仮想通貨の指数提供へ
世界最大の金融指数プロバイダー「S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス(S&P DJI)」は3日、暗号資産(仮想通貨)の指数を提供することを発表した。
2021年より提供を開始する予定で、現在取引される主要な550を超える銘柄のデータを提供する。S&P DJIのような大企業が仮想通貨の指数を提供する背景には、投資家からの信頼できるデータに対する需要の高まりがある。
2012年にS&Pインデックスとダウ・ジョーンズ・インデックスが統合して生まれたS&P DJIは、指数をベースにしたコンセプトやデータ、リサーチを提供する世界最大のグローバルリソース企業。S&P500やダウ・ジョーンズ工業株平均といった金融市場の代表的な指標を算出している。
今回の指数の提供には、米ニューヨーク市を拠点に仮想通貨に関するソフトウェアやデータソリューションを手がけるLukkaが協力する。
S&P DJIは公式発表で、市場がここ数年で発展していることによって、仮想通貨の指標や指数をベースにしたソリューションに投資家が関心を持っていると説明。信頼できる価格データに対する需要が高まっていると述べている。
S&P DJIは新たな指数を提供することによって、投資家がリスクを軽減しながら、新しい技術によって生まれた資産に容易にアクセスできるようになると期待を込めた。
同社のイノベーションや戦略を担当する部門のトップは、「仮想通貨のようなデジタル資産が急速に発展している中、信頼性が高くユーザーが利用しやすい指標が必要なのは今だと思う」と主張。Lukkaについては、仮想通貨業界という新しい領域で透明性を促進している最先端の企業だと評価している。
参考:S&P DJI