はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨で輸入決済、外貨供給不足のナイジェリアで活用事例 日本企業がサービス提供

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

アフリカ=仮想通貨で輸入決済

日本の貿易決済企業STANDAGE(スタンデージ)の仮想通貨(暗号資産)を活用した決済サービスに注目が集まっているようだ。

本サービスは銀行や両替商で通貨を外貨に交換する必要がなく、信用状(L/C)や銀行送金を介さずに輸入代金を送金できる。外貨不足に影響を受けないことが注目される1つの理由だ

またブロックチェーンを利用するため、データの改ざんが事実上不可能であることから、契約者間のトラブルを防げるという特長もある。

本サービスで使われる仮想通貨は規制されているステーブルコインUSDC。米大手仮想通貨企業サークル(Circle)と、大手取引所コインベースが共同で設立した「CENTRE」が発行しており、米ドルと1:1の割合でペッグされている。

STANDAGEのサービスは「SHAKE HANDS CONTACT(SHC)」という名称。公式サイトによると、仮想通貨を利用することで、既存のサービスと比較して送金手数料が最大90%削減できる(同社比)。また通常の銀行貿易保険(L/C)を利用する場合に比べ、貿易期間を最大2週間削減することが可能だという(同社比)。

同社の大森COOは、ハッキング被害をカバーするための付保を、複数の損害保険会社と交渉していると述べている。

ユースケースについて

SHCは日本とナイジェリアとの取引にも利用されている。

西アフリカに位置するナイジェリアは、新型コロナウイルスの感染拡大で原油安になり、外貨準備高の減少は続いていた。中央銀行の外貨供給制限によって上昇に転じたが、供給が制限されたことによって、輸入決済のための資金を法定通貨ナイラから外貨に両替できない状況が発生。原材料を輸入に頼る製造業が、輸入を行えないケースが増加した。

外貨不足に影響を受けないSHCは、こういった状況下で有効活用される。ナイジェリアはすでに仮想通貨の取引も盛んなため、仮想通貨を利用する障壁も低かったとみられる。

アフリカの仮想通貨事情

貿易での活用以外でも、仮想通貨業界からのアフリカに対する注目度は以前から高かった。

現地を歴訪したツイッター社CEOのJack Dorseyは、「アフリカがビットコインの未来を握っている」と主張。また昨年大手取引所バイナンスが、本家「Binance.com」で同取引所初となる法定通貨建ての取引ペアを発表し、その法定通貨がナイジェリアのナイラだった。

関連バイナンス、初の法定通貨ペアに「ナイジェリア・ナイラ」

先月には実際にビットコインの出来高がアフリカで記録的に増加していることも分かっている。背景にあるのは経済状況の悪化だ。国際通貨基金(IMF)は4月、「新型コロナの蔓延と石油価格の急落は経済活動に深刻な打撃を与えている」と説明。新興国では通貨安が進み、資本規制を懸念した外貨取得手段として注目が集まっている背景もある。

関連ビットコイン、アフリカで需要急増 自国経済の悪化や通貨安で

STANDAGEは経済産業省補助事業「第5回飛びだせJapan!」に採択され、2019年からルワンダでも同様のサービス展開に取り組んでいる。

参考:JETRO

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。
13:00
米ストラテジー社に集団訴訟 ビットコイン保有リスクを軽視と主張
米国でストラテジー社に対する集団訴訟が提起された。ビットコイン投資戦略を過大評価しリスクを軽視したと主張している。新会計規則適用後の損失計上が争点の一つになっている。
12:55
メタプラネット支援コンソーシアム、タイ上場企業買収でビットコイン戦略を東南アジアに拡大
メタプラネット支援者らが筆記るコンソーシアムがタイ上場企業DV8の買収計画を発表した。日本で成功したメタプラネットのビットコイントレジャリー戦略をタイで再現し、さらに東南アジアに展開する第一歩として注目される。
12:36
オルタナ信託、BOOSTRY・ALTERNAと連携しデジタル証券の管理体制を強化
デジタル証券特化の「オルタナ信託」設立。BOOSTRYとALTERNAが協業を深化し、STの取得から販売まで一貫した新たな枠組みを構築する。
11:35
米雇用統計好調でビットコイン一時11万ドル超、アーサー・ヘイズが下落リスクを警告する理由は?
米国6月雇用統計が予想を上回る14万7000人となり、ビットコインは一時11万500ドルまで上昇した。しかしBitMEX創業者アーサー・ヘイズ氏は、米財務省がステーブルコインを国債購入の受け皿として活用することで市場から流動性が奪われ、8月開催のジャクソンホール会議前に9万ドル水準へ下落すると予測した。
11:00
アルトコイン取引の増加傾向続く 仮想通貨OTCレポートが公開
Finery Marketsは、仮想通貨のOTC取引に関する2025年上半期のレポートを公開。ビットコインやイーサリアム、ステーブルコインの他にアルトコインの取引が増加傾向を継続していると指摘した。
10:35
「1兆ドル予測は楽観的すぎた」、 JPモルガン ステーブルコイン時価総額の2028年予測を下方修正=報道
JPモルガンはステーブルコイン市場の2028年予測を5000億ドルとし、他社の1-4兆ドル予測を否定。決済利用は6%に留まり、主用途は仮想通貨取引と指摘。
10:00
ビットコイン、クジラによる売却と機関投資家の需要が拮抗=報道
仮想通貨ビットコインの大口保有者が過去1年で50万BTCを売却する一方、機関投資家の需要増加により価格が膠着している。今後のビットコイン価格については様々な見解がみられる。
09:30
ロビンフッドCEO OpenAI株式トークン化を「革命の種」と表現も、提携否定で波紋広がる
ロビンフッドがOpenAI株式トークン化サービスを欧州で開始したが、OpenAIは提携を否定。テネフCEOは「トークン化革命」と強調するも、未上場株式の権利問題が浮き彫りに。
09:16
仮想通貨SEI、国内取引所OKJに新規上場へ
国内暗号資産取引所OKJが2025年7月8日からセイ(SEI)の取扱いを開始。ゴールドマンサックス・Robinhood出身者が開発した高速ブロックチェーンで、米国でETF申請も話題。入出庫は7月8日、売買は7月11日17時開始予定。
09:00
ビットコイン今年4度目11万ドル超え、株価相関強まり最高値更新も視野に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは3日に今年4度目となる一時11万ドル突破を記録した。7月3日から4日にかけて、トランプ政権の大きく美しい法案が可決されたことに加え、米雇用統計が底堅い推移を示したこと、さらにシンシア上院議員が暗号資産の減税法案を提出したことが追い風となった。
08:05
ETF購入減速でビットコイン価格上昇に陰りか、ETHは蓄積量が過去最高に=Cryptoquant分析
仮想通貨ビットコインETFとMSTR(ストラテジー)の購入は大幅減速、全体需要の縮小で価格上昇が鈍化。一方、イーサリアムは6月に蓄積アドレスが史上最高を記録、機関投資家による大量保有が続く。
07:45
米下院、7月14日の週を「仮想通貨週間」と指定 3つの主要法案を審議
米下院指導部が7月14日の週を「仮想通貨週間」に指定し、GENIUS法、CLARITY法、反CBDC監視国家法を審議すると発表。
07:25
IMF、パキスタンの仮想通貨採掘などへの補助金提供提案を却下
IMFは、パキスタン政府による仮想通貨マイニングなどのための電気代補助提案を却下。同国は、ビットコインのマイニングとAIのデータセンター向けに2,000MWの電力を割り当てる計画を発表している。
07:20
ビットコイン今後の価格、9.5万ドルまで下落の可能性も=アーサー・ヘイズ分析
仮想通貨アナリストのアーサー・ヘイズ氏は、8月のジャクソンホール会議まで市場が横ばいか軟調な展開を予想。TGA補充の影響でビットコインが9万~9.5万ドルまで下落する可能性があるという。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧