- CMEのビットコイン先物の出来高が減少
- 米デリバティブ大手取引所CMEが提供するビットコイン(BTC)先物の日足の出来高が、過去4ヶ月間での最低水準まで下落している。Bakktの先物提供開始が迫る中、機関投資家を中心に市場への注目が再び集まっている。
CMEのビットコイン先物の出来高が減少
米デリバティブ大手取引所CMEが提供するビットコイン(BTC)先物の日足の出来高が、直近4カ月で最も低い水準まで下がっていることが分かった。
CME this week – lowest volumes in 4 months pic.twitter.com/wgtfJqCbhC
— skew (@skew_markets) September 19, 2019
本データは、仮想通貨の先物市場データを提供する「skew」によって公表されている。CMEは今月13日、ビットコイン先物の取引制限を2倍に引き上げる計画を明らかにした。この引き上げは今年に入り取引高が増加傾向にあることを理由に、9月30日にも開始される見込みだ。
ビットコイン先物については、米ニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社Intercontinental Exchange(ICE)が設立したBakktが、9月23日にも提供を開始する。先物の提供へ向けてカストディサービスを開始しているが、BakktのCOOのAdam White氏は、入出金開始後の資金流入などを受け、機関投資家からの”高い温度感”と需要の大きさを実感していると肌感覚を明らかにしていた。
CMEの現金決済ビットコイン先物取引と比較すると、Bakktの先物取引は仕組みが大きく異なる。Bakktが提供を予定する先物取引は、現物先渡しの先物取引として提供され(毎日決済と隔月決済)、毎日決済では現物取引を間接的に提供することになる。
どのような仕組みのビットコイン先物がビットコインの価格にどのように影響するかは、現時点では未知数だ。2017年末にかけてビットコインを初めとする仮想通貨の価格は大きな上昇を見せたが、CMEやCboeがビットコイン先物の提供を開始した時期と重なるようにして、奇遇にも2018年にかけての 下落トレンド価格が始まった。
市場環境も先物の仕組みも当時とは大幅に異なるとはいえ、Bakktのローンチが迫る中、機関投資家を中心にビットコイン市場の動向に再び注目が集まっている。