MEWが分散型アプリのブラウザをリリース
人気の暗号資産(仮想通貨)ウォレットMyEtherWallet(MEW)が、分散型アプリ(dAppa)についてのデータプロバイダーDappRadarと提携して「Dappブラウザ」をリリース。ユーザーがイーサリアムネットワーク上のdAppsや非代替性トークン(NFT)にスマホから簡単にアクセスできるようになった。
Introducing MEW DApp Browser in MEW wallet for Android!
— MyEtherWallet | MEW (@myetherwallet) February 4, 2021
Browse top Ethereum DApps ranked by @DappRadar and connect securely right from your phone.
Explore the world of decentralized apps with MEW 🚀
Get MEW wallet:https://t.co/COV3Mny8bZ
More:https://t.co/UdfvvDNdAX pic.twitter.com/tnPBgBSBWb
このモバイルアプリ用のDAppブラウザにより、ユーザーは分散型アプリケーションを直接参照して操作可能。
ブラウザからは人気dAppsのランキングを閲覧することや、「お気に入り」のアプリを登録したり、「最近使った」アプリを確認することができるという。また、人気アプリのリストはDappRadarによって提供されたものだ。DappRadarは2,000以上のイーサリアムDAppをカバーし、ゲーム、DeFi、取引所、コレクター、マーケットプレイスなどのカテゴリに分類している。
セキュリティ面では、ウォレットの秘密鍵情報がdAppsと共有されることはなく、鍵は携帯デバイスの安全な暗号化されたストレージから出ることはないと説明。dAppsが受け取る情報は、選択したアカウントの公開アドレスのみだという。
MyEtherWalletの創設者兼CEOのKosala Hemachandra氏は次のように語った。
(今回のブラウザ導入は)アクセス方法に関わらず、すべてのユーザーにdAppsを提供するという目標だ。ウォレットがイーサリアムdAppsエコシステム全体のハブとして機能できること、また機能すべきであるという私たちの考えを反映するものになる。
dAppsやNFT市場に成長余地
DappRadarによると、2020年に分散型アプリ上のトランザクションの規模は2,700億ドル(28兆円)を超え、95%がイーサリアムのDeFiエコシステムによって占められているという。
モバイルからdAppsへのアクセスは、MEWの他にも、人気仮想通貨ウォレットTrustWalletなど他のアプリケーションからも行うことが可能。こうしたアプリはMEWも含めて世界で600万台以上のAndroidデバイスにインストールされている。
一方で、DappRadarのレポートによると、2021年1月のイーサリアムベースdAppsのアクティブユーザーは1日あたり72,000人にとどまっており、今後のユーザー成長余地があると期待されている。
また、ブロックチェーンで検証されたアート作品など、唯一のコレクター商品を生成できるNFTも、現在は3,300万ドル(約34億円)の市場に成長しているという。HashmasksやCryptoPunksなどアーティストが各自のアート作品を販売するのに役立つアプリも存在。
NFTは、イーサリアムのERC-721規格により作られることが多い、「唯一無二」「分割不能」という特徴を持つトークンだ。ゲームアイテムや、美術品、アイドルグッズ、ブランド証明など、様々な分野での活用に注目が高まっている。