中国、仮想通貨取引の取り締まり強化
中国政府が、仮想通貨取引の本格的な取り締まりに動いた。
中央銀行である中国人民銀行が21日、Alipayを含む国内の銀行や金融サービス業者に対し、仮想通貨の投機的な取引に関する聞き取り調査を行なったことがわかった。
財新の報道によると、仮想通貨の投機取引が経済や金融活動の秩序を乱し、国境を越えた違法送金やマネロンなどの犯罪を助長するリスクがあるとして、国民の安全を著しく侵害していると指摘。口座開設や取引、決済などのサービス提供を中止するよう求めた。
これらの動きは、中国政府が5月21日に国務院金融安定発展委員会の方針として打ち出した、ビットコイン(仮想通貨)マイニングおよび取引の取り締まり強化がある。マイニング関連では4地域の地方政府がマイナーの取り締まりに動いていたが、取引に関する取り締まりに動いたのは、5月21日以降今回が初めてだ。
中国が仮想通貨の取締りを強化するのは今回が初めてではないが、水面下で取引ができたOTC取引にも影響が波及する可能性が浮上している。過去には13年、17年にも投資家の取引停止や資金調達実施の禁止といった政策を発表しており、その一環として、国内の仮想通貨取引所が事実上閉鎖されたケースなどに発展している。
OTC取引とは
売り手と買い手が1対1で行う取引のこと。中国の仮想通貨取引所が規制対象となって以降、OTC取引を通じてビットコインやUSDTを調達し、国外取引所で仮想通貨の取引を行う水面下の取引が続いていた。
▶️仮想通貨用語集
Alipayは対応策を発表
財新の報道が行われた数時間後、アリババグループの決済およびライフスタイルサービスであるAlipayが対応策を公表した。
内容は、主に以下の4点
- 仮想通貨の取引をした場合、アカウントが停止
- 内部調査を強化し、疑わしい取引を検出する
- 仮想通貨取引サービスを行う法人口座をブラックリスト入り
- リスクの提示や警告を定期的に実施する
今回の動向について、CoinPost編集部は中国事情に詳しいLinks株式会社のSonny Wang氏にその重要性を取材した。
わざとこのタイミングで(取り締まりの発表を)一斉で出している。なぜなら、7月1日は党設立100周年にあたるからだ。「我が党は全てをコントロールしようとしたら出来る!」という点を対外的にアピールしたいことが主な理由と見ている。
今回の取り締まりを受け、中国マネーが仮想通貨市場に入ってくることがなくなるのか?という質問については
勿論今まで政府が目をつぶっていたOTCマーケットはかなりやりににくなる。それでも取引の提供を継続した業者は間違いなく逮捕・実刑が下るだろう。しばらく皆がおとなしくなり、お金の出入りは8割以上消えてもおかしくないというのが個人的な見解だ。勿論仮想通貨の性質上、取引を100%防ぐことはできない、例に対面での現金でやりとりすることなどは出来る。そうなると、中国のビットコイン取引価格にプレミアム価格が付くか可能性もある。
また、取材に匿名を条件に答えた中国の業界関係者は、「これを受け中国の大口投資家はパニック的に売ることはないと見ている。このタイミングで法定通貨に戻した場合、中国政府の管理下に資産が戻る可能性もある上に、最悪の場合没収もあるためだ。こう言った投資家は、国際的に価値を持つビットコインの重要性を特に感じている」とコメントしている。
Sonny Wang氏がLinksで解説予定
仮想通貨の無料送受信機能を備えたアプリケーションLinksを活用して、今回の中国の最新動向をSonny Wang氏が解説する。
Linksアプリケーションから、ID 「7000103852」を検索。Links仮想通貨塾のグループ内で無料講義を聞くことができる。
Apple Store:ダウンロード
Google Play:ダウンロード
【拡散お願い】 @LinksBTC
— Sonny Wang|Links株式会社 (@LinksSonny) June 21, 2021
Links仮想通貨塾グループで21時30分から生放送します!
1,そもそもなんで今日発表なの?
2,今回の規制は過去と何が違うの?
3,これからの中国マネーはどうなるの?
4,マイニング、仮想通貨全体はどうなるの?
5,日本の投資家の皆さんはどうすればいいの?#BTC https://t.co/YXUehnDbQN