックインカムのオンチェーン支給を完了した。ステラーブロックチェーン上の主権債USDM1を使い、四半期ごとの現金配送をデジタル送金に置き換えた。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧