仮想通貨「Akoin」のホワイトペーパー公開
米国の著名歌手Akonが進める仮想通貨プロジェクト「Akoin」のホワイトペーパーが公開されたことが分かった。
ホワイトペーパーによると、Akoinは「アフリカその他の新興経済圏の起業家向けに設計された」仮想通貨であり、その使命はブロックチェーン技術によって「世界最大の新興労働市場の可能性を解き放つこと」だという。
Akonは、アフリカでは非常に多くの通貨が発行されているものの、その多くが不安定で信頼されていないと語る。法定通貨のかわりに携帯電話のクレジットを使い、農産物や魚、日用品などの取引を行う人々もいるという。しかし村の外では携帯電話の通話クレジットを通貨替わりにはできない。そこでAkoinでは、他の場所でも携帯電話のクレジットを使用して決済できるようなシステムを作りたい、とAkonは語った。
ホワイトペーパーでは、Akoinはユーティリティトークンであり、Akoinネットワーク上で仮想通貨、法定通貨、そして携帯電話クレジット間の交換を促すと記載されている。
ステラ財団、BitMinutesと提携
仮想通貨Akoinはステラ財団と提携、Stellarネットワークを利用して立ち上げられた。
またP2P決済と携帯電話クレジット交換プラットフォームのBitMinutesとも提携。
BitMinutesによって、Akoinユーザーがアフリカ全土の12億のアカウントへ無料送金することが可能になる。また同社は、プリペイドによる通信料金決済、マイクロ・レンディングやキャッシュイン・キャッシュアウトサービスへのアクセスを提供する。
BitMinutesのCEO、Tom Meredith氏によると、マイクロ・レンディングサービスでは、プリペイド通信料金が担保として使用されるという。
IEOは2020年第2四半期に実施予定
Akoinトークンの10%がイニシャル・エクスチェンジ・オファリング(IEO)を介して販売される。
ホワイトペーパーは、2020年の第2四半期にIEOが「一流の仮想通貨取引所」と提携して実施されると述べている。提携取引所は、まだ明かされていない。
IEOでは、1コインあたり0.15ドル(約16円)で、4500万Akoinを配布する予定で、資金調達額の上限は675万ドル(約7億2500万円)に設定されるという。 IEO参加者は、仮想通貨ステラ(XLM)で購入を行うことになる見込みだ。
IEOで配布されるのはAkoin全体の10%。残りは基金、アドバイザー、ウォレット、エスクローなどに分配される。Akoinのエスクローファンドには全体の30%が配備され、そのうち2%が4年間に渡って、毎月リリースされる。
リリースされた月にエスクロートークンが不要になった場合、エスクローにトークンを戻すことによって供給量を調節する可能性もあるという。
セネガル出身のAkonは、祖国のセネガル大統領によって2000エーカー(約8平方キロメートル)の土地を寄贈され、仮想通貨Akoinですべての日常取引を行える「Akoincity」を建築中である。建設が完了するまでには5年から10年かかる見込みだ。