レバノン危機で通貨の暴落止まらず、ビットコイン「1satoshi」同等の価値に

レバノン通貨の暴落止まらず

深刻な経済危機を抱えるレバノン共和国で、法定通貨レバノン・ポンド(Lebanese pound)の暴落が止まらない。中東に位置するレバノンの法定通貨レバノン・ポンドは、わずか10日間で半分の価値を失い、歴史的な安値を記録した。

レバノン出身の仮想通貨提唱者Saifedean Ammousは、6月21日からレバノン通貨の価値をBTC建てで追跡し、1satoshi(0.0099円)相当まで下落したことを報告した。

Ammousによると、10年前のレバノン・ポンドは0.67BTC相当の価値があったという。一方で、Ammousの指摘する為替レートは、レバノン政府が規定する公式レートとは異なるパラレル・マーケット基準。公式レートでは、1レバノン・ポンド=0.00066ドル(7サトシ)ほどにあたる。

背景には、政府による経済政策の失敗によって、ドルのブラックマーケットが栄えたことが理由の一つにある。米有力紙WashingtonPostが報じた内容によると、ブラックマーケットでは政府レートのおよそ4.7倍にあたる1ドル=7,000レバノン・ポンドで販売されていた。レバノン・ポンドは昨年10月からすでに78%もの価値を失い、中央銀行はドルへの換金制限を設けている状態だ。

最新の報道によると、歴史的な経済危機の進行により、市中は外貨不足に伴い、食糧の輸入にも支障が出ているようだ。そのため、市民の生活だけでなく、レバノン軍までもが食糧不足に陥っているという。食料品価格が急騰し、企業の大量解雇や事業閉鎖も止まらず、世界銀行はレバノンの2020年の貧困率がおよそ50%に到達する見通しを立てている。

民衆の暴動で中央銀行に放火

そのような状況にある中、先月、反政府デモを起こした民衆が中央銀行に放火。通貨危機を回避するため、レバノン国民は、米ドルなど法定通貨以外のオルタナティブ通貨としてビットコインをはじめとする仮想通貨に資金を退避させる動きもみられるという。

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