はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米議員、財務長官のステーブルコイン規制強化に異議

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ステーブルコインに対するアプローチを懸念

米国のPat Toomey上院議員は7日、Janet Yellen財務長官宛てに書簡を提出。ステーブルコイン規制に対する米政府のアプローチについて懸念を表明した。

現在、Yellen長官を中心とする米国の金融規制当局のワーキンググループが、ステーブルコインの規制枠組みを検討しているところだ。近いうちに財務省が、ステーブルコインの潜在的リスクに関するレポートを公開する予定がある。

また、米当局は、ステーブルコイン市場を「無秩序」と評しており、ステーブルコインに銀行規制を適用する法案を作成することを、議会に提案する見込みだという。

関連米バイデン政権、ステーブルコインに銀行規制の適用を検討か=報道

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIやUSTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

▶️仮想通貨用語集

「関係者と十分に話し合いの場を持つべき」

Toomey議員は書簡で、ステーブルコインのワーキンググループが規制枠組み策定プロセスを非公開のまま進めており、関連事業者からも十分に意見を聞いていないことを問題にした。同議員は、次のように述べている。

当局は、ステーブルコインについての報告書を作成するためのプロセスをほとんど明らかにしていない。私が理解するところでは、利害関係者はこのプロセスへほとんど参加できていないのだ。

わずか数社のステーブルコインプロバイダーが招待されただけであり、さらに、内容の詰まったプレゼンテーションを行うのに、各社たった5分しか時間を与えられなかった。

Toomey議員は、政府の政策立案者が、ステーブルコインという新たな技術がどのように機能し、社会に役立つのかを理解するために、その技術を開発した人々と話し合いを持つことが有意義だとしている。

さらに、ステーブルコインにも様々な種類があることを把握しておくべきだと続けた。Toomey議員は、米ドルなど法定通貨以外にも、コモディティ、現物資産などの資産クラスと紐付けられたコインがあることに言及。また、中央管理された貯蔵庫に準備金を保管しているプロジェクトもあれば、分散型の方法でステーブルコインを担保しているプロジェクトもあると指摘している。

金融リスクに指定することを懸念

Toomey議員は、ステーブルコインは国際送金の効率化、送金コスト削減、マネロン対策強化などの可能性を持つものだとした上で、次のように続けた。

もし今回の報告書が、こうした恩恵に注目する代わりに、金融安定監視協議会(FSOC)に対して、ステーブルコインの厳しい規制を推奨したり、ステーブルコイン発行企業を、金融システム上で重視するよう促すものであるなら、非常に残念だ。

同議員によると、そうした規制強化は、新興技術の発展に多大な損害を与えるという。また、従来型の決済に比較すると、現在ステーブルコインの決済量はごくわずかであり、金融システムの安定性を脅かしてはいないと論じた。

金融安定監視協議会(FSOC)は、米財務長官を議長とする組織で、ある企業や活動を、金融システムに対するリスクとみなす権限を持っている。そのように認識された対象には、規制当局による厳しいルール施行や積極的な監視が行われることが多い。

ブルームバーグが関係筋の話として9月に報じたところによると、連邦政府機関は、ステーブルコインのリスクについてFSOCによる審査を行うことを検討しているという。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/06 月曜日
13:25
DAT企業資産が20兆円規模に拡大も懸念浮上、ボラティリティ依存が課題=VanEckレポート
VanEckは最新レポートでDAT企業の保有資産が20兆円規模に拡大したと報告した。ブームが継続する中、レポートはボラティリティ依存型のDAT企業の戦略の持続可能性に懸念を表明した。
13:15
スタンダードチャータード銀、2025年末にビットコイン20万ドル予想を維持
スタンダード・チャータード銀行が仮想通貨ビットコインの2025年末価格を20万ドルと予想している。ETF流入と米政府閉鎖を上昇要因に挙げた。
11:05
ビットコイン史上最高値更新、独歩高の背景に強気の投資家態度|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは5日、史上最高値を更新した。金融市場全体における「脱中央集権的リスクヘッジ資産」としてのBTC存在感を際立たせている。
10:20
メタマスク、最大級のオンチェーン報酬プログラムを開始へ 独自トークンとも関連か
仮想通貨ウォレットのメタマスクが大規模報酬プログラムを予定している。シーズン1のみで45億円相当のLINEA配布を予定し、独自トークンとの連携も示唆されている。
10/05 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、BTC20万ドル到達分析や米国でXRPなどのETF個別申請が不要になど
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン1700万円台後半に回復、米政府機関閉鎖で逃避資金流入|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコイン円相場は1775万円周辺まで反発。米政府機関閉鎖による逃避資金流入と利下げ期待の復活が支援材料に。ドル建て12万ドル回復で史上最高値更新の可能性を解説。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|自称「IQ276」投資家のBTCへの全財産転換に高い関心
今週は、自称IQ276の投資家によるビットコインへの全財産転換、米政府閉鎖による仮想通貨ETF承認手続き停滞、バイナンスによるビッグトレンド分析に関する記事が最も関心を集めた。
10/04 土曜日
13:30
仮想通貨強気相場を加速か? トランプ米大統領が最大2000ドルの給付金を検討
米国のトランプ大統領が関税収入を基に最大2,000ドルの国民給付金を検討している。コロナ禍では給付金がビットコイン上昇を後押ししており仮想通貨市場への影響が注目される。
11:40
ビットコインマイニング大手MARA、BTC保有量が1兆円に迫る
Maraが発表した9月の生産実績によると、218ブロックを獲得し前月比5%増を記録した。ビットコイン保有量は52,850BTCに達し、上場企業の中でストラテジーに次ぐ第2位の保有額。
11:05
ウォルマート傘下のワンペイ、仮想通貨取引機能を年内追加へ
ウォルマートが過半数を所有するフィンテック企業ワンペイが年内にモバイルアプリで仮想通貨取引とカストディサービスを開始すると報じられた。
10:15
ビットコイン現物ETFへの週間流入が3300億円到達、「アップトーバー」の兆しか
米国の仮想通貨ビットコイン現物ETFへの週間流入額が3,300億円に到達した。過去データから10月の上昇傾向「アップトーバー」が注目されている。
09:50
テザーなど、金トークントレジャリー設立で2億ドル調達へ=報道
テザーとアンタルファがトークン化ゴールドを蓄積するトレジャリー会社設立のため2億ドル以上の資金調達を協議中とブルームバーグが報じた。
08:30
ビットコイン円建て史上最高値更新、米政府閉鎖で逃避資金が集中|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは4日、円建てで史上最高値を記録。米政府の閉鎖によって「無国籍資産」としてのビットコインの存在感が強まり、投資家心理は極めて強気である。
07:50
コインベースが連邦信託認可を申請、決済サービス拡大の狙いで
仮想通貨取引所大手コインベースが3日に通貨監督庁に国家信託会社認可を申請したと発表した。カストディ事業を拡大し決済関連サービスを提供する計画で、銀行になる意図はないと明言。
07:42
コインベースとSamsung、Galaxyスマホユーザーに仮想通貨体験を提供へ
コインベースとSamsungがパートナーシップを締結。まずは米国のGalaxyスマホユーザーがCoinbase Oneを試験利用できるようにして、仮想通貨の利用機会を提供する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧