CoinPostで今最も読まれています

米司法省、国際的ハッカーグループを起訴 世界各国100以上の企業が標的に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

国際的な大規模ハッキンググループを起訴

アメリカ合衆国司法省は16日、様々な国に大規模なハッキングを行っていたとして7人の容疑者を起訴したことを発表した。

暗号資産(仮想通貨)マイニングのために、コンピューターを遠隔でハイジャックすることも、申し立てられた犯罪の1つに含まれている。

起訴された容疑者のうち、2人のマレーシア人は既に逮捕されており、残り5人の中国人は捕まっていないとしている。

司法省の通知によると「米国および海外の100以上の被害企業のコンピューターに侵入」が確認されており、ハッキングを受けた団体には、政府機関、ソフトウェア会社、コンピューティングおよび通信会社、さらに「香港の民主化派政治家および活動家」などが含まれていた。

コンピューターの処理能力をハイジャックし、それを使用して、仮想通貨を不正にマイニングするコードを配備する「クリプトジャッキング」も今回使われた犯罪スキームの一つとされた。

ビデオゲームもターゲットに

今週逮捕されたマレーシア籍の二人の容疑者は、恐喝、個人情報の盗難、アクセスデバイスにおける詐欺など、23件の容疑で起訴されている。他の中国籍容疑者2人と共に、ビデオゲーム業界も標的とした。

マレーシアの会社Sea Gamer Mallを通じて、米国、フランス、日本、シンガポール、韓国のビデオゲーム企業にハッキングを行い、価値のあるデジタルアイテム(ビデオゲーム通貨など)を入手・生成し、金銭的利益を得るためにそれらを販売していたという。

世界各国100以上の企業をハッキング

別の中国人容疑者3人に対する起訴事項には、共謀罪、個人情報の盗難、マネーロンダリングなど、9件が含まれていた。

3人は「成都404ネットワークテクノロジー」という中国の会社を通じて、米国、日本、オーストラリア、ブラジル、チリ、香港、インド、インドネシア、マレーシア、パキスタン、シンガポール、韓国、台湾、タイ、ベトナムなど世界各国100以上の企業を標的として、コンピューター侵入や恐喝を行ったとされている。

また、インドとベトナムの外国政府のコンピュータネットワークに侵入、英国政府のコンピュータネットワークもハッキングの標的にしたものの、こちらは成功には至らなかったという。

司法省の副長官ジェフリー・A・ローゼンは、司法省の通知で次のように述べた。

司法省は、これらの中国市民による違法なコンピューター侵入とサイバー攻撃を妨害するために利用可能なあらゆるツールを使用した。

残念ながら、中国共産党は、サイバー犯罪者が中国国外のコンピューターを攻撃し、中国に役立つ知的財産を盗む限り、同国をサイバー犯罪者にとって安全な場所にするという道を選択している。

マイクロソフトは司法省と協力して、今回不正アクセス阻止のための技術的対策を開発・実装した。

また米国連邦捜査局(FBI)は、司法省の発表と連携して、重要な関連技術情報を含むアラートシステム(FLASH)をリリース、民間セクターにおける協力企業が使用するという。

サイバー犯罪捜査に注力する米当局

米捜査当局は、サイバー犯罪捜査にも近年力を入れており、例えば移民税関捜査局(ICE)の2021年度予算案からは、国土安全保障関連の捜査にも、仮想通貨とブロックチェーンに特化した諜報プログラムが使われていることが明らかになっている。

ICEの国土安全保障捜査部門(HSI)は、金融犯罪、取引詐欺等に関する捜査も行っており、中でも暗号資産(仮想通貨)が絡むケースには、仮想通貨諜報プログラム(CIP)が頻繁に活用されているようだ。

責任者によると、近年、国際的な犯罪組織による違法収益の移動方法も多様化したという認識があり、あらゆる種類の犯罪に関連した資金洗浄を捜査するためCIPは設立されたという。

関連:米捜査当局、犯罪捜査に仮想通貨諜報プログラムを活用

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/27 日曜日
13:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、アバランチのVisaカード発行やAI系ミームコインGOATの高騰など
仮想通貨市場の1週間の動きをまとめ、ビットコイン、イーサリアム、XRP、アバランチなど時価総額上位の仮想通貨の最新の材料を紹介。米国著名投資家の発言やマイクロソフトのビットコイン投資検討など、重要なトピックスも取り上げた。
11:30
心理的節目の上抜けに成功すれば、ショートカバー伴い最高値を試しにいく展開も視野|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが1000万円台前半で底堅い推移となるビットコイン(BTC)相場を分析。今週の相場失速で失望するのは時期尚早だと言及し、今後の展望を解説した。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|DOGE時価総額3兆円突破に高い関心
今週は、ドージコインの時価総額3兆円突破、米政府のウォレットから30億円相当の仮想通貨が不正流出した可能性、マイクロソフトのビットコインへの投資評価に関するニュースが最も関心を集めた。
10/26 土曜日
14:00
「ビットコイン現物ETF、個人投資家が需要の8割を占める」バイナンスが報告
バイナンスがビットコインの流通量4.5%を現物ETFが保有していると指摘。個人投資家主導の需要拡大と機関投資家の緩やかな参入を分析している。
11:55
リップル社、仮想通貨XRPめぐる対SEC控訴裁判で4つの論点を提出
リップル社がSECとの裁判で控訴審に向けた陳述書を提出。ハウィーテストの適用など4つの重要論点を提示している。
07:20
マイクロストラテジー、24年ぶりの高値 ビットコイン強制売却の可能性は「極めて低い」 BitMEXが分析
BitMEX Researchのアナリストは、マイクロストラテジーが現在の債務構造に基づいて保有しているビットコインを強制的に売却する可能性は「極めて低い」と主張した。
06:35
ハッカー、米政府の仮想通貨ウォレットに大部分の流出資金を返還
米政府の仮想通貨ウォレットから流出した約30億円相当の資金のほとんどが、24時間以内に返還されたことが観測された。
06:15
テザーCEO、米政府捜査の報道を否定
ステーブルコイン発行企業テザーのパオロ・アルドイーノCEOは26日、米国の連邦検察当局が同社を調査しているとのWSJ報道内容を否定した。
10/25 金曜日
18:05
AIエージェントと仮想通貨の融合 コインベースが描く未来像
米コインベース・ベンチャーズは、人工知能(AI)とブロックチェーン技術の新たな融合がデジタル経済を変革すると主張。Web3上で、自律型AIエージェントが人間と自由にやりとりする世界「エージェントWeb」が誕生する未来のビジョンを描いた。
13:28
国内における「暗号資産ETF」実現に向け、 ビットバンクが勉強会の総意として提言公表
暗号資産(仮想通貨)bitbankを運営するビットバンクは、証券会社や資産運用業者、信託銀行等と共同で行う「国内暗号資産ETF」勉強会への参加とともに、参加メンバー一同として日本における暗号資産ETFの実現に向けた提言を発表した。
11:40
個人マイナーが再びビットコインブロック採掘に成功、3200万円相当の報酬獲得
仮想通貨ビットコインのソロ個人マイナーが再び大きな報酬を獲得したことが判明した。9月に続く事例である。
10:45
1995年公開「攻殻機動隊」のNFT、アニモカブランズジャパンから発売へ
今回は第一弾で、1995年に公開された押井守監督作品『攻殻機動隊』をフィーチャーしている。このNFTコレクションでは、作中に登場するキャラクターのパーツを、Mocaverse、CoolCats、San FranTokyoのPFP専用Traitsとしてそれぞれ描き下ろした世界に1つだけの作品となっている。
09:35
米国ビットコイン現物ETF、約100万BTCの保有でサトシ・ナカモトに迫る
米国ビットコイン現物ETFの保有BTCが98.5万枚を突破。サトシ・ナカモトの推定110万枚に接近している。
07:50
マイクロソフト、12月株主総会で「ビットコインへの投資評価」を議決権行使項目に設定
米IT大手マイクロソフトは12月上旬に予定されている2024年の年次株主総会に向けて、「仮想通貨ビットコインへの投資の評価」を議決項目の1つとして設定した。マイクロストラテジーのようにビットコイン保有企業になるか。
07:20
取引所らの企業、日本の仮想通貨ETF誕生に向け提言作成
日本で仮想通貨ETFが承認されることを目指し、取引所や法律事務所らが税制改正などを含め提言を作成した。対象銘柄をビットコインとイーサリアムに絞ることも提案している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧