はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

世界四大会計事務所KPMG「米国の一般消費者は『仮想通貨』購入に意欲的」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米一般消費者は仮想通貨の購入に意欲的
世界四大会計事務所の一つであるKPMGが、仮想通貨・トークンに対する米国消費者の意欲の報告を発表した。ほぼ全世代がトークンを受け入れるとの調査結果になった。
           

米一般消費者は仮想通貨の購入に意欲的

世界四大会計事務所の一つであるKPMGが、仮想通貨(デジタル資産)に対する、米国消費者の認識に関するレポートを発表した。18歳以上、1000人の一般消費者を対象に行った意識調査に基づくこのレポートが明らかにしたのは、ほぼ全ての世代に共通した、デジタルトークンの受け入れに対して意欲的なアメリカ人の姿だった。

トークン化が商業を変える

KPMGのレポートは、近未来の一消費者の描写から始まる。

iPhoneを使っているある男性は、新しい時計のCM動画に興味をひかれ、繰り返し同じ動画を見る。すると、その行動=データは、男性の個人特定情報を保護しつつ、時計会社に潜在的な消費者の存在を知らせ、的確なマーケティング行動を促すための情報として報告され、時計会社は、その情報パッケージに対価を支払う。

これがまさに今、ブロックチェーン技術が可能にしようとしていることだとレポートは指摘する。

ブロックチェーン上で発行された仮想通貨は、有形無形を問わず、価値あるものの所有権の管理および取引を、透明性と不変性を保ちつつ、効率的に行うことを可能にする。そのため、トークン化は、B2B、B2C、またはC2Cの全ての環境において、新たに多くのビジネスの可能性をもたらすことになると期待されている。

KPMGの米国ブロックチェーン部門を統括するArun Ghosh氏は、次のように述べている。

トークン化は、次世代の商業の先駆けとなるものだ。ブロックチェーンの安全性と透明性に支えられ、新たな資産を創生したり、伝統的な資産の捉え方を新たすることで、価値の分類の新しいやり方を想起させてくれる。

トークン化の利点を生かす企業は、ビジネスプロセスの改善、収入源、また顧客との関係性という面で、全く新しい機会を切り開くことができる。

トークン化に意欲的な消費者

KPMGレポートは、驚くべき速さで進化していく今日の技術の進展を後押ししたのは、他ならぬ消費者だと述べている。電子商取引や高速データ、スマートフォンの普及は、消費者によって支えられ、現在、トークン市場へ「燃料供給」の準備ができているのも、まさに個人消費者だと指摘している。

今回の意識調査の回答者の63%が、支払いを簡単にする仮想通貨・トークンの利点を高く評価し、55%はトークンを使用することで、ポイントプログラムにおける還元・報酬ポイントをより有効に活用できると考えているとの結果が出ている。(ただし、ブロックチェーンについてよく知っていると答えたのは、回答者の3分の1にとどまった。)

そして、最もトークン化を受け入れている世代は、Z世代と呼ばれる層(18歳~24歳)で、その83%がトークンの将来に関心があると答えている。

しかし、トークンに関心を寄せているのは、この世代に限らないことが、調査では明らかになった。米国のX世代(65歳以上)の半数以上が、トークンの将来に関心があると回答したという。世代を超えて、デジタルトークンに関心を持っている同国消費者の姿が、この調査結果から浮かび上がった。

トークン化に有望な分野:ポイントプログラム

レポートでは、ポイントプログラムが「すでに確立されたネットワーク内で、新しい形の価値の交換を可能にする」ため、企業がトークン化を導入するのに最も適した市場の一つだと指摘している。

この指摘を裏付けるのは、消費者の82パーセントが、既存のポイントプログラムのメンバーサービスの一部としてトークンを使用することを望んでおり、また81パーセントが既にポイントプログラムに参加している場合には、トークンの使用をより信頼して受け入れやすいという回答結果だ。

さらに、企業側にもトークン化は多くの恩恵をもたらすとレポートは示している。

例えば、マイレージプログラムを運営する航空会社が、ホテルやレストラン、小売業者等とのポイント交換プログラムを運営する場合、企業間の取引と運営機能の自動化をトークン化が可能にするため、運用効率の大幅な向上が見込める。またトークンを利用することで流動性を高め、価値の移転が加速することで、経理面での強化も望めるという。

また、ブロックチェーン技術を活用することで、消費者のプライバシーに関する特定の情報を切り離す設計も可能になるため、多くの消費者が懸念する個人情報保護や安全性の面でも、企業は優位性を示すことが可能になる。

安全性に加えて、消費者が望んでいるのは、トークンの使い勝手の良さだ。直感的に簡単に使えるならば、79%の消費者はブロックチェーントークンを使用する意思があるとの結果が出ている。さらに78%は、すでに購入したことのある企業でトークンを使用することを望んでいることがわかり、消費者をつなぎとめるための手段としてもトークンが持つ可能性が高いことがうかがえる。

業界別で見ると、消費者が同じ企業・サービスにとどまる可能性が大きいのは、銀行・クレジットカード会社(87%)、飲食店(86%)、電子機器ブランド(81%)、マスコミ・通信会社(79%)という結果が出ている。

レポートは、これらの業界の企業はもとより、様々なユースケースに適用できる魅力的なトークンプログラムの開発が多くの分野で進められれば、積極的で熱心に受け入れようとする消費者市場が盛り上がるとしている。

CoinPostの注目記事

英ミレニアル世代、富裕層の「仮想通貨投資」割合は一般層の約10倍に
英大手法律事務所の富裕層調査にて、ミレニアル世代のうち投資金330万円以上のケースでは約20%が仮想通貨投資を行い、投資金1000万円以上だと仮想通貨投資比率は一般層の約10倍水準に達していることが分かった。
米ミレニアル世代、リセッション局面に備えて「仮想通貨」に注目
eToroによる調査の結果、ミレニアル世代の40%が景気後退時には暗号資産(仮想通貨)に投資したいと考えていることが分かった。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
18:25
アーク・インベスト、コインベースとサークル株を買い増し
ARK投資のキャシー・ウッド氏、コインベースとサークル株を計720万ドル購入。ステーブルコイン市場の成長を見据え、仮想通貨関連株への投資を拡大。
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
13:15
米SEC、2026年度検査で仮想通貨監視を重点項目から削除 規制緩和加速
米SECが2026年度の検査優先事項から仮想通貨監視を除外。トランプ政権下で規制姿勢が執行重視から対話重視に転換。コインベースやリップルとの訴訟解決など、業界への軟化姿勢が鮮明に。
11:35
イーサリアム財団、レイヤー2を単一チェーンのように操作できる「相互運用レイヤー」構想
仮想通貨イーサリアムの財団が複数のL2を単一チェーンのように操作できる相互運用レイヤー(EIL)の構想を解説。現在開発中のEILへの参加を呼びかけている。
10:50
コインベース上のモナドICO、開始23分で65億円弱調達も販売ペース鈍化
コインベースで開始されたモナド(Monad)のトークンセールは、開始23分で64.5億円を調達したが、その後失速。高いFDV評価額やVC比率の高さが投資家の慎重姿勢を招いたとみられる。
10:33
全米初のビットコイン担保地方債、米ニューハンプシャー州が承認
ニューハンプシャー州が全米初のビットコイン担保地方債を承認した。1億ドル規模の債券でデジタル資産が140兆ドル規模の世界債券市場に参入する道を開く可能性が出た。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、ナスダック上場に向けた合併が延期に
ソネット・バイオセラピューティクスらの合併によるハイパーリキッド財務企業の上場が延期された。株主投票の賛成票が必要数に達していない形だ。
09:45
ビットコインとイーサリアムの現物ETF、資金流出が継続
仮想通貨ビットコインとイーサリアムの現物ETFは、資金が純流出する日が継続している。この点について、ソラナやXRPなどのETFに資金が循環している可能性が指摘された。
08:50
テザー、ビットコイン担保融資企業レドンに戦略投資
テザーがビットコイン担保融資のリード企業Lednに戦略的投資を実施した。Lednは設立以来28億ドル超の融資を実行し、2025年だけで10億ドル超と見込まれている。
08:00
GMOトラスト、Japan Smart Chainと提携し日本法準拠ステーブルコイン発行を検討
GMOトラストがJapan Smart Chainと提携 AltXリサーチは18日、日本向けレイヤー1ブロックチェーン「Japan Smart Chain(JSC)」において、…
07:15
資産運用大手6社、日本での仮想通貨投資信託の提供を検討
資産運用大手6社が、日本での仮想通貨投資信託の開発を検討していることがわかった。米国でビットコインの現物ETFが認可されたこともあり、日本でも仮想通貨投資信託の誕生に期待する声は多い。
07:05
クラーケンがシタデルから2億ドル調達し企業価値200億ドルに、IPO前に資金基盤強化か=報道
クラーケンがシタデル・セキュリティーズから2億ドルの戦略的投資を確保し企業価値200億ドルと評価された。9月の6億ドル調達に続きIPO前に資金基盤を強化している。
06:35
米通貨監督庁、銀行に「ガス代支払い用」の暗号資産保有を承認
米財務省通貨監督庁が国法銀行によるブロックチェーンネットワーク手数料支払いのための仮想通貨保有を正式承認した。トランプ政権下で仮想通貨に対する規制姿勢が転換している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧