瞬間出来高で中央集権型取引所に肩を並べる
DeFi(分散型金融)が躍進を遂げている。管理者のいない形態で運営される「分散型取引所(DEX)」のひとつ、Uniswapは取引規模が拡大し、24時間の出来高は4500万ドル(約48億円)ほどの規模に達した。
仮想通貨ベンチマークサイトCoinGeckoによれば、この数字は記事執筆時点における各取引所の現物取引高において、国内の取引所bitFlyer(24h出来高:約3180万ドル)や、バイナンスUS(約3650万ドル)、Gemini(約2100万ドル)といった名の知れた取引所に匹敵、あるいは上回る出来高となっている。
世界最大手である、本家バイナンス取引所の24時間の出来高は20億ドルを超えており、トップレベルの取引所の出来高との間にはまだ開きがあるものの、DeFi分野の成長を確実に示す材料となった。
マネーパートナーズグループの社長室で仮想通貨・ブロックチェーン分野を担当する鈴木 雄大氏は、この出来事を「パラダイムシフト」と表現している。
Uniswap v2の24時間取引ボリュームが$45Mを越えて、Geminiの取引ボリュームを超えてきた。Coingeckoの取引所取引高ランキングでも上位100に入ってきた、まさに今パラダイムシフトが起きている。 https://t.co/p2QM2Uzc7l
— Yudai Suzuki (@9dai_5) July 13, 2020
V2リリース以降も好調
Uniswapは今年5月にバージョン2をリリースし、フラッシュスワップ機能の追加や、ERC20トークン同士を直接的に取引することが可能になるなど、利便性も向上した。
それに伴い、出来高や流動性などのデータはそれ以前のV1と新しいバージョンであるV2で分けられている(V1とV2の統合されたデータも存在)。特にV2の出来高はリリースされて以降、順調に拡大を続け、既にV1の24時間の出来高を逆転した。
現在、V1の24時間における出来高は230万ドルほどであることから、V2の出来高がV1を約20倍上回っていることが分かる。