既存・新規ユーザーも対象に
世界最大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスが、カナダのオンタリオ州での運営を停止することが明らかになった。
バイナンスは16日、オンタリオ証券委員会(OSC)に書簡を送付した。書簡には、新規ユーザーの口座開設を停止し、既存ユーザーがバイナンスを利用できなくなるなどの約束が記されている。
21年6月、バイナンスはオンタリオ州から撤退することを発表。同年12月にユーザーにポジションを清算するよう通知したが、一部のユーザーは、同取引所の利用を継続していた。
OSCはバイナンスの書簡を受け、17日に発表を行なった。「今回は、バイナンスがOSCに対して法的な強制力を持つ約束をしたことを意味する。OSCは、約束に記載された事象に起因しない、オンタリオ州証券法の過去、現在、または将来の違反に対して、バイナンスに対して強制措置を取る権利を留保する」としている。
バイナンスは21年、多くの国から規制関連で懸念や警告を受け、コンプライアンス体制の見直しと強化を行った。その後は企業体制も再編成し、22年3月には、バーレーン中央銀行およびアラブ首長国連邦・ドバイ仮想通貨規制当局(VARA)からライセンスを取得するようになった。
関連:FTXとバイナンス、アラブ首長国連邦のドバイで仮想通貨ライセンス取得
関連:仮想通貨取引所バイナンス 各国政府の警告・金融機関のサービス停止事例まとめ