仮想通貨XRPで7つの関連指標
データ企業CoinMetricsがXRPに関する7つの関連指標を報告した。
仮想通貨XRPのオンチェーントランザクションが直近2週間に渡って増加。XRPのアクティブアドレス数も2019年9月に入り減少傾向にあったが、再び19年の最低値から浮上しているという。
本記事では投稿された7つの指標を紹介する。
オンチェーントランザクション
オンチェーントランザクションは、直近2週間で大幅に増加。
直近、XRPを介す国際送金プロダクトODL(旧xRapid)を利用するBitsoの取引高が急増。XRP/MXN(メキシコペソ)のインデックスでも顕著な増加傾向の指摘があるなど、ODLの実利用ケースが増えていることも、トランザクション増加の背景にある。
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— Liquidity Index Bot (@LiquidityB) November 4, 2019
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MoneyGramも国際送金領域でRipple技術の利用拡大を図っており、ODLの送金トランザクションはさらに上昇余地があるとの見方もある。
アクティブアドレス数
アクティブのアドレス数は、2019年の9月より減少傾向にあったが、19年の最低値を記録したのち、再び上昇傾向にある。
オンチェーンの合計手数料
直近2週間のオンチェーンの合計手数料は、過去に3回のトランザクションで手数料が155,000XRPに達した異常値を除いた数値で、過去最高値に近づいているという。
NVT(ネットワーク価値)推移
NVT(ネットワーク価値)は、年間最低値まで減少している。
NVTの計算方式こそ明記されていないが、仮想通貨業界で一般的に利用する「NVT=時価総額/(28日間の出来高移動平均から算出した)24時間取引量」で計算した場合、数値が低いほど本来のトークン価値が高まっているを意味する。
これは、NVT値が低いほど取引量あたりのトークン価値が「安い」ことを示唆する一方、NVT値が高くなるほどトークンが「過大評価」されていうことを示すためだ。
現在、XRP価格は価格が停滞している傾向が見受けられているが、NVT値が上昇していることは、市場におけるプラス材料となるだろう。
CoinMetricsも、オンチェーンのトランザクションが増加していることがその理由にあると指摘している。
トランザクションの取引額
7日間の平均トランザクション取引額も、トランザクション数の増加と比例して直近で急増している傾向が見られた。
10XRP以上保有するアドレス数推移
長期的な健全性を図る上で重要な指標として紹介した10XRP以上保有するアドレス数推移では、2018年から大幅に増加。19年に入った後も、10XRP以上100XRP未満のアドレス数が顕著に増加している。
悪い指標:実現時価総額(Realized Market Cap)
一方、悪い傾向もあるという。実現時価総額(Realized Market Cap)の推移だ。CoinMetricsが提供する時価総額の計算方法で、発行総数ではなく、紛失やバグを加味した実効値を元に時価総額を算出している。
2018年末の過去最高価格を更新して以降、下落トレンドが継続しているという。
今年のSWELLは、これまでと違う?
このように、数値データでは好調な推移が確認された仮想通貨XRP。11月7日、8日にかけてシンガポールでSWELLが開催を控えているが、過去2年間とは異なり、実価格への明確な影響は現時点で見られていない。
しかし、過去2年と比較するとアジェンダを含め、大きく広告効果を狙ったイベント趣旨とは多少異なる状況がある。今回の登壇者を含め、過去2回と異なり、豪華すぎるメンバーではない印象を受ける。
このよう中、ODLも含め、2019年には国際的な商用プロジェクトの実稼働が相次いでおり、実際のビジネス面に注目したイベントとなるとの指摘もみられた。
しかし、昨年にもxRapidの商用化が発表されたイベントなだけに、市場の期待感は大きいだろう。今回は、事前の価格高騰がなかったことから、市場におけるサプライズ性も強く意識されそうだ。