ゴールドマンサックスアナリストの見解
大手大手投資銀行ゴールドマンサックスのアナリストJeff Currie氏がCNBCの金融番組に出演し、機関投資家マネーの行方と仮想通貨・ビットコイン市場の関係性について見解を語った。
2020年末に20,000ドルを突破し、わずか2週間以内で40,000ドルにまで到達したビットコインの強気相場は、主に機関投資家の大量購入によるものと見られている。2020年は、上場企業MicrostrategyやSquareのほか、保険大手MassMutualや投資企業One Riverによる大規模な購入事例など、企業関連のビットコイン取引が続いた年でもあった。
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Currie氏は、ゴールドマンサックスのコモディティリサーチのトップを務める人物。機関投資家マネーの流入傾向が、ビットコイン市場が成熟になりつつある一つのサインであると示しながらも、その規模は今も比較的に小さい状況にあると指摘した。
ビットコイン市場は、株式やコモディティ市場に比べては新興市場であるため、ボラティリティが依然として高く、価格が安定的になるためには、さらに多くの機関投資家マネーが必要だとした。CNBCは番組で、ここ数日で約42,000ドルから30,100ドルまで暴落、その後36,600ドルまで急反発した市場を紹介し、高いボラティリティを反映していると指摘した。
市場安定のためには、機関投資家参入が増加することが必要不可欠だ。現在約6,500億ドル規模(時価総額)のビットコイン市場では、機関マネーの流通量は1%ほどに留まっている。
ーCurrie氏
ビットコインのボラティリティと今後の展望については、先日JPモルガンのアナリストも同様の意見を披露していた。ビットコインが高騰していた1月4日当時、いずれ146,000ドルにまで到達できる可能性があるとした上で、ゴールドのように「避難資産」になるためにはボラティリティがより低下することが最も重要になると指摘していた。
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