アーサー元CEOの引渡し可能性
米国で、仮想通貨デリバティブ取引所BitMEXのArthur Hayes元CEOに関する法的対応に新たな動きがみられた。
米検察官のJessica Greenwoodが裁判所に提出した書類で、Hayes氏が裁判の出廷について米政府当局と話し合ったことを伝えた。現在、Hayes氏はシンガポールに居住しているが、ハワイでリモートの出廷を行う方向で調整が行われるという。
本件の背景は、BitMEX、及びHayes元CEOらが20年10月、米司法省(DOJ)と米商品先物取引委員会(CFTC)によって、銀行秘密法(BSA)やデリバティブ商品に関する規則違反を指摘され告発されたことだ。その後、Hayes氏を含む一部の役員たちは役職から解任された。
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検察官が提出した書類によると、2021年4月6日にハワイで出廷するための手続きを行う計画を検討している。
リモート出廷に関して、Hayes氏らの代表弁護士Pavel Pogodin氏は、「計画としては、ハワイに着き、リモートの形で出廷するが、今後も海外に居住しながら米国に行き来する。仮に第一審が行われる場合はニューヨークの裁判所に直接出ることになる」と説明。今回はあくまで出廷するためのアクションの一部であり、逮捕などに至った意味ではない。
なお、Hayes氏はCEOから解任されたが、未だBitMEXに関わっているようだ。2月19日に数ヶ月ぶりにSNSで文章を投稿。BitMEXのブログに直近のロビンフッドの動向やビットコイン(BTC)などの仮想通貨がもたらすメリットなどに関する分析記事を執筆している。