エルサルバドルの「ビットコインビーチ」で商談、海外経営者など30人招致へ

ビットコインビーチへ集結

仮想通貨ビットコイン(BTC)の法定通貨化法案を可決した中米国エルサルバドル。同国内でビットコイン利用が盛んに行われている地域である「エル・ゾンテ(ビットコインビーチ)」にて、16日に海外のビジネスパーソンを招き、商談予定であることがわかった。

今回の商談は、エルサルバドルのブケレ大統領も参加するもので、今後の雇用創出などにつながると見られる。すでに2企業が法人設立のために動き出しているという。

ビットコインビーチは、海沿いのエルゾンテ村(El Zonte)を指す。3,000人ほどの村人が住む土地で、サーファーの楽園として観光業が盛んだったが、2020年以降のコロナ禍で地元経済は深刻な打撃を受けており、ビットコインを基盤とした新たなデジタル経済システムで復興を狙っているとされる。

エルゾンテ村は、2019年初頭に匿名人物から10万BTCもの巨額の寄付を受け、同村で9ヶ月間ほどボランティアをしていた米カリフォルニア出身のMichael Peterson氏にビットコインの管理が任せられた経緯がある。「ビットコインを現金にしないこと」を管理の権限と設けられ、同村はビットコインに関する教育を推進し、独自のビットコイン経済圏を動かしてきた。

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今回、「ビットコインの法定通貨化」で、世界初の事例となったエルサルバドルは、各国の仮想通貨投資家・VCから注目されており、新たな雇用機会とビジネスチャンスを模索するため、今回の商談の場が設けられたようだ。すでにビットコイナーとして知られるPeter McCormack氏などが、大統領と面会したことが明らかとなっている。

ライトニングネットワーク利用のビットコインビーチ

ビットコインビーチでは、主に小売商と顧客の間で少額決済が行われるシーンが多いという。

The Japan Timesの報道によると、この地域のビットコイン決済の多くは、少額決済の高速ネットワーク「ライトニングネットワーク」が多く利用されている。

ライトニングネットワークとは

ライトニングネットワークは、ビットコインブロックチェーン外(オフチェーン)で、トランザクションを行うことによって送金速度の向上や少額決済(マイクロペイメント)に対応した、オンチェーン取引よりも安価な送金手数料を実現するために考案された送金方法。

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報道では、ブケレ大統領がビットコイン利用を普及させる発想は、ビットコインビーチでのライトニングネットワーク利用からインスピレーションを受けたという内容が掲載された。

また、生計を立てるために海外送金が多くを占める同国では、今年5月に海外労働者のエルサルバドル人が本国に送金した金額は1.9億円に上り、昨年5月の4,600万円の4倍以上に達したという。

しかし、現時点ではビットコイン決済に対応するインフラは、全国規模で整備されていない。The Japan Timesの取材を受けた住民は、スマートフォンがライトニングネットワークなどのアプリに対応しないことが理由で、未だ現金に頼っていると話していた。

このような課題を解決するため、先週可決されたビットコイン法は、政府が決済インフラの整備、店舗が利用する端末の提供などに対応しなくてはならないと定めている。また、政府は市民がビットコイン決済へアクセスしやすくなるために、送金アプリStrikeと提携関係を結んだ経緯もある。

すでに大きな話題となっているエルサルバドルであるが、今後どのように投資家や企業家を招致し、法定通貨の地位としてビットコイン経済を確立させるのか目の離せないテーマと言える。

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