ブロックチェーンを活用
IT大手マイクロソフトと世界4大会計事務所の1つアーンスト・アンド・ヤング(EY)は14日、マイクロソフト製「Xbox」のゲームに関する権利やロイヤルティの管理に、エンタープライズ向けブロックチェーンのプラットフォームを活用することを発表した。
契約の締結から支払いまで、財務を記録するシステムを構築。人工知能(AI)の技術も活用し、アーティストやミュージシャンといったコンテンツクリエイターなど関係者の間でロイヤルティ管理の透明性を向上させ、支払いなどの業務処理をより速く行えるようにする狙いだ。
マイクロソフトとEYは、すでにブロックチェーンのソリューションをXbox運営に導入しており、ゲームのパブリッシャーがロイヤルティ明細書を数カ月ではなく、数時間で計算できるようにすることにも成功している。これからは権利とロイヤルティの管理にも利用を拡大するというのが今回の発表だ。
公式発表によると、人工知能(AI)と機械学習をプラットフォームに統合するこの新しいソリューションは処理時間を99%短縮し、ロイヤルティの計算をほぼリアルタイムで実行できる。また、テストでは1日200万件もの取引を処理できることが実証されており、業務量の多さにも対応できるという。
PaaS(Platform as a Service)である「Microsoft Azure Blockchain Service」を活用することによって構築されたこのソリューションでは、スマートコントラクト技術も活用した。
マイクロソフトのパートナー・エンジニアリング・マネージャーは、「我々のソリューションは、ロイヤルティに関する工程を最新にしながら、ブロックチェーンネットワークの構築から拡大までできることを証明した。EYやゲームパートナーと事業を効率化させ、新しいことにまた挑戦できることを楽しみにしている」と今後に期待を込めた。