「MultiBaas Bridge」によるNFT活用促進
アルゴランド財団は6月7日、東京に本社を置くCurvegrid(カーブグリッド)株式会社との業務提携を発表した。この提携により、Curvegrid社のインフラ技術「MultiBaas NFT Bridge」が、アルゴランドのエコシステムへ導入される。今後、アルゴランドブロックチェーン上での、より広範なNFTの活用が期待されるという。
Curvegridは2017年創業のブロックチェーンソフトウェア企業で、ブロックチェーン上の開発を効率化するための分散型アプリケーション(DApps)プラットフォーム用ミドルウェア、「MultiBaas」を開発している。Curvegrid社はこれまでにも、同社の提供するソリューションで国内企業と提携を進めてきており、デジタルアート・イベント分野で、NFTを活用したデジタルアーティストの市場参入の障壁を下げる取り組みや、デジタル取引の信頼性の強化に力を入れている。
Curvegird共同設立者のジェフリー・ウェントワース氏はゴールドマンサックスでの6年間の勤務経験を持ち、同じく共同設立者ウィリアム・メトカーフ氏はギルト・グループ・ジャパンのCTOを務めたという経歴を持つ。今回の発表について、ジェフリー・ウェントワース氏は次のコメントを発表した。
MultiBaas Bridgeは、デジタル資産のクロスチェーン機能(異なるブロックチェーンの間のやり取り)をNFT、DeFi、オンラインゲーム、VR、または金融サービスなどのアプリケーションに直接統合できます。この機能をAlgorandのエコシステムに導入することで、複雑なDapps(分散型アプリケーション)を市場に投入することが容易になります。Algorandを基盤とする企業は、複数のブロックチェーンを超えて、安全、迅速、コスト効率の高いメリットを得ることができます。
プレスリリースの中で、Algorand財団CEO、Sean Lee氏は以下のように述べ、今後のエコシステム拡大に期待感を滲ませた。
Curvegridとの提携により、革新的なMultiBaas BridgeをAlgorandのエコシステムに導入できることを嬉しく思います。今回の取り組みは、日本企業との初の助成金パートナーシップであり、日本、アジア、そして世界で成長するNFTエコシステムにこのコラボレーションがもたらす影響に期待しています
アルゴランドブロックチェーンにおけるNFT利活用の促進
アルゴランドブロックチェーンの主たる特徴としては、NFTの作成が容易であること、取引手数料が非常に低いこと、またフォークしないことなどが挙げられる。今回の提携でCurvegrid の「MultiBaas Bridge」がアルゴランドのエコシステムに導入されると、開発者はNFTやブロックチェーン技術を法人または個人向けのモバイルアプリにシームレスに組み込めるようになるという。
アルゴランド財団による日本企業との提携は今回で初となる。