バイナンス、英で仮想通貨デリバティブ取引を制限へ

英国で個人投資家のデリバティブ利用を制限

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは14日、英国の規制を遵守するために、個人投資家の仮想通貨デリバティブ商品の利用を制限すると、現地のユーザーに通知した。

デリバティブとは

仮想通貨や株式といった元になる資産から派生した金融商品のこと。英語表記は「派生」を意味する「derivative」。日本語では「金融派生商品」とも呼ばれる。代表的なデリバティブに先物取引、オプション取引、スワップ取引などがある。原資産の取引におけるリスクを軽減するために活用したり、単純に高い収益性を追求するために利用されている。

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通知は英国ユーザーに直接送信されたもので、特定の商品にアクセスするためには、追加情報を提供する必要があるとしている。英国の規制下で、ユーザーにその商品が許可されているかどうかを判別するためだという。個人投資家である場合は、デリバティブの利用が制限される模様だ。

CoinDeskが入手した通知によると、14日以前に登録したユーザーは、2022年2月14日までに必要となる情報を提出する必要がある。もし情報提供がなければ自動的にデリバティブへのアクセスが制限されるとしている。

また、「アクセス制限」とはユーザーが、ポジションを清算したり、減らしたりすることのみが可能になる状態と説明した。対象となる商品は以下である。

  • 先物
  • 証拠金取引
  • レバレッジトークン
  • オプション
  • Binance EARNのDual Investment

なお、Binance EARNは、バイナンスの仮想通貨貯蓄アカウントで、その中の「Dual Investment」は、二つの仮想通貨間の価格差から利益を得るサービスだ。

CZ氏「英国の規制に完全に準拠していく」

この背景としては、英規制当局の金融行動監視機構(FCA)が6月にバイナンスに警告し、英国での広告やプロモーションなどを禁じたことがある。

バイナンスは、FCAの指導に基づき、英国に拠点を置く「Binance Markets Limited」のウェブサイトで、「Binance Markets Limited」は、英国で規制された活動を行うことは許可されていないと掲げている。

また、FCAの承認を得るまでは「Binance Markets Limited」の事業を立ち上げ、規制対象のサービスを提供することはないと続けた。一方で、グローバル版バイナンス「binance.com」を通じたサービスの状況については特に変更がないとも記している。

今回のデリバティブへのアクセス規制は本家「binance.com」ユーザーに対するものであり、こちらでも規制対応を進める姿勢を示すものとなった。

ユーザーへ通知が出される前、バイナンスCEOのChangpeng Zhao(CZ)氏は、The Sunday Telegraphのインタビューに答えて、次のように語っていた。

私たちは英国で完全に活動を再開したい。そのために組織構造、商品提供、内部プロセス、規制当局との連携方法などで、非常に大きな変更をいくつも加えているところだ。

バイナンスは英国での存在を確立し、完全にライセンスを受け、法的準拠した方法で、英国ユーザーにサービスを提供し続けたい。

2021年、バイナンスは世界各国の規制当局から警告を受けており、規制準拠の強化に努めている。6月には日本の金融庁も「無登録のまま日本国内の利用者を対象に仮想通貨の交換業を行っている」として再度警告した。

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